大阪水曜ほっと集談会一世です。
朝のNHKの情報番組で野菜作りをする上で植物にも、適度なストレスが必要であるということを言われていました。
その時にふとストレスを悪者にしないという言葉が浮かびました。
近年の精神医学分野の研究においてもストレスは悪いものではないという報告がなされているようです。
そもそもストレスを完全になくすことなどできません。
問題はそのストレスに向き合い、解決して行く能力を高めるしかないと思うのです。
私たちは人間関係以外からでもさまざまなストレスを受けます。
近年では、異常気象により自然界からのストレスもあります。
私たちの国では地震や洪水などが頻繁に起こるのですが、備えは出来てもそれを止めることは出来ませんね。
ところが心の問題に関しては、まだまだ自分でコントロールできるという錯覚やおごりが目立つような気がしています。
森田療法の優れた点は、ストレスを異常とみなし排除したりストレスの原因を過去に求めることもしません。
すべてをあるがままに受け止め、ストレスもまた自分の一部として内包して適応する工夫を説くのです。
私は仕事や自助グループを通じてさまざまな人と出会ってまいりました。
この人は「優しい人だな」、「思いやりのある人だな」と思う方にはある共通点がありました。
少しお話を聞いてみると生まれ持って持病があったり、家族の問題や病気を抱えていたり、事故の後遺症で悩まれたりした経験のある方が多かったように思います。
不条理を包み込むことで人間としての幅の広さや奥行きを感じさせる方にも随分出逢わせていただきました。
ストレスを悪者にしない、そのような気持ちを新たにしている一世です。
◯今日の森田の言葉
(※山中和己氏・そのままのあなたですべてよし、より一部抜粋)
※ちょっと結論めいたことをいう。
私たちは、今思うこと・考えること・感じること・それを思わないように・考えないように・感じないようにすることはできない。
これはふつう世界中のだれもが不可能なことがらである。
それを、あたかもできるかのように錯覚して、努力をつみ重ねるのが神経質者だろう。
方向ちがいに走るので、とらわれたり・落ち込んだりするのは必然となっていく。
悲しい事実だ。
この世の地獄がそこに展開する。
森田博士はそこを、さらっと無知といわれる。
もっとも無知と言われても、まったく嘆くにはおよばない。
無知ならば知ればよいだけのことだ。※
2024.3.26 一世