健康を科学する!

豊橋創造大学大学院健康科学研究科生体機能学のつぶやき

隕石衝突でDNAの構成分子が生成される

2015-08-31 08:30:36 | 研究
生命誕生前の地球の海洋に隕石が衝突する際に、無機物からDNAとRNAの構成物質である核酸塩基や、タンパク質の構成物質である種々のアミノ酸が生成することが明らかになったそうです(財経新聞)。生命の遺伝情報はDNAに記録され、その情報はRNAを介してタンパク質の合成に使用されます。これらの物質を構成する核酸塩基、アミノ酸、リボースなどの有機物は、生命起源にとって不可欠な物質であるものの、生命誕生期の地球でこれらの物質がどのように誕生したのかは分かっていませんでした。今回の研究では、当時の地球大気の主成分である二酸化炭素が海洋に溶解して生成する重炭酸を炭素源とする、約1km/sの超高速衝突実験を実施。その結果、これまでに比べてはるかに多い種類、多量のアミノ酸が生成し、さらに複数の核酸塩基も生成することが明らかになったというものでしす。生命誕生の謎が解明されるのでしょうか。
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7月の世界気温

2015-08-30 08:30:20 | 日記
米国海洋大気局(National Oceanic and Atmospheric Administration、NOAA)は、今年7月の世界の平均気温が、観測が始まった1880年以降で最高となったと発表したそうです(AFPBB NEWS)。さらに、1~7月の7か月間の平均気温も過去最高を記録したそうです。NOAAによると、7月の世界の地表と海面の平均温度は16.61度で、観測史上最も暑い7月に。さらに、今年1~7月の平均気温は、20世紀の同期間の平均より0.85度高く、これまで最高だった2010年を0.09度上回ったとも。
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健康寿命

2015-08-29 08:30:57 | 研究
世界188カ国の2013年の「健康寿命」を調べたところ、日本が1位だったとする調査結果がLancetに発表されたそうです(m3.com)。日本の健康寿命は男性が71・11歳、女性が75・56歳で、男女とも健康寿命は世界1位。この年の日本人の平均寿命は男性が初めて80歳を超え、女性は86歳台だったそうです。健康寿命の男女平均で2位は72・1歳のシンガポール。アンドラ、アイスランド、キプロスが続くそうです。男女別では、男性はシンガポール、アンドラ、アイスランド、イスラエル。女性はアンドラ、シンガポール、フランス、キプロスの順だそうです。1990年のデータも算出しており、世界では1990年~2013年に、平均寿命が65歳台から71歳半ばまで延び、健康寿命も57歳から62歳台に延びたそうです。この背景には、エイズウイルス(HIV)やマラリアなどの感染症対策が進んだことなどが挙げられるようです。健康寿命は、単に寿命を延ばすのではなく、健康に長生きすることを重視する考え方に基づき、世界保健機関(WHO)が2000年に提唱したものだそうです。
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肥満に関連する遺伝子スイッチ

2015-08-28 08:30:39 | 研究
ある個人を他の人と比べてより肥満になりやすくする遺伝子スイッチを特定したとの研究論文が、発表されたそうです(AFPBB NEWS)。2007年の発見以降、広く調査されているにもかかわらず、まだ詳細については分かっていない脂肪や肥満に関連する「FTO」と呼ばれる遺伝子領域に着目。過去の研究では、FTO領域を食欲をコントロールする脳回路と関連づけようする試みもあったそうですが、現在では脂肪細胞に蓄えられる脂肪の量は細胞それ自体において決定され、これは脳とは無関係だと考えられているそうです。今回の研究では、「IRX3」遺伝子と「IRX5」遺伝子が多く発現しているほど、より多くの脂肪が蓄えられていることを意味することが明らかになったそうです。さらに、遺伝子改変技術を用いて、遺伝子の発現パターンを「やせ型」と「肥満型」のものとに切り替えることができたとも。マウスを使った実験では、脂肪細胞内にある対応遺伝子を抑制したところ、マウスの代謝が上がり、餌を減らしたり運動量を増やしたりしなくても、体重が減ったそうです。新たな肥満の治療法に発展する可能性がある研究成果です。
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長時間労働で脳卒中リスクが増加

2015-08-27 08:30:27 | 研究
週の労働時間が55時間以上の人は、35~40時間の人に比べて脳卒中のリスクが33%高まる可能性があるとの研究論文が、Lancetに発表されたそうです(AFPBB NEWS)。研究では、計52万8908人の男女を平均7.2年間追跡調査した17件の研究論文を分析。論文では、週の労働時間が標準的な人々と比較した場合の脳卒中のリスクについて、週41~48時間労働で10%増、週49~54時間で27%の大幅増、さらに週55時間以上では33%増加したとしているようです。また、欧州や米国、オーストラリアの男女計60万3838人を平均8.5年間追跡調査した25件の研究から得たデータを分析した結果、週の労働時間が長いと、年齢や性別、社会経済的地位などのリスク要因を考慮しても、冠動脈性心疾患を発症するリスクが13%増加することも明らかになったそうです。
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人食いバクテリア

2015-08-26 08:30:45 | 研究
死亡率が高く「人食いバクテリア」と呼ばれる劇症型の溶連菌感染症患者が2015年、8月上旬で既に279人に達し、過去最多だった昨年1年間を上回ったそうです(YOMIURI ONLINE)。専門家は、生活習慣病などの持病がある高齢者は感染の危険性が高いとして、警戒を呼びかけているそうです。患者が急増しているのは劇症型溶血性レンサ球菌感染症。手足の壊死や意識障害から死に至る恐れがあるそうです。国立感染症研究所によると、調査を始めた1999~2010年の患者数は多くても年100人前後だったが、12年以降は毎年200人以上。今年は8月9日までで279人と、昨年1年間(273人)を超えた。都道府県別では、東京(44人)、大阪(28人)、神奈川(20人)、千葉、兵庫(各15人)の順に多いそうです。
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史上最強レベルのエルニーニョ

2015-08-25 08:30:01 | 研究
米国気象当局は、先日、今年始まったエルニーニョ(El Nino)現象が、ここ65年で最強レベルになる可能性があるとの予測を発表したそうです(AFPBB NEWS)。エルニーニョ現象は、赤道太平洋の海面温度が上昇すると起きる現象で、世界各地に豪雨や干ばつをもたらすものだそうです。今年のエルニーニョ現象は3月に始まり、約1年続く見込みで、オーストラリア当局は既に、今年の同現象は「強く」かつ「相当な」規模になるとの予測を発表していたそうです。米国海洋大気局(National Oceanic and Atmospheric Administration、NOAA)気象予報センター(Climate Prediction Center)は、この傾向は依然として続く見通しだと発表。そして、今月の新たな予測では、今年のエルニーニョ現象は1950年以降で最強水準になる見込みだと。前回のエルニーニョ現象は5年前に発生し、その影響により、東南アジアでモンスーン、オーストラリアやフィリピン、エクアドルで干ばつ、米国で暴風雪、ブラジルで熱波が起きたほか、メキシコで死者が出る洪水が起きるなど、深刻な被害が出たそうです。
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動画広告の評価

2015-08-24 08:30:44 | 研究
脳情報解読技術が、テレビCMを中心とした動画広告の評価・改善・出稿前の効果予測などに応用可能であることが明らかになったそうです(財経新聞)。これまで、テレビCMなどの動画を用いた広告の評価は、静止画を見せて主観で解答するといった方法で行われていたそうです。ですが、この評価方法では、シーンごとのリアルタイムな印象など、より実態に即した精度でのきめの細かい評価を行うことが難しく、評価を踏まえた効果的な改善施策の構築が困難だったそうです。研究では、テレビCM視聴時の男女4名の脳活動データをfMRIにて取得。その結果、脳活動のパターンから、視聴者の認知内容を解読するためのモデルを構築することで、評価したいCMのシーンごとに、その視聴中の脳活動から「認知対象物」「認知対象動作」「印象」について、確率の高いものをアウトプットすることが可能になったそうです。また、テレビCMの型式や手法についても、幅広く対応することが可能であることが分かったとも。研究グループは、2015年9月以降、上記実証実験の成果を基に、実際のマーケティングソリューションとして動画広告・コンテンツ評価サービスのトライアルバージョンの提供を開始することを予定しているそうで、このサービスは、最先端の脳活動情報のビッグデータ、実社会のメタデータ、人工知能による自然言語処理技術、脳情報解読技術を組み合わせた、世界初のサービスになるそうです。
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ニンニクの薬用効果

2015-08-23 08:30:37 | 研究
ニンニクの薬理効果や健康機能作用の本体である含硫黄化合物アリインの生産の鍵となる酵素遺伝子が発見されたそうです(財経新聞)。ニンニクは食用として広く用いられるだけでなく、癌予防に最も有効な食品であると位置づけられているそうです。その薬効や健康機能性は、ニンニクの含硫黄成分「アリイン」に起因しているそうですが、アリインの生合成に関わる酵素や生合成経路の詳細は不明だったそうです。研究では、アブラナ科植物で含硫黄成分の硫黄原子の酸化反応を触媒することが報告されている酵素群の遺伝子配列情報と、ニンニクが属するネギ属植物の公開遺伝子配列情報との比較解析に基づき、ニンニクから硫黄原子酸化酵素の候補遺伝子としてAsFMO1を単離。そして、AsFMO1遺伝子の機能を明らかにするために、出芽酵母にこの遺伝子を導入して発現させ、解析を行ったそうです。その結果、AsFMO1蛋白質はアリイン生合成の中間体と考えられるスルフィド化合物であるS-アリルシステインの硫黄原子を酸化してアリインを合成すること、AsFMO1 蛋白質によってS-アリルシステインから合成されたアリインは、立体異性体のうち1種類のみ生じることが分かったというもの。さらに、ニンニク内におけるAsFMO1遺伝子の発現部位やアリインの貯蔵部位を解析した結果、AsFMO1はニンニクの様々な組織で発現してアリイン生合成に関わる重要な酵素遺伝子であることが判明したそうです。今後は、AsFMO1遺伝子の機能を応用することにより、植物や微生物を用いた有用含硫黄化合物の生物生産系の開発や、新規の薬効を示す含硫黄化合物の創薬、さらに薬用性が高いニンニクやその他のネギ属植物の効率的な育種が可能になると期待されているそうです。
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脳へ微弱な電流を流すことで「かゆみ」を抑制

2015-08-22 08:30:56 | 研究
脳に微弱な電流を流す「経頭蓋直流電気刺激法(transcranial direct current stimulation; tDCS)」により「かゆみ」が抑制されたそうです(財経新聞)。かゆみは、掻破(かくこと)で抑制されることはよく知られています。しかし、掻破は快感を伴うため、常に掻きたいという思いから、過剰な掻破を引き起こしかねないですね。特に、アトピー性皮膚炎などの慢性的なかゆみに悩まされる患者にとっては、過剰な掻破により新たな皮膚損傷を引き起こされるといった悪循環を引き起こします。そのため、掻破に変わる新たな抑制法の発見・開発は、痒みに悩まされる患者にとって大きな意義があります。研究では、大脳皮質感覚運動野を非侵襲的に刺激することで痛み知覚が抑制されるという現象に注目し、かゆみ知覚に対しても同様の抑制効果がみられるかどうか検討。脳刺激には、微弱な電流を流すことで大脳皮質の興奮・抑制性をコントロールするtDCSを用いたそうです。その結果、tDCSを15分間施行したところ、ヒスタミン刺激に対する痒み知覚が減少し、さらに痒みの持続時間が短縮することが分かったというもの。今後、アトピーなど慢性的なかゆみを有する患者に対する、かゆみ抑制方法の一つとなることが期待されるそうです。
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