(平安神宮の杜若の池)
杜若と菖蒲の区別がなかなかつかない。
パソコンで調べている時は、写真を比べて花の違いも解ったと納得をするが、いつか忘れてしまう。
尾形光琳の「燕子花図屏風」に描かれている水辺の花。剣のような葉と紫の花で一目でこ の花と分かる。「燕子花」字は花の姿が燕の姿を思わせるところから。この花の汁を布に こすり付けて染料にしたことから「書付花」といわれ、それが転じ「かきつばた」とな ったとされる。
「季語歳 より」 と季語歳には。
☆ 実盛が草摺(くさずり)ゆかし杜若 櫂
KOSI以外で勉強をしている人は、師の句を読んでも、なんだこんな句か?と一言でかたずけてしまう人が多いのではないか、、と思う。 この結社に、先入観無しで入会した私も、最初の3~4年は戸惑ったものだ。
5年たち6年たって、ずいぶんと勉強をしてきた結果、師と同じ句を詠む姿勢になると、なんと難しいのだろうと思うようになった。 基本的には17文字で子供にも理解ができて、氷山のように水に隠れた8割を浮かんでいる2割で詠めというのだから。
杜若の句を理解するには、少し勉強が必要であった。実盛。草摺。杜若の関係、関連性。謡曲が登場をし、連歌の世界も。
浅い知識では解釈しきれない句である。
☆ 杜若我に発句の思ひあり 芭蕉
☆ 杜若語るも旅のひとつかな 芭蕉
☆ 有難き姿拝まん杜若 芭蕉
芭蕉の三句。謡曲の実盛を見据えて詠んでいる。
なぜか、難しい季語との出合い。師の他の句を平明で易しい句の表現から、なんだこんな句と思っていれば、大間違いだと、師の詩に対する姿勢に感銘をした、「杜若」 の句だった。
🎐 杜若の辺に一期一会なる