脊椎動物が重力下で立体的な臓器と体を形成する機構の一端がNatureに発表されたそうです(財経新聞)。研究では、臓器形成に異常を示すメダカ変異体の大規模スクリーニングを行ったところ、体全体が扁平になるメダカ変異体「hirame」では、組織が3次元の形状を失うだけでなく、組織の配置も異常になることが分かったそうです。そして、このhirame変異体を解析した結果、遺伝子発現を制御する転写共役因子YAPの変異が原因であることが判明し、YAPタンパク質が消失すると、細胞張力が低下し、重力に抵抗できなくなり、3次元構造をとる組織が崩壊することが明らかになったというものです。細胞張力制御の観点から、iPS細胞を用いて立体的な組織や臓器を作ることに寄与できると期待されるそうです。
指定した時期に狙った細胞だけで遺伝子の働きを抑える新しい手法が開発されたそうです(財経新聞)。遺伝子の働きを知るためには、その働きを阻害した際に現れる影響を観察する必要があります。そのため、狙った特定の時期に、狙った細胞でだけで遺伝子の働きを制御できることが望ましいです。今回の研究では、異なる性質を持つ2つのプロモーターを使って、片方は指定する時期、もう片方は指定する細胞でのみRNAが発現するようにして、両者が合わさったところでのみRNAi(RNA干渉)を引き起こす新しい手法「T.C.RNAi法」を開発したそうです。実際に2つの細胞にGFPを発現させて、フォトブリーチングで蛍光を一時的に消失せたところ、熱刺激を与えなかった場合は通常の細胞でのGFPの明るさは正常に回復したが、GFPの発現を抑えるT.C.RNAi法を施した細胞では熱刺激を与えるとGFPの明るさは回復しなかったそうです。このT.C.RNAi法が、幅広い遺伝子に対してその働きを時期・細胞特異的に抑える手段として活用できると期待されるそうです。
LINE等の無料通信アプリを長時間使用している子供ほど、学力が低いという記事がありました(財経新聞)。これは、仙台市標準学力検査の中学生の数学の平均点と平日1日あたりの通信アプリの使用時間との関係を調査した結果から明らかになったものだそうで、平日に30分未満しか勉強しない生徒の場合、通信アプリを使わない生徒の数学の平均点は約61点であるのに対して、3時間以上使う生徒の数学の平均点は50点以下になっていることが分かったというもの。また、平日1日あたりの通信アプリの使用時間の長さは、勉強時間や睡眠時間を介した影響力よりも圧倒的に強く、直接的に成績を下げる方向に作用しているそうで、勉強時間や睡眠時間が少なくるために成績が落ちるのではないというのです。
乳児期に母乳で育てられた子どもは、成人してからの知能レベルが高く高収入であるとした研究論文が、Lancetに掲載されたそうです(AFPBB NEWS)。研究は、新生児約3500人の30年の成長を追跡調査したもので、その結果には母親の社会経済的な地位の影響はほとんど見られなかったそうです。30歳の時点で、乳児期に1年以上母乳で育てられていた人は母乳育児期間が1か月未満だった人と比べて、IQが4ポイント高く教育を受けた期間が0.9年長かったそうです。また収入は1か月あたり341ブラジルレアル(約1万3000円)多かったといのです。母乳に含まれる不飽和脂肪酸の一種、ドコサヘキサエン酸(DHA)が知能に影響を及ぼした可能性が考えられるそうです。DHAは脳の発達に欠かせない栄養素だそうです。
男性のほうが女性よりもナルシシズム(自己愛)の傾向が強いとの研究結果が発表されたそうです(AFPBB NEWS)。研究では30年にわたり47万5000人以上のデータを分析。この傾向は年代や世代を問わず同じで、良い面と悪い面の両方があるというのです。ナルシシズムにはさまざまな自己愛性パーソナリティー障害との関連があり、良好な人間関係を持続できなかったり、倫理に反する行動をしたり、攻撃的傾向が強かったりするとともに、自尊心を高める、感情的に安定する、リーダーシップを発揮するといったプラスの面もあるようです。この研究は、355点を超える学術記事、研究論文、草稿、技術マニュアルなどを分析し、ナルシシズムにおける性差を「リーダーシップ・支配力」「尊大さ・自己顕示癖」「特権意識」の3点から比較。その結果、男女差が最も大きかったのは「特権意識」で、男性は女性に比べて自分には特別な権利が認められていると考えがちで、他人を自己の目的のために利用する傾向が強いことが示唆されたというもののようです。
米国California州にあるテーマパーク「Disneyland」から感染が拡大した麻疹について、その原因が子どもへのワクチン接種が不十分なことにあるとの報告が、JAMA Pediatricsに発表されたそうです(AFPBB NEWS)。患者が集中して発生したCalifornia州、Arizona州、Illinois州では、はしかワクチン接種を受けた子どもの割合は全体の50~86%にとどまり、研究者らの間で「集団免疫」として知られる状態を形成するために必要な接種率96~99%をはるかに下回っているそうです。つまり、麻疹流行を阻止する方法は予防接種につきるということですね。
久々の大学院への相談です。
今回は、「こんな私でも大学院に進学してもよい??」という疑問を持っている方への回答を考えてみました。
大学院への進学を決断できないでいる方で、「何を研究してよいか?」「どんな研究ができるのか?」などの他に「こんな私でも大学院へ行ってもいいの?」と悩んでいる方もいるようです。
答えは簡単です。
その答えは「Yes」です。
大学院に入学できるかどうかは悩む必要はありません。
まず第一に、入試があるからです。その入試で合格すれば、大学院進学が許可されたということになります。学部時代を含めてこれまでそんなに成績が良いわけではなく、研究の事もつい最近までは特に興味を持っていなかった、など理由は様々だとは思います。あるいは、大学院に入っても何もできないで終わってしまうのではないか?周りに迷惑をかけてしまうのではないか?と悩んでいるのかもしれません。
大学院での研究は、基本的に大学院生が主体となり指導教員の指導の下で行うので、心配は無用です。誰に迷惑がかかる訳ではありません。全て自己責任の世界です。
そして、「習うより慣れろ」という言葉のように、研究と言う生活に慣れてしまえば、特に難しいことはありません。もちろん、一流の研究者としてやっていけるかどうかは、また別の問題です。まずは、第一歩を踏み出すことが大切なことだと思っています。
また、「ダメかな」「できない」ということを考えてはいけないと思います。「ダメかもしれない」「それはできない」とあきらめてしまうということは、その後の思考を止めてしまいます。あきらめる前にまず前に進んでみることが大切と思います。おそらくいろいろな問題にぶつかると思います。でも、それは前に進んだからで、前に進んだ人しか味わえない貴重な経験なのです。そして、その貴重な経験は将来の自分にとっての大きな糧になり、自分自身を大きく成長させてくれるものです。そうした貴重な経験をするチャンスは、そんなに多くはないと思います。
「大学院進学」という言葉が頭に浮かんだということは、何か「縁」があったということかもしれません。その「縁」を信じてもよいのではないでしょうか。
今回は、「こんな私でも大学院に進学してもよい??」という疑問を持っている方への回答を考えてみました。
大学院への進学を決断できないでいる方で、「何を研究してよいか?」「どんな研究ができるのか?」などの他に「こんな私でも大学院へ行ってもいいの?」と悩んでいる方もいるようです。
答えは簡単です。
その答えは「Yes」です。
大学院に入学できるかどうかは悩む必要はありません。
まず第一に、入試があるからです。その入試で合格すれば、大学院進学が許可されたということになります。学部時代を含めてこれまでそんなに成績が良いわけではなく、研究の事もつい最近までは特に興味を持っていなかった、など理由は様々だとは思います。あるいは、大学院に入っても何もできないで終わってしまうのではないか?周りに迷惑をかけてしまうのではないか?と悩んでいるのかもしれません。
大学院での研究は、基本的に大学院生が主体となり指導教員の指導の下で行うので、心配は無用です。誰に迷惑がかかる訳ではありません。全て自己責任の世界です。
そして、「習うより慣れろ」という言葉のように、研究と言う生活に慣れてしまえば、特に難しいことはありません。もちろん、一流の研究者としてやっていけるかどうかは、また別の問題です。まずは、第一歩を踏み出すことが大切なことだと思っています。
また、「ダメかな」「できない」ということを考えてはいけないと思います。「ダメかもしれない」「それはできない」とあきらめてしまうということは、その後の思考を止めてしまいます。あきらめる前にまず前に進んでみることが大切と思います。おそらくいろいろな問題にぶつかると思います。でも、それは前に進んだからで、前に進んだ人しか味わえない貴重な経験なのです。そして、その貴重な経験は将来の自分にとっての大きな糧になり、自分自身を大きく成長させてくれるものです。そうした貴重な経験をするチャンスは、そんなに多くはないと思います。
「大学院進学」という言葉が頭に浮かんだということは、何か「縁」があったということかもしれません。その「縁」を信じてもよいのではないでしょうか。
フランスのパリなど同国北部の広い範囲で大気汚染が激しくなっているそうです(AFPBB NEWS)。それに対する対策として、パリで3月23日に緊急の交通規制が実施されることになったそうです(もう実施されたということですね)。大気汚染対策としてパリ市内に入る車の台数を半減させ、公共交通機関の運賃を一時的に無料とすることを数日前から関係当局に要請していたパリ市長が、Twitterで国がこれらの措置の実施に同意したと明かしたというのです。パリ市内では23日、タクシーと電気自動車、救急車などを除き、ナンバープレートの末尾の数字が奇数の車のみが走行を認められるそうです。また、同市とその周辺地域では少なくとも23日まで、公共交通機関の運賃が無料だそうです。こうした規制、市民生活や観光者への影響はどうだったのでしょうか。
NASAエイムズ研究センターの科学者が、生命の基礎となるウラシル、シトシンおよびチミンという3種類の塩基を「非生物学的」な手法で作り出すことに成功したそうです(財経新聞)。実験では研究室内部で宇宙空間をシミュレートし、ピリミジンを含む氷のサンプルに対し、水素放電管から高エネルギーの紫外線照射を行った。その結果、ウラシル、シトシンおよびチミンの生成に成功したということです。この結果は、生物に必要な分子を、宇宙空間で作り出せることを示しているのでしょうか。生命の誕生の謎が解明されるのもそんなに遠くないのかも。
ES細胞(胚性幹細胞)とiPS細胞(人工多能性幹細胞)では多くの遺伝子が異なる発現様式を示しているという報告がある一方、特定のiPS細胞はES細胞とほぼ区別がつかないという報告もあったそうです。ただし、これらの解析は主にタンパク質の設計図となるメッセンジャーRNA (mRNA)やタンパク質の設計図として用いられないRNAであるノンコーディングRNA(ncRNA)だけを解析したもので、ES細胞とiPS細胞のncRNAを網羅的に解析する研究は行われていなかったそうです。そこで、ES細胞とiPS細胞で発現する全てのRNAを比較解析し、ES細胞で発現しているncRNAの多くが、iPS細胞では十分に発現していないことが明らかになったそうです(財経新聞)。ncRNAとは、タンパク質の設計図として用いられないRNAの総称です。塩基配列に依存しない遺伝子の調節機構や転写、翻訳といった生物の活動の中枢をなす反応、幹細胞性の維持など、さまざまな働きに関与するncRNAが次々に報告され、その重要性に注目が集まってきています。