老人雑記

生活の中で気づいた浮世の事

あっぱっぱ

2017-08-24 17:11:28 | 俳句
      

 あっぱっぱ は勿論 夏の季語。
簡単服とも云う。この季語が生まれたのは、戦前 大正期にさかのぼる。
安価な生地、浴衣の古など簡単な形で簡単に自分で仕立てたワンピースと、「日本大歳時記」に 高木晴子氏が季語の説明をしている。
夏の暑さから、解放をされた日本女性の 脱着物 衣服革命はここから始まったと記す。
 アッパッパは昭和初期の流行語で季語としても新しい。

> 女子が アッパッパ と称する下着一枚で戸外に出歩く 奇風 については、、、と 彼の永井荷風が⦅濹東綺譚⦆に書いている。

 最近の歳時記には 夏に着る衣服で、主に洋服。
サマードレス、白服、麻服 などなどと十把一絡げに書いているけれど、私の感じるところは、アッパッパは下着に近い簡単服と思っている。

     ★    簡単な体・簡単服の中     櫂未知子

 歳時記に載っている句ではこの句が唯一 アッパッパな人があっぱっぱな服を着て暑い物憂いときを、やるせなそうにすごしている姿が見える。


 その あっぱっぱ を又 又 又 縫い上げた。
数年前に買って仕舞こんでいた、 リバティープリント を見つけ出した。
小花のプリント模様の茶系統の色の生地である。
リバティープリントは流行が無く、昨今も洋服生地のコーナーに独立した場所に置いてある。

     
       (のうぜんかずらがまだ咲いている裏庭)

     ☆    あっぱっぱ酸いも甘いも噛みわけて

     ☆    デパ地下をわがもの顔であっぱっぱ

     ☆    あっぱっぱ切手の裏を舌でなめ

     ☆    暖簾から首だけ出してあっぱっぱ
コメント
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