老人雑記

生活の中で気づいた浮世の事

    静かに雪が

2018-02-04 10:10:36 | 俳句

   

 二階の部屋から見る、お隣の屋根の向うの景色も、瀬戸の海もしずかに降る雪にさえぎられている。

     

 見ている眼前で雪が積もってゆく。
ベランダにデッキの柵にみるみる雪が積もる。
こんなは、始めての経験だ。

 寒い、寒いから、真綿の入ったちゃんちゃんこに、羽毛のもんぺを履いて寒さの対策をしている。最初は、単なるもんぺを履いていたが、これでは寒さに勝てぬ。
急いで羽毛のもんぺに履き替えた。

     🍒    着ぶくれて老いたペンギンごときかな

 先日のしりとり俳句だが、今日の私は、まさにそのとおり。
たださえ悪い見栄えが、ますます悪くなるが、誰に遠慮がいるものか。風邪を引くよりましだ。

     🍒    南国へ気まぐれの雪来て舞へり

     

 昨日は良い天気であった。
蠟梅が美しいと聞いて、蠟梅の並木がある農業試験場に行く。道の左右に蠟梅を植えている。

       

 全き蠟のように艶々と匂いも豊かに蠟梅が咲いていた。
三々五々、見物の人が来る。
その中の一人の方。
私より少し年齢は上かも、、、?
彼女が大きな声で、
「この蠟梅はちっとも匂わない」と文句を云いながら歩いて来る。
思わず、夫と苦笑。
蠟梅が、匂わないと云われて、自尊心を傷つけれらたかって?、、、多分、、、?
「こんなに美しい香りを放ってま、だ不服ですか?」
そんな声がした。

 今日の着ぶくれて口だけ達者な私と同じ。合わせ鏡の向うにいる老女は、、、。

 

     🍒    蠟梅につかの間消さる胸の澱

     🍒    蠟梅の坂登り来て飛行場

 

       

コメント
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