本当に、突然の訃報だった。名脇役 大杉 漣(おおすぎ れん)さんの急逝。余り映画や TVドラマは親しまない拙者だが、北野 武さん監督の「アウトレイジ」シリーズや、TVにあっては、現在も放送中の「バイプレイヤーズ」に、当地愛知が舞台の「名古屋行最終列車」などで、落ち着いた存在感ある演技に、少なからず魅せられ始めていた所だった。
先週末の TV報道番組中で、北野さんが大杉さんを振り返られていたが、これまでの同氏には見られなかった、明らかな喪失感がありありで、拝見する拙方にも、痛々しく感じられたものだ。本当に 惜しまれてならない。遅れはしたが、謹んで哀悼の意を表したい。
弔事の報はこの辺で。勿論慶事もある。先の大韓民国 平昌(ぴょんちゃん)冬季五輪にて、同大会史上最多のメダルを獲得(金4 銀5 銅4の 計13の由)、大健闘の日本選手団が、今日 帰国報告会を経て解団を迎えた。金奪取にも貢献した、フィギュア・スケートの雄 羽生結弦(はにゅう・ゆずる)選手らの、国際的にも不満のない、自信に溢れた報告は、次回に十分な期待を抱かせてくれるもの。次代の頂点になるだろう、同種目の 宇野昌磨選手らの今後も 要注目だろう。本当に一言「おめでとう、ご苦労様」を申したい。
日本選手団の慶事の一方、平昌五輪には、やはり かねて懸念されていた政治色が付き纏った。選手団に加え、美人女性多数の在籍で知られる応援団や芸術団を大挙送り込んだ北鮮の「微笑み外交」が注目されたは良いが、五輪今大会の進行は、開催国 大韓民国が北鮮に動かされている所が多々あった様に感じられる。果たしてこれが、これからの 真の意味での南北融和や国際レベルの平和維持に貢献できるのか、一抹の疑問がある所。
又、直近の国連会合で、韓国外相が「慰安婦問題の解決には不十分」と、先の日韓合意への揺さぶりとしか思えぬ言及をした様だ。我国政府は、直ぐに抗議したは当然だが、五輪閉会直後のタイミングが、いかにも我国を狙い撃ちする様で、好感できないものであるのは事実。我国は「最終かつ不可逆的」な合意である事を絶えず主張し、決して一歩も退くべきではないだろう。
国内問題では、静岡県下で昨年生じた、二件の高速道自動車事故につき、共に死亡の被疑者二名が書類送検されている。まず、昨夏発生の 下り車線の乗用車が中央分離帯に乗り上げてはね上がり、上り線を走行中の大型バスに正面衝突、乗客乗員多数が 重傷を含む負傷をした件で、事故死した乗用車の男性医師が、安全運転義務違反容疑。次に昨年末生じた、下り線逆走の乗用車が、対向の中型トラックと正面衝突、同乗務員を死亡させた件で、これも死亡の乗用車の男性自営業者が、飲酒運転の疑いで、冒頭の問責処理となったもの。
まずは交警の、これら二件の送検処理に敬意を表したい。いかに加害側が落命したとしても、相手方に死傷を伴う重大な損害が生じた以上、又、高速道以下 道路交通の安全が至上のものである以上、死者に鞭を打ってでも 相当の処分をしなければならない。それが 法治国家の取るべき正道であると心得るものだ。そうした厳しい姿勢が、次にその道を走る 若い世代のドライバー達への 適切な戒めとなるのだ。
事故リスクは、何も若者達だけのものではない。昨今視界問題化している、高齢ドライバーが加害者となる、深刻な事象にも真摯に向き合わなければならない。齢を重ねるにつれて無意識の内に衰えて行く、心身の機能は やはり本人任せでなく、家族親族を初めとする周囲も 関心を持ち続ける必要があろう。概ね70代後半以上の 後期高齢を迎えたら、段階的に運転から離れ、免許証を返納する思潮を、国民市民レベルで育てなければなるまいし、それに見合った、高齢世代向けの安全な交通手段を早めに模索する動きも必要だ。それは必ずしも、全てが公共交通である必要はないかもだが。
又、自動車メーカー各社が取り組む、高齢者や身障者の運転を支援する「サポカー」の普及補助についての、行政面の支援なども考慮されるべき。これ以上、次代を担う子供達や若者達に、事故による多くの犠牲を生じる事は、許されないはずだ。今回画像は、過日訪れた JR関ケ原駅を通り抜ける、下り東海道線貨物便の様子。先頭で風切る「ゼロロク」こと 電機EF66原型車も、ほぼ半世紀に亘る活躍の長旅を、もうすぐ終えようとしている話を よく聞く様になりまして。