Blog~続・トイレの雑記帳

鉄道画像メインの「ゆる鉄写真ブログ」のつもりでしたが、
政治社会の事共について記したくなり、現在に至ります。

「文化の日」に問う、歪んだ人権観

2012-11-04 23:03:32 | 社会・経済

コナサン、ミンバンワ!2012=平成24年11月も、拙ブログを宜しくお願いします。

昨11/3は「文化の日」。皇居にては、今年の文化勲章の伝達が行われた様だが、一部を除いては「我国の科学、芸術など文化へのめざましい貢献のあった方々」に授与されて良かった様に思う。又、それに見合った文化レベルが国民的に求められる所でもあるのだが、遺憾な事に、それを損ねる様な事共が存在するのも事実である。本日付の当地方紙、C新聞に、それを考えさせられる記事が載ったので、以下引用しながら考えてみる事としたい。

「性犯罪常習者によるモデル殺人~(加害者の)人権配慮し無策でいいのか」

この事件は、昨2011=平成23年夏、当地北郊の一宮市にて、モデル事務所所属の女子大学生(20代前半)が、複数の性犯罪歴を持つ男性被告(40代後半)に、猥褻行為を図られた揚句、抵抗の所殺害され、更に衣服を脱がされ遺体を損壊の上、山中に遺棄されたもの。同被告は「整体院のメニュー向け」とモデル事務所に虚偽依頼の上、単独で出向いた被害者に、猥褻目的の行為の果て、殺害に及んだ由。

第1審、名古屋地方裁判所の判決は、懲役27年の実刑。被告側控訴の為、上級審の判断を仰ぐ事となったが、検察側が控訴しない方針の為、前述より刑が重くなる事はない。これだけでも現行法は問題だが、更に、再犯の恐れが一応ない事が確認されれば、10年程度で仮釈放の可能性があると言う。調べによれば、この被告は猥褻目的をメインに前科10犯、服役7回、今回判決の事件は、直近の出所より僅か8か月で起していると言う。今回の判決通りに刑が確定したとしても、遅くとも60歳前後で仮釈放の線もある訳で、更に深刻な再犯に及ぶ恐れも捨てきれないだろう。最悪の事態も考えられるその時、一体誰が被害者に対する責任を取るのだろうか。

欧米にては、性犯罪を繰り返す者についての登録が義務づけられ、極めて危険度の高い者については、顔などの身体的特徴、詳細な住所居所、勤務先などが公表され、地域によっては、学校などの文教施設の近所への居住を制限するケースもあると言う。又、学校へ通う子供のいる家庭では、近所に性犯罪の恐れある者をチェックしている様で、その安全の為に、万全ではないものの、そうした情報の公開が大切とされている由だ。これは近隣の大韓民国でも形こそ違え、性犯罪者向けのGPS着用や、薬物療法などの導入が開始されている様だ。

振り返って我国はどうか。法務省主導による、ここ数年の、性犯罪者向け統一矯正プログラムが実施されているとは言え、それだけでは不十分。深刻な事件の犯罪者への行き過ぎた人権配慮、なかんずく、履き違えの「プライバシー」偏重の為に、子供達や若い女性らの心身の安全が、依然大きく脅かされているのではないか。欧米に比べ、30年は遅れていると言われる犯罪犠牲被害の方々への援護が、今尚不十分である事には、改めて深い憤りと共に、我国の、特に戦後の文化レベルが、肝心な所で深められていない事を痛感させられるものである。

件の被告は、有期刑である以上は、いずれ社会復帰するであろう。被害者のご両親、そしてご親族は「被告が同様の行為に出た時、あの子が犠牲になった意味がない」とお嘆きの由。(単独で危険人物宅へ赴いた不注意を顧慮しても)これは、俺も文句なく同感だし、心痛は察するに余りある。

一定の人権配慮は必要かも知れないが、それは決して犠牲被害を少しでも上回るものであってはならない。犯人の出所時にその再犯リスクを正確に評価し、常習性や再犯の恐れ高い性犯罪者には、少なくとも一定の登録義務を課すべきである。エセ人権派弁護士などの勢力にありがちな、被告の人権に傾き過ぎ、犠牲被害の方々への援護に手を拱いていて良い訳がない。社会に出る事なく人生を断たれたモデル嬢の事件が問いかけているのは、2度とこうした犠牲被害を生じない為の「社会の知恵」と「人々の知力」ではないのか。

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コメント (2)
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