Redo CABG(再CABG=冠動脈バイパス術後の狭心症再発に対する再CABG)を右冠動脈に血行再建必要な患者さんについて、今日の症例ですが、他の施設の症例について電話で相談されました。画像などを拝見した訳ではないので、最適な手術方法がどういったものなのか、正確には返答できませんでしたが、実行可能なアプローチを採用するということが重要なのは間違いなく、開存する既存のクラフトを損傷しないアプローチがやはり最重要です。
もし、ターゲットの右冠動脈がCTO(完全閉塞)で還流域の広い血管ならin situ(中枢吻合が不要)で使用出来る右胃大網動脈は最適なクラフト(バイパスに使用する血管)です。お電話ではあまり良く考えず、横隔膜越しの難しい吻合しか想定しませんでしたが、もし、#2(右冠動脈本幹で右房壁に沿って走行する部分)へ吻合でいいのなら、当施設なら第5肋間の小開腹で右開胸し、右胃大網動脈を右胸腔内に誘導し、心臓を剥離することなくバイパス出来るこのアプローチを採用します。もし、4AV(房室枝:回旋枝領域に近い部位)への吻合なら第5か第6の左開胸でアプローチします。いずれも、側方開胸なら、視野が悪い場合、肋骨弓を切って創を大きくすれば簡単に末梢吻合が可能になります。4PD(後下行枝:心臓可壁の中心部)に吻合の場合は横隔膜越しに吻合することは難しい場合が多いのですが、最初に覗いてみて難しければ肋骨弓を切って左開胸に創を延長すれば露出、吻合が簡単になります。正中アプローチよりは遥かに安全で合理的なアプローチです。右胃大網動脈が使えない場合は#2への吻合なら右内胸動脈を右小開胸で採取して使うというオプションがあるのと、長く採取した大伏在静脈を左右どちらかの腋窩動脈に中枢吻合して側方開胸から行うのがベストな方法です。
側方アプローチ、開腹アプローチが困難な場合は、正中アプローチしか選択肢はなく、この場合は人工心肺を装着して、オンポンプビーティングで、ボリュームを引いて再開胸することが、心臓が虚脱された状態で剥離することが出来るので、グラフト損傷を避ける最良の方法です。もし正中アプローチとする場合でもRGEAが使えれば、上行大動脈を触る必要がないので、それが最良のグラフトとなります。
もし、ターゲットの右冠動脈がCTO(完全閉塞)で還流域の広い血管ならin situ(中枢吻合が不要)で使用出来る右胃大網動脈は最適なクラフト(バイパスに使用する血管)です。お電話ではあまり良く考えず、横隔膜越しの難しい吻合しか想定しませんでしたが、もし、#2(右冠動脈本幹で右房壁に沿って走行する部分)へ吻合でいいのなら、当施設なら第5肋間の小開腹で右開胸し、右胃大網動脈を右胸腔内に誘導し、心臓を剥離することなくバイパス出来るこのアプローチを採用します。もし、4AV(房室枝:回旋枝領域に近い部位)への吻合なら第5か第6の左開胸でアプローチします。いずれも、側方開胸なら、視野が悪い場合、肋骨弓を切って創を大きくすれば簡単に末梢吻合が可能になります。4PD(後下行枝:心臓可壁の中心部)に吻合の場合は横隔膜越しに吻合することは難しい場合が多いのですが、最初に覗いてみて難しければ肋骨弓を切って左開胸に創を延長すれば露出、吻合が簡単になります。正中アプローチよりは遥かに安全で合理的なアプローチです。右胃大網動脈が使えない場合は#2への吻合なら右内胸動脈を右小開胸で採取して使うというオプションがあるのと、長く採取した大伏在静脈を左右どちらかの腋窩動脈に中枢吻合して側方開胸から行うのがベストな方法です。
側方アプローチ、開腹アプローチが困難な場合は、正中アプローチしか選択肢はなく、この場合は人工心肺を装着して、オンポンプビーティングで、ボリュームを引いて再開胸することが、心臓が虚脱された状態で剥離することが出来るので、グラフト損傷を避ける最良の方法です。もし正中アプローチとする場合でもRGEAが使えれば、上行大動脈を触る必要がないので、それが最良のグラフトとなります。