1型糖尿病は小児や若年期に発病することが多く、T細胞と呼ばれる細胞などがインスリンを出す膵臓のランゲルハンス島のβ細胞を攻撃、破壊し、インスリンが不足して起きるものです(産経ニュース)。T細胞はリンパ球の1つで、全リンパ球の60~70%を占めています。残りの40%はBリンパ球と呼ばれています。このT細胞は、私たちの免疫システムにおいて重要な役割を担っています。T細胞にはいくつか種類があるのですが、この記事からではどのタイプのT細胞かは不明です(後で調べてみます)。このT細胞では「カテプシンL」というタンパク質分解酵素の働きが高いそうです。そこで、1型糖尿病のマウスにカテプシンLの働きを抑える阻害剤を投与したところ、攻撃のために使われる別の酵素を作るのに必要な物質ができず、結果としてランゲルハンス島β細胞への攻撃が抑えられたというのです。そして、インスリンを分泌するβ細胞が保存されて、血糖値は3分の1に、尿糖値はほぼゼロまで改善したそうです。非常に興味ある結果ですね。
「ヘビによる恐怖体験がない3歳児でも、大人と同じようにヘビに敏感に反応し攻撃姿勢を見分けられる」ということが報告されました(YOMIURI ONLINE)。世界中でヘビを恐れない文化はないそうで、本能なのか学習なのかの論争が19世紀から続いていたそうです。研究者は、経験で恐怖感が身につくのなら年齢によって反応が変わるはずなので、今回の結果はヘビへの恐怖が本能であることを示すと話しているそうです。研究チームは3歳児20人を対象に、「8枚の花と1枚のヘビ」の写真からヘビを選ぶ場合と、「8枚のヘビと1枚の花」の写真から花を選ぶ場合で、反応する速さを比較したそうです。ヘビを選ぶ時間は花を選ぶののほぼ半分の2・5~3秒だった。ヘビの中でも、とぐろを巻いて攻撃姿勢を取る写真への反応時間が短かったそうです。4歳児34人、大人20人の実験でも同じ傾向が示され年齢による変化はなかった。ムカデやゴムホースの写真を使った場合、花との違いがなく、細長いものや気持ち悪いものに反応しているわけではないと考えられるそうです。人間の本能に「蛇」が深く刻み込まれているのでしょうか。不思議ですね。
12月からエコポイント制度が変更され、対象商品と付与されるポイントが減少するということで、今月中に対象商品を購入する人が増えているそうでう。ここ数日も、こうした商品購入を刺激するような報道も行われています。さて、実際はどうなのでしょうか。確かに、特に値引き交渉をすることもなくポイントをもらえる制度は、非常にありがたいとは思います。でも、エコポイント制度が変更になった後、あるいは制度自体が終了した後に、ひょっとしたら販売店はその分値引きするかもしれませんし、製品の店頭表示価格自体が下がるかもしれません。エコポイントとこうした製品購入価格との関係をどう読むかによって、いつ購入すればよいのか考えるということになるのでしょう。電気製品の価格は販売開始時に最も高く、その後徐々に低下し、新たな新製品が登場することで価格はさらに下がります。結局、どの製品を買いたいかで購入時期が変わるのではないのではないでしょうか。12月はまずボーナス商戦があり、その後年末商戦へ突入。そして、初売りセール。こうした時期はやはりお買い得かもしれません。この時期を逃すと、次は年度末でしょうか。エコポイントに踊らされることなく、じっくり考えたいものですね。
タンパク質の一種の「チオレドキシン結合蛋白2」(TBP-2)が体内の血糖値を調整するインスリンの分泌を妨が発表されたそうです(YOMIURI ONLINE)。インスリンは体内の血液中の糖(血糖)に反応して膵臓から分泌され、血糖値が高いとその分泌が増加し、糖を血液中から細胞に送り込むのを促進します。糖尿病には1型と2型があり、1型は膵臓でインスリンを作る細胞が失われている病態です。したがって、インスリンを体外から供給し続けなければなりません。一方、2型はインスリンは分泌されているものの働かなくなり、次第にインスリン分泌量そのものが減少してしまう病態です。この2型は生活習慣と密接な関係があることが分かっています。この2型におけるインスリンの分泌量の減少に、TBP-2が関係しているらしいということが分かったようです。TBP-2を持たないと、血糖上昇に対するインスリン分泌量の増加が多くなるというものです。2型糖尿病の根本的な治療法はいまだありませんが、開発されるのも近いかもしれません。
メモを読みながら話す。よくあることかもしれません。でも、その読み方ですが、ずっとメモに視線を落として、相手の目を見ることなく話すのはちょっとおかしいですね。でも、これを我が国の総理大臣がテレビカメラの前で、中国の国家元首との首脳会談の冒頭に行ったのです。これを見た国民が、いや海外の人々がどう感じたか。やはり、?でしょうか。1億3000万の日本国民の代表が、メモを見ながらしか話ができないとも受け取られかねないです。もちろん、話す内容や量によっては読みながら話すことが妥当な事もあるかもしれません。でも、やはり総理大臣が首脳会談では・・・・・。そして、こうした批判を受けて菅総理大臣は、 「今の時代、画像のイメージが大変重要だとよく認識した。以降、冒頭のテレビが入っている場面で、メモを読むことはやめようということを決意した」そうです。これって宣言することでしょうか。では、今後は全て覚えて臨むということでしょうか。それとも、テレビカメラが退出してからメモを読むということでしょうか。どっちにしても・・・・・。
2008年度に病気やけがの治療で全国の医療機関に支払われた医療費の総額(国民医療費)は34兆8084億円で、国民1人当たりでは27万2600円だったそうです(YOMIURI ONLINE)。総額も1人当たりの金額のいずれも過去最高額で、2年連続の増加ということです。ちなみに2007年度と比べて、全体で6725億円、1人当たりで5400円の増加で、増加率でみるといずれも2%増ということです。国民所得比でみると、国民所得は減少しているので2007年度に比べ0.88ポイント増の9.9%になるそうです。厚生労働省によれば、こうした医療費の増加は高齢化進展と医療技術の向上に伴う増加によるものであり、2025年度までは2%程度の増加がみられると考えられるようです。また、65歳以上の医療費は18兆9999億円で全体の54.6%。後期高齢者医療制度の初年度の2008年度は、75歳以上の医療費は10兆9711億円と全体の31.5%。1人当たり医療費は65歳未満の15万8900円に対し、65歳以上は67万3400円、70歳以上は76万円、75歳以上では83万円で、高齢者は現役世代の約4~5倍だったそうです。このままだと、いつもで現制度で持ちこたえられるかということになるでしょうね。一刻も早い対策が必要ですね。
ヒトのiPS細胞(新型万能細胞)から止血成分の血小板を作り出し、マウスの体内で出血を抑えることに、東京大医科学研究所のチームが世界で初めて成功したそうです(YOMIURI ONLINE)。まず、ヒトの皮膚細胞に4種類の遺伝子を導入してiPS細胞を作製。その後、血小板に変化させたそうです。そして、毛細血管を傷つけたマウスに注射すると、血小板は傷口に付着して穴を塞いだということです。生体内の血小板の寿命は3~4日と言われています。これと同様に、輸血用の血小板も保存期間は4日間だそうです。これでは、献血を毎日実施して、新鮮血を集め続けないといけません。また、血液や他の血液細胞と同じように血小板を輸血する場合、血液型が一致しても拒絶反応が起きることがあるそうです。しかし、iPS細胞なら患者本人や、適合性が高い人の細胞から作製することができますし、またそれを凍結保存できるそうです。また、血小板は巨核球の細胞質がちぎれてできたものであり、核を持ちません。そのため、iPSから作製した細胞が持つがん化の危険性がありません。したがって、iPS細胞から作製した血小板の有用性は極めて高いということになります。これは、かなり早くヒトへの治療に使われるようになるのではないでしょうか。
学校や病院の給食、外食産業のメニュー作りのほか、ダイエットなどに幅広く利用される「日本食品標準成分表」が5年ぶりに改訂されました(時事ドットコム)。主な食品について、たんぱく質量がより正確に算定されたほか、健康の維持に不可欠なヨウ素など5種類の微量栄養素の成分値が盛り込まれたそうです。身体の血や肉となるたんぱく質量は従来、食品に含まれる窒素量に換算係数を掛け、間接的に求めていた。しかし、たんぱく質を構成する各種アミノ酸量から直接算定する国連食糧農業機関(FAO)の推奨方式を採用し、別冊の「アミノ酸成分表」を24年ぶりに改訂しています。本体の標準成分表にももちろん反映させていたそうです。その結果、食品100グラム当たりのたんぱく質量は、多くの食品で1~2割減少したということです。卵黄(生)は16.5グラムから13.5グラム、大豆(乾燥、米国産)は33.0グラムから30.3グラム、サンマ(生)は18.5グラムから14.5グラム、豚肉(ロース赤肉、生)は22.7グラムから19.3グラムに減ったそうです。また、追加された微量栄養素は、甲状腺ホルモンの構成要素であるヨウ素のほか、糖やたんぱく質などの代謝に関与するクロム、不足した場合に心筋障害を招くセレン、頻脈などを起こすモリブデン、皮膚障害や食欲不振などの原因となるビオチンなど。これで厚生労働省の「日本人の食事摂取基準」にある全成分がそろったそうです。でも、カロリーゼロなどと称する新しい化合物がどんどん開発され、我々の食品に・・・・・?
カフェイン入りアルコール飲料は健康を害するとして、米国食品医薬品局(FDA)は、製造している米国4社に対して、「商品は違法」とする警告文を送付したそうです(YOMIURI ONLINE)。フルーツ風味の人気商品の場合、1缶あたりビール5缶分のアルコールとコーヒー1杯分のカフェインを含むそうです。大学生が急性アルコール中毒で病院に運ばれたり、交通事故に巻き込まれたりするケースが頻発しており、「殺人カクテル」とも呼ばれているというのです。FDAによると「カフェインは、自分がどのぐらい酔っているか判断する感覚を鈍らせる」と指摘しています。一方、製造元の1社は、カフェインの添加をやめる方針を発表したものの、「カフェインとアルコールの組み合わせは安全と考える。アイリッシュコーヒーやラム酒のコーラ割りはどうなのか」と反論しているそうです。具体的にどの飲料を指すのか調べきれていません。でも、カフェイン入りアルコールと言えば、確かにアルコールをコーヒー(この逆)で割ったりしますね。さて、どうなりますか。
仕事で大きなストレスを受けている女性は、ストレスが少ない女性に比べて、心血管疾患イベントを起こす可能性が40%高いそうです(メディカルオンライン)。仕事関係のストレスと心血管疾患の関係について、これまで明確な回答は得られていませんでした。女性健康調査(44~85歳で平均年齢57±5歳)に参加した1万7415人の、表面上は健康そうな女性医療従事者を対象に、仕事のストレス、仕事への不安感の実態を把握するとともに、心血管疾患との関係について10年間の追跡調査を行ったそうです。その結果、まず追跡期間中、心筋梗塞が134件、虚血性脳卒中が125件、冠動脈血行再建が342件、心血管疾患による死亡が40件あったということです。年齢、人種、教育で調整したコックス比例ハザードモデルを使って解析したところ、仕事から受ける大きなストレスと仕事への不安感は、心血管疾患リスク因子と有意に関連していたというのです。たとえば仕事から受ける大きなストレスは、運動不足と高コレステロール血症のリスク増大の予測因子になり、仕事への不安感を報告した女性では、喫煙、運動不足、高血圧、糖尿病、高コレステロール血症、高いBMIのリスク増大を認めたそうです。また、年齢、人種、教育、収入で調整したモデルでは、仕事から大きなストレスを受けている女性(3529人)は、ストレスは少ないと報告した女性(4161人)より、心血管疾患イベントを起こす可能性が40%も高いことが示されたというのです。これは米国の女性ですが、日本の女性や男性ではどうなのでしょう。やはり同じでしょうか。興味深いですね。