こころの文庫(つねじいさんのエッ!日記)

家族を愛してやまぬ平凡な「おじいちゃん」が味わう日々の幸せライフを綴ってみました。

老いて初仕事

2015年08月08日 01時25分09秒 | 文芸
 勤めていた会社はを60歳で定年退職。次はこれまでと全く違う仕事を経験したくて、嘱託で再雇用の話を断った。
 ハローワークで失業保険の給付を受けながら、始めた職探し。ただ60歳で未体験の職種に絞っているから大変この上ない。
 連日ハローワークに通って求人情報に目を凝らした。驚くほどの職を求める人の数。パソコンで情報検索するにも列に並んで数時間も待つ。求人データーの検索を終えるまで半日以上もかかるのは珍しくなかった。
 仕事が見つかったのは、実に3か月後だった。地元のスーパーのパートだった。
 初体験のスーパーの仕事。覚えることは多かった。若い頃と違って器用に対処できない。年下の上司に呆れられるほどもミスを繰り返しながらの一進一退。
 それでも人生初めて自分がやりたいと思って選んだ仕事である。3ヶ月もかかって手に入れた仕事なのだ。辞める選択肢は念頭にない。2歩下がって3歩すすむで頑張った。
 慣れると順調に仕事も弾む。同僚にも受け入れられると、毎日の仕事が楽しくなった。
 自分がやりたかった、好きな仕事。一度でも体験できる幸せを噛みしめている。
(2014・5・18原稿) 


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