Blog~続・トイレの雑記帳

鉄道画像メインの「ゆる鉄写真ブログ」のつもりでしたが、
政治社会の事共について記したくなり、現在に至ります。

ガス湯沸し器中毒事件に思う事

2006-07-26 23:40:00 | インポート
コナサン、ミンバンワ!

昭和末期の1980年代より昨年にかけ、地元愛知の老舗ガス器具メーカー、P社の瞬間湯沸し器にて不完全燃焼によるCO=一酸化炭素中毒事件が多発、複数の犠牲者まで生じています。

私も本件の全貌を把握している訳ではありませんので、詳しく触れる事は差し控えたく思いますが、どうもガス中毒を防ぐ安全装置が頻繁に作動して器具が停止するのを嫌ったユーザーが業者に対し、この装置の改造を依頼するケースが多く生じた事に起因する様です。この改造は報道にある通り、安全を大きく損なう不正改造であります。

問題は、器具の製造元たるP社がこの改造の実態と、CO中毒の危険性を知りながら、有効な対策を打たなかった事でしょう。
事件の生じた初期の頃は、不正改造に対応する為の交換部品の確保を通達していたものの、当時の通商産業省の指導期間であった器具本体の生産終了7年後になると、補修部品の生産も、中毒事件が多発しているにも関わらず打ち切ってしまい、その事が又、器具の不正改造を誘発してしまう面もあった様です。

当時はメーカーによる製造物責任と言う見方が確立する途上であり、メーカーの倫理観、責任感が現在程には強くなかったかも知れません。又、初期の事件の多くが公訴時効を迎えてしまっている事も、本件の解決を難しくしている所があるかも知れません。しかし道義的にもP社は自社製品につき、相応の責任を負うべきであるのは事実でしょう。勿論ユーザー側の使用方法も必ずしも適切ではなかった所があり、全ての賠償責任を追及するのは難しいでしょうが・・・。

この件につき、問題をすり替えるつもりは毛頭ありませんが、これを機に私も「便利さとは何か」と言う事を今一度考え直してみる気が起こった所です。
不正改造を許した事、安全への対応が後手だった事は、明らかにP社の姿勢が不良だった証ですがその一方で、安全を疎かにして目先の便利さを優先し過ぎたユーザーにも一種油断があったのではと思います。

ガスは大きな火力を有する生活の強い味方である反面、一つ間違えば爆発火災やガス中毒事故の原因となりかねない危険性を孕んでいます。使用する時は常に換気に注意するなど、電気器具や自動車と言った、大きな利便と危険を併せ持った他の器具同様、適度の緊張を持って扱って参りたいものであります。*(注意)*
コメント
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