健康を科学する!

豊橋創造大学大学院健康科学研究科生体機能学のつぶやき

ザリガニの意思

2011-08-31 08:29:40 | 研究
ザリガニが自ら歩きだすとき、ある種の「意思」を持って行動していることを示す神経活動が起きることが明らかになったそうです(MSN産経ニュース)。ザリガニが“自発的”に歩きだす場合、1~2秒前から頭部にある約3ミリ四方の脳から胸部に向かう神経細胞の中で「運動準備電位」という信号が出ていることが分かったというものです。ザリガニも人間と同様、神経細胞同士の情報伝達をするシナプスでつながったネットワークがあり、自発的な活動を促しているとみているようです。こうした動作の原理を明らかにしていくことで、自分の意志で想定外の事態に対応できるロボットへの応用もできるかもしれないということです。ちなみにこに研究結果は、あのサイエンス誌に掲載されていようです。世の中には、本当に驚くことがたくさんあります。
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遺伝子組み換え米でベータアミロイドの蓄積が減少

2011-08-30 08:30:58 | 研究
少し微妙なニュースが。遺伝子組み換えの米を使いアルツハイマー病の脳に蓄積するたんぱく質を減らすことができると(毎日jp)。ただし、マウスでのお話。アルツハイマー病患者の脳にはベータアミロイド(Aβ)と呼ばれるたんぱく質でできた老人斑がみられます。このAβが脳に蓄積し、複数の過程を経てアルツハイマー病につながると考えられています。Aβを攻撃する抗体を体内に作らせて蓄積を防ごうと、食べるワクチン作りに取り組んでいたところ、Aβの遺伝子を組み込んで育てたピーマンの葉をすりつぶし、アルツハイマー病のモデルマウスに食べさせたところ、脳内のAβが減少することがあきらかになったというのです。今回は、Aβ遺伝子を組み込んだコメを6匹のモデルマウスに10日に1回、16カ月食べさせたそうです。さらに免疫増強をねらってAβを1回注射した結果、Aβに対する抗体価の上昇にあわせ、脳内のAβが減少したそうです。さらに、迷路を使った実験では記憶力の改善傾向が見られたそうです。米国ではAβを注射するワクチンの治験が髄膜炎の副作用で中止されているそうですが、こうしたいわゆる食べるワクチンではこうした副作用が防げるかも。興味ある方が多い研究結果ではないでしょうか。
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地球の生物の9割がまだ未発見!?

2011-08-29 08:36:20 | 研究
地球上の生物は、陸上に650万種、海中に220万種の計870万種にのぼるというのです(YOMIURI ONLINE)。しかし、これまでに確認されている生物は約120万種で、まだ9割近くの生物が見つかっていないことになるそうです。生物種の数を巡っては、専門家の間でも300万~1億種と意見が割れ、論争が続いているそうです。知りませんでした。生物の分類学では、「界」「門」「綱」「目」「科」「属」「種」の順に分けられるそうですが、研究チームは「門」から「属」の数は過去250年の間、増え方に共通の傾向があることに着目したそうです。そして、これを「種」にも当てはめて推計した結果、870万種になったというのです。ただ、今回の推計には、バクテリアなど核を持たない原核生物は含まれないため、実際の数はさらに増えるそうです。見つかっていないというのは、すでに絶滅したものも含まれるのでしょうか?それとも現存するものだけなのでしょうか。現存する生物の9割が未発見となると、それらは何処に・・・・・。
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駅でワンコイン健康チェック

2011-08-28 08:30:02 | 研究
予約や保険証なしにワンコインで簡単な健康チェックができる施設が、神奈川県の東急横浜駅構内にオープンしたそうです(ASAHI.COM)。ドライアイ、肺年齢、骨密度の3種が各500円で、所要時間はそれぞれ5~10分だそうです。測定後、結果についてその場で看護師から説明を受けられるそうです。この施設は、同駅改札口そばのマッサージ店の一角にできたそうです。約7平方メートルの店内に2席を設け、毎日午後1時から7時まで、看護師1人が対応しているそうです。ドライアイはパソコン作業が多い人、肺年齢は喫煙者、骨密度は中高年女性を主な対象に想定。医師がいないため医療行為はできませんが、測定結果に応じて、看護師がVDT作業の注意点や栄養のとり方などを助言しているそうです。利用者はまだ1日10人ほどだが、徐々に増えているそうです。マッサージを受けた主婦がついでに来店したり、保険証がないフリーターが仕事帰りに立ち寄ったりすることが多いとも。注目していきたいですね。
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インフルエンザを狙い撃ち!?

2011-08-27 08:30:17 | 研究
もう少しでインフルエンザの季節になります。毎年、流行しています。インフルエンザウイルスを攻撃する抗体が発見されたそうです(ASAHI.COM)。これは朗報ですね。インフルエンザは、体内に侵入したウイルスの表面にある突起(HA)が人間の細胞に接着して増殖します。突起は棒の先に球がついたマッチ棒のような形をしているそうです。人間のほか、豚や鳥にも感染するA型インフルの突起は変異しやすいため、過去の感染で作られた抗体ではうまく撃退できないと考えられていました。ところが、ある30代男性から得られた抗体の一つは、12種全てを撃退する働きがあることを発見。突起が人間の細胞にくっつく際に接点となる球の「穴」の部分めがけて攻撃しているらしいことがわかったそうです。この穴はウイルスの他の部分が変異しても構造は変わらないと見られ、同様の抗体を人工的に作ることができればインフルエンザの治療に応用できるそうです。早く実用化してほしいですね。
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調理と早食い!?

2011-08-26 08:30:44 | 研究
人間は調理を覚えて食事に使う時間が減ったことが、チンパンジーなど他の霊長類との分かれ目になった可能性があるとのニュースが(ASAHI.COM)。動物は体が大きくなると大量のえさを食べる必要があるために臼歯やあごも大きくなる傾向があるが、えさの食べ方が変わると、その傾向から外れたデータが出てくる可能性があるというのです。火を使っていたと考えられる原人ホモ・エレクトスなどの化石や過去の記録を分析し、チンパンジーや二足歩行を始めたばかりの猿人と比較したところ、ホモ・エレクトスなどは体の大きさの割には臼歯やあごの大きさが小さかったそうです。えさを焼いたり、石器で刻んだりする「調理」を覚えた結果、口に入れやすい大きさの、軟らかいえさを食べていたと考えられる特徴だそうです。研究では、1日の活動時間のうち食事にあてている時間をこの手法で推定し、チンパンジーや猿人ではそれぞれ37%、43%と「食べてばかり」となったが、ホモ・エレクトスなどは現在の人類に近い6%前後で「かなり早食い」となったそうです。その結果、時間を食事だけでなく、より人間的な活動に使う余裕も生まれていったと考えられるそうです。いろいろな探究方法があるのですね。勉強になります。
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冷え症だと早産のリスクが・・・・・

2011-08-25 08:30:44 | 研究
冷え症の妊婦は、早産のリスクが3倍、お産の時間が長引くリスクは2倍以上というニュースが報道されました(ASAHI.COM)。2009~2010年に、首都圏の産科と小児科がある6病院で出産をした2810人の妊婦を追跡調査したそうです。「妊娠後半に手足を冷たいと感じたか」との問いに「はい」と答えた人を「冷え症」とみなした結果、37週未満で産まれる「早産」の割合は、冷え症の女性は6.7%。冷えていない女性は1.9%だったそうです。喫煙や過去に早産の経験があるなど他の影響を除外して解析すると3.4倍の開きがあったとも。では、どうすれば・・・・・。日ごろから規則正しい生活を心がけ、自律神経系の働きを正常に保つように努力するのがよさそうですね。

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「検査異常なし」はめずらしい

2011-08-24 08:30:35 | 研究
健康への関心が高まる中、人間ドックを受診される方も多くなっていると思います。そうした中、驚きのニュースが先日報道されました(ASAHI.COM)。2010年に人間ドックを受けた308万人のうち、検査値に異常がない「健常者」は過去最低の8.4%にとどまると、日本人間ドック学会が発表したそうです。同学会が全国集計を始めた1984年は29.8%で、健常者の割合は年々減っているそうです。男女別では男性7.3%、女性10.2%。年代別では、39歳以下が17.7%、40歳代が9.9%、50歳代が5.6%、60歳以上が3.7%と、年齢が上がるにつれ健常者の割合が減っていたそうです。また地域別では、最低が九州・沖縄地方の5.7%、最高が中国・四国地方の13.3%。その他は北海道が7.6%、東北が9%、関東・甲信越が8.1%、東海・北陸が8.3%、近畿が7.8%だったそうです。不健康になったのでしょうか?それとも検査機器の発達によるものでしょうか?きっと、両方でしょうね。
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脳の発達に関与するマイクロRNA

2011-08-23 08:30:20 | 研究
タンパク質をコードしていないRNA。以前、ここで話をしたと思いますが、タンパク質の設計図の写しではない非常に小さなRNAをマイクロRNAと呼んでいます。マイクロRNA以外にも同様の特徴を持つRNAはありますがここでは省略します。そのマイクロRNAの1つであるmiR-124aが、脳の記憶に関わる海馬の神経回路や目の網膜神経の形成に関与していることが明らかにされました(MSN産経ニュース)。神経回路の形成にマイクロRNAが関与するのが示されたのは世界初のことだそうです。このmiR-124aは、脳の初期の発生時に機能する「Lhx2」という遺伝子の働きを抑えており、miR―124aがないとこの遺伝子が過剰に働いて異常を起こし、脳の発達障害が発生するということらしいです。
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神経障害性疼痛に有効生薬が見つかる

2011-08-22 08:30:55 | 研究
事故や手術などで神経細胞が傷ついて起こる「神経障害性疼痛」の治療に、トリカブトの根から取り出した生薬「附子(ぶし)」が有効であることが確認されたそうです(YOMIURI ONLINE)。神経障害性疼痛は、脊髄の神経細胞が異常反応し、風が吹いたり、服を着たりする際にも激痛が走る慢性疾患です。モルヒネなどの鎮痛薬が効きにくく、国内では約20万人、世界では約1500万人が苦しんでいるとされています。患者から附子の粉末を飲むと痛みが弱まるとの報告を受け、大腿部の坐骨神経を傷つけたマウスで実験した結果、足に触れられただけで飛び上がるように逃げていたマウスが、附子を飲ませると逃げる回数が減ったそうです。今後、副作用などを明らかにしなければならないそうですが、附子はすでに漢方薬に活用されているため、ゼロから開発するより格段に早く医薬品として応用できるそうです。
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