横須賀うわまち病院心臓血管外科

お気軽にコメントいただければ、一般の方の質問にも心臓血管外科専門医が答えます。

ハイブリッド手術(CABG)

2018-03-06 18:08:46 | 医療
 ハイブリッドとは、
1.
生物学で、異なる種類・品種の動物・植物を人工的にかけ合わせてできた交雑種。 「―のバラ」
2.
複数の方式を組み合わせた工業製品など。 「―車」
ということだそうです。

冠動脈疾患の治療において、ハイブリッド治療とは、虚血性心疾患において、冠動脈バイパス術とカテーテルインターベンションの組み合わせの手術ということになります。
 それぞれのメリットを生かす治療で、両者のおいしいとこ取りともいえます。

カテーテル治療による低侵襲性
バイパス手術における確実性、長期開存

カテーテル治療困難な病変(完全閉塞病変 左主幹部 前下行枝近位部 狭窄長が長い病変 多発病変など)を低侵襲冠動脈バイパスでという治療で、うわまち病院心臓血管外科でも循環器科と共同し、左小開胸による冠動脈バイパス術と、バイパスしなかった病変のカテーテル治療の組み合わせを行っています。左開胸で完全血行再建可能な症例は、すべて左小開胸で行う場合もありますが、待機的に順番にバイパスとカテーテル治療を行う症例もあります。

こうしたどの病変にどの治療が適切か、なども、循環器科と心臓血管外科が構成するハートチームでの共同治療が有効です。左小開胸のCABGを積極的に導入していくことで、今後ハイブリッド治療が増加していく可能性があります。
コメント
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