姫が手術を終えて無事に家に帰って来た。
病院に迎えに行く。
医師が姫の入っている檻から、私に出して下さいと云う。
スタッフが近寄るだけで、「フゥー フゥー」と威嚇をするらしい。
檻の扉を開いて「姫 おりこうだったね」と私が声をかけると、静かにしている。
手を伸ばして、入り口の方に引き寄せると、されるままに 私に抱っこをした。
術後の治療は私に抱かれたまま、おとなしく、医師にされている。
時々、唸るが「姫 おりこう おりこう」と声をかけると、じっとして治療をされる。
腫瘍が大きく、傷口もそれなりに大きい。
傷あとをなめないように、ラッパのようなプラスチックの器具を顔に。
これを嫌がって、帰りの車の中では、しきりに外そうとしたのだけれど、家に帰ると慣れもあるのか、おとなしくしている。
玄関に入ると一目散にトイレに。
水を飲んで餌にむしゃぶりつく。
病院で缶詰を少し食べましたと言ってくれたのだけれど、なれぬ場所で食欲もわかなかったのか、家では食べるは食べる。
ひもじかった、我慢をしていたと背中が語っている。
よかった。
一晩中 、猫は私に甘えて傍から離れようとしない。気になって寝れなかった。
🐠 夜明け待ちうねりとなりて蝉の声
🐠 じーんと蝉耳の奧射す声もあり
🐠 凌霄花より朝の光の射し初めて