横須賀うわまち病院心臓血管外科

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超高齢者の大動脈瘤のフォローアップ

2019-11-12 22:54:49 | 大動脈疾患
 高齢だから、という理由で大動脈瘤があっても手術しない、ということが決まっていても、最終的に大動脈瘤が破裂したら苦痛のため救急車を呼んで病院へ搬送されます。搬送された病院では救急医などが最善の治療をして救命しようとする努力が注ぎ込まれ、心臓血管外科医も招集します。その場になると何とか助けてほしい、と希望される患者さんやご家族が多い為、結局緊急手術となることが少なくありません。
 破裂性大動脈瘤の手術は時間もかかるし術後の合併症も多く発生し入院期間も長くなります。どうせ手術するなら破裂する前に、ということが患者さんご本人にとっても納得いくものと思います。

 その意味で小さめの動脈瘤で手術するまでの大きさでない場合も高齢者でも本当に拡大してくるようであれば手術を検討するので通院可能な患者さんには定期的に検査をしております。100歳以上の患者さんでフォローアップしてる患者さんもいますし、90代で他の病院では手術しないと判断された患者さんでも横須賀市立うわまち病院では、定期的に検査し、拡大傾向があれば手術も検討し、実際に手術を受ける患者さんもいます。

 90歳以上で手術した患者さんの成績がいいのは元気で選ばれた患者さんを治療しているからではないかと思われます。
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10 コメント

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Unknown (谷田部博之)
2020-10-21 22:19:31
85歳の年齢で認知症があっても手術はできるのでしょうか?
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Unknown (gregoirechick)
2020-10-22 20:51:44
ご質問ありがとうございます。技術的に手術実施可能であれば、ご本人の理解、ご家族の希望があれば実施していることが多いのが現状です。認知症で、予防的手術の理解が困難な患者さんには実施は困難ですが、苦痛の除去や手術しないと退院できないなどの理由で実施することは多々あります。こうした意味で85歳以上に手術を行うことは少なくなく、90歳以上の症例もおります。これらご高齢の患者さんは認知症ではなく自己判断できる人を基本的に対象としています。認知症の程度にもよりますが、病気の理解と手術希望があれば実施は可能と考えております。
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Unknown (谷田部博之)
2020-11-02 18:40:51
詳しく質問させてください。
母親の年齢85歳、認知症が進んで要介護認定5になります。
胸部大動脈瘤が弓部にあり約6センチぐらいだそうです。
他の病院も何か所か行きましたが、リスクが高いと言われ断られています。

自己判断ですが、やはり認知症が進んでいるために判断能力は低いと思います。
しかし前に行った病院の診察が終わって帰るクルマの中で自分は死ぬのかと
淋しそう言っていました。
自分にはそれが死にたくないと言っているように思えました。
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Unknown (gregoirechick)
2020-11-02 20:06:03
 ご質問ありがとうございます。弓部大動脈に6cmの大動脈瘤がある場合の年間の破裂する可能性は約10%と言われております。弓部大動脈瘤に対して人工血管置換術をした場合の手術死亡率は約5%くらいと考えますが、術前の状態等によって左右されると思います。
 85歳の患者さん、もしくはそれ以上のご高齢の患者さんに弓部大動脈置換術を実施した経験は少なくありませんが、基本的にご本人の意思で手術を受けるとおっしゃった患者さんに対して実施しています。大動脈瘤の手術は、あくまで予防的な目的の手術ですので、基本的には予防の意味が理解出来て手術を希望する必要があると思います。
 お母様の場合はいかがでしょうか?要介護5となると、自己決定が難しいのではないかと予想します。必ず10%破裂するというわけではないと思うので自然に任せる、という判断も決して間違いではないと思います。
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Unknown (谷田部博之)
2020-11-04 18:30:05
コメントありがとうございます。
もう少し質問させてください。
開腹をする手術は母親にはリスクが高いのかな~と思っているのですが、ステンド治療はリスクが少ないと知りました。
母親の動脈瘤が弓部の三分枝の近くにあるのですが、ステンド治療はできないのでしょうか?
それと母親にできている動脈瘤が仮性タイプらしいのですが破裂する可能性は同じ10%程度なのでしょうか?
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Unknown (gregoirechick)
2020-11-05 00:14:56
ご質問ありがとうございます。開胸手術よりもステントグラフト挿入術の方が明らかに手術侵襲が小さい為、リスクが低いと考えて差支えありません。弓部大動脈瘤6cmに対して実施可能かというと、形態、位置によって可能となることもあります。弓部大動脈にステントグラフトを挿入することにより、弓部分枝が閉塞され脳梗塞を起こす危険がある為、その閉塞する分枝を血行再建することを同時に行う必要があります。患者さんによって全く違うため個別に術式を相談する必要があると思います。主治医とよくご相談ください。仮性瘤だから高いというデータは存じ上げませんが、少なくとも真性瘤と同程度の破裂リスクはあると思います。
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Unknown (谷田部博之)
2020-12-15 19:26:54
母親を助けてもらえないでしょうか?

あれから手術をしてくれる病院を探してみたのですが、よい返事はもらえませんでした。助からない病気なら仕方ないと思えるのですが、助られる病気で死なせるのは悔いが残ってしまいます。
今日もニコニコした母親の顔を見るとどうしても助けてやりたいと思えてしまいます。どうかご検討をお願いいたします。
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Unknown (gregoirechick)
2020-12-15 23:12:00
 かけがえのない愛する大切なご家族には、少しでも長く生きてほしいと考えるのは自然なことですし、その願いに応えるのも医療の役割です。紹介状を持って受診いただければ、治療可能かどうか、どのような治療がベストなのか相談できると思います。
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Unknown (谷田部博之)
2020-12-16 19:22:41
ありがとうございます。

先生のお名前と外来の担当の曜日を教えていだけますか?
紹介状の件ですが、書いてもらう事はできるのですが、画像とかデータとかはありません。そちらの病院で検査をお願いいたします。
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Unknown (gregoirechick)
2020-12-22 08:31:08
 横須賀市立うわまち病院心臓血管外科の外来は原則、火曜、金曜の午前中(9-12時)に行っております。基本的に外来は部長の安達が担当しておりますが、不在日は他の担当医になることがあります。
 条例により紹介状がない場合は別途5000円がかかります。
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