こころの文庫(つねじいさんのエッ!日記)

家族を愛してやまぬ平凡な「おじいちゃん」が味わう日々の幸せライフを綴ってみました。

お化けのお誘い

2016年07月31日 00時07分54秒 | 文芸
メールを開くと、「お化け屋敷の件」とある。
その季節がやって来たのだ、とうとう。
加西市の夏を彩るサイサイ祭りのプログラムにある
お化け屋敷は、
青年グループが企画するイベントだ。そのイベントに参加させてもらうようになって5回目の夏を迎える。
用意も本番も酷暑の中、悪戦苦闘の連続だが、
本番でお化けに扮して、
子供や若い人たちを怖がらせるのは実に面白い。
今年も、
彼ら仲間は忘れずに連絡をくれた。
ちょっと過酷に思える年齢に差し掛かっているが、
まだやる気十分である。
家族には冷ややかに見られるが、
若い人たちとの連係プレーは、いい刺激剤だ。
「老人会代表です。よろしく」
自己紹介の時は、必ずそういう。
もういちいち言わなくてもいい白髪とシワクチャな老人になってしまったが、
まだチャレンジ魂は健在である。
さ~て、今年は何をやる?
ゾンビか狼男か、吸血鬼、いやいや子泣き爺なんか、ぴったりじゃないか。
もうソワソワし始めている。
8月7日。サイサイ祭りが待ちきれない気分である。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

家庭平和とは?

2016年07月30日 00時39分15秒 | 文芸
結婚したとき私が33歳、妻は20歳。
年齢差で、新婚当初は典型的な夫唱婦随。夫のやりたいように家の方針は決まった。まさに亭主関白を謳歌した。
その形勢が揺るぎ始めたのは、子供を授かってから。その変化は、あまりにゆっくりで、うかつにも気づかなかった。子供が物心つく頃まで顕著な変化がないので仕方なかった。
「はい。一番風呂はおとうさんよ」
わりあい古風なところがあった妻は、いつもそんな風に立ててくれた。別に亭主面をしたいわけではなかったが、いい気分だった。
それがひっくり返った。
「はい。おとうさんがお風呂入る前に、早くはいりなさい。お父さんが入った後は汚いから」
3人目の子供を授かったときにそれは始まった。上の子供らは既に小学生。彼らが優先される時代が来た。風呂だけではない。食事も、最初に配膳するのはおとうさんだったのが、後回しにされるのが普通になってしまった。
それが我が家の団欒の正体(?)なのである。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ハッピーバースデー

2016年07月29日 00時17分51秒 | 文芸
図書館で催している文芸展示会を見にいくと、恩師から電話があった。
90歳近い年齢を考えると、加古川まで迎えにいかなければと思うが、
いまは愛車を持たない身分。
妻か娘が休みの日でないと、乗る車がない。
仕方がないので、加古川から一回乗り換えで北条鉄道の終点までの道案内を説明して、先生にご足労を願った。
1時間に一本の北条鉄道。終着駅で、いまかいまかと待った。
そして、恩師との対面。2年ぶりである。
しかし、矍鑠たる姿はお変わりがない。
「待っててくれたの?」
言葉もよどみがない。
20代のころ、わたしに人生の目標を与えてくれた、大切な恩師。小学校の教師をやられていたが、その教え子ではな。先生が主宰されていたアマ劇団で指導をいただいたのである。

展示を見ていただいての帰途、
たまに行くおなじみの喫茶店に落ち着いた。
「ぼく、きょう誕生日なんやで」
「え!」
「88になったよ」
もうびっくりである。
しかも88とは思えぬ若狭。
「この間、お医者さんに、62歳の体年齢やなと驚いてたわ」
私の実年齢より6歳も若い!大体私は血管年齢は80歳と診断されたのだ。今も昔も師匠には勝てない。
この師弟の会話を聞いていた喫茶店のママさんが、
なんとハプニングなおもてなしをしてくれた!
「先生、誕生日、おめでとうございます!」
店の女性スタッフ5人が、私たちの席を囲んで、
ソフトクリームにろうそくを立てたのを先生の前に。
「ハッピーバスデー、○○先生~♪」
もう先生大感激である。
10年前に奥さんに先立たれて以来、お一人暮らし。
そりゃうれしいに決まっている。
涙もろい私も目を潤ませてしまった。

恩師との久しぶりのの再開に花を添えてくれた、
喫茶店のママさんと女の子たちに感謝感謝である。

あとは先生に同行して加古川まで。
お互いに年齢を重ねると、明日ではなく今日が大切なのだ。
加古川まで1時間ちょっと、会話が弾んだ。
「きょうはありがとう。誕生祝までやってもらって」
「いえ。先生には、これからもお元気でお過ごしください」
暑さの中、加古川駅で恩師を見送った。

しょうしょう疲れたが、最高に気分のいい1日だった!
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

親ばかちゃんりん

2016年07月28日 00時20分14秒 | 文芸
「おとうさん、自転車出しといて」
「わかった」
魔法のひと声である。ほいほいと暑い中を納屋まですっ飛んでいく。自転車を引っ張り出す。
今日は娘が初めて体験する教育実習で、お世話になる幼稚園にあいさつに行くらしい。
自転車通勤だと、朝からしゃかりきになっている。
昨夜も慌てて髪を黒く染めていた。
「行ってきます」
バタバタと出ていく娘に、あきれる。
しかし、この暑さの中、
スーツで自転車も大変だ。
きっと帰ってきたら大騒ぎだ。
思わずクスッ!
毎度のことだから、その情景がすぐ浮かぶ。
(あと2年か……)
妙にしんみりしてしまう。
(よし!)
娘がかえってきて何を要求しても
応えられるように用意をしておこう。
昼ご飯を食べずに出たから、
帰ってきたら、
「おなか減ったー!」が第一声だろう。
冷たいものがいいかな?
わがままだから、どんな注文を出すか
知れたものではない。
ガサゴソと食べ物を用意する。
この時間が、最高に幸せな時だ。
娘に必要とされるのも、
あと数年。
うん。思い切りわがままを聞いてやろう。
大事な末っ娘だ。

昨日は娘に振り回された1日でした。
ともあれ、親ばかぶりを書いてみました。
ええ加減にせいと言わないでくさいね。イヒヒヒヒヒ。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ああ~~!記録……

2016年07月27日 00時41分21秒 | 文芸
 自分が生きた足跡を記録に残しておこうと思い立った。
 七十近くになって、もう先があまりないと気付いたからだ。
 自分の生きた証って何だろうと頭をひねると、若い時代にのめり込んだアマチュア劇団と、その後に夢中になった文芸の世界があった。
 パソコンに向かった。
アマチュア劇団『自遊席』の資料と舞台写真をデーター保存した。大量の写真を一枚一枚スキャナーにかけて整理。ピクチャーにまとめた。
製作ノートや香盤表など、資料の整理もなんとか成し遂げた。
お次は、文芸。三十半ばころからスタートさせた新聞投稿や雑誌投稿、それに公募応募作品など、手書きの原稿をワードで打ち直した。それをマイドキュメントに整理する。
すべてのデーター整理ができたときの満足感といったら、最高だった。
「え?」
頭が一瞬真っ白になった。
パソコンがいうことを聞かない。どうして?
あとでわかったが、10のバージョンアップが自動操作されていたのだ。
そして、
更新されたパソコンから、
マイドキュメントが消えた!
10のドキュメントはなんとか探し出したが、
あの……あの、苦労して打ち込んだ『生きた証』が、
丸ごと消えてしまった!
バックアップを取る直前のハプニングに、
もう気力もなんも喪失状態に。

10の馬鹿野郎!
所詮犬の遠吠えだった。

あれ以来、やる気が起こらない。
かろうじてブログへの参戦(?)が
今の私を支えてくれている。はぁ~~!(落胆はいまも続いている)

データの中にあるはずの4コマを添えておきます。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

徒然日記

2016年07月26日 00時22分25秒 | 文芸
家の裏手にある畑に出ると、サルスベリの花が咲いている。酷暑の中、淡いピンク色の花は束の間だけど心にさわやかさをくれる。畑は草にまみれている。カラスやイノシシ、シカの絶え間ない畑荒らしに根負けして、野菜作りから撤退して3年目。荒れに荒れている。
草を踏みしめてサルスベリに向かった。(?)草の中になにかなじみのものを見つけた。しそだ。6本ほど育っている。青シソの葉、大葉ともいうが、7、8まいづつ程度茎にくっついている。畑をあきらめる直前に、そこに畝を作って青シソを植えていた。もう絶えたと思っていたのに、ちゃんと育っていた。親がなくても子は育つというが、見捨てられてもシソは育っていた。きれいな緑の大葉をちぎって重ねた。これを刻んでソーメンに添えたら食が進むぞ。スーパーで購入すると1パック128円もする。一本の木から8枚の大葉を収穫した。あとは次の機会に摘み取ろう。それに摘み取った木もすぐ新しい葉が顔を出す。
百日紅の花も一枝折った。トイレの窓に飾ろう。花が少ない夏には便利な花だ。
ついでに草刈りもしようと思ったが、草の中をすこし歩いただけで、かなり暑い。この分じゃ熱中症になりかねない。年を考えれば、先送りが正解だ。
明日の早朝5時ぐらいなら大丈夫だろう。
家に入る前に畑を振り返った。草にまみれた畑を見ると、また耕したくなる。誘惑を振り切って、家に入った。
もう3時。干してある洗濯物を取り入れてから、ゆっくりパソコンを開くとしよう。まずシニアコムを楽しむかな。
ボールに冷水を張り、大葉を浸した。いい香りがする。この大葉をいただいたら、またまた畑を耕したくなるだろうな
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

思い出の新聞記事

2016年07月25日 01時09分13秒 | 思い出
こんな新聞記事の切り抜きを見つけました。このころは「ひげのマスター」を演じていました。普通の顔では、人見知りしてすぐ赤くなるので、苦肉の策でした。ちなみに喫茶店の名前は、「七枚の画布」(七枚のキャンバス)、常連さんからは「ななきゃん」などとよばれていましたよ。いよいよ最後の挑戦でした。「禁煙喫茶店」という、無謀な挑戦をしたのです。(店に連れてきて、そこで育てていた次男のアトピーがひどくて、それならと必死な思いでしたね。)いま思うと、父親をやっていたんだと感慨深いものがあります。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

線香花火

2016年07月24日 00時54分21秒 | 文芸
夏休みになると、

いつも思い出す。

 今は亡き兄と、

よく花火を楽しんだ。

性格は正反対。

年子の兄弟なのに、

花火の好みは極端に違った。

兄は打ち上げ花火。

私は手持ち花火。

中でも線香花火が

好きだった。

 打ち上げ花火に火をつけるのは

兄の専属。

私は怖くて点火できない。

ドーンと上がった花火を眺めるだけ。

それでも花火に仕込まれた

小さい落下傘を拾いまわるのは

楽しかった。

 手持ち花火も激しく噴き出すのは

兄に任せた。

「おびんたれやのう」

とからかいながら、

兄は得意満面に

花火をかざしたものだ。

 打ち上げも仕掛けも怖かった私が、

線香花火だけは違った。

火薬部分が火の玉となって

か細い火花を散らしながら、

ポトンと落ちる時間の競い合いは、

なんといつも兄に勝った。

「こんなもん花火やあるかい」

 負け惜しみで

文句をいう兄が

忘れられない。

 兄が亡くなり、

打ち上げ花火は買わなくなった。

最近は線香花火を

ひとり楽しんでいる。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

きのうの情景

2016年07月23日 00時55分21秒 | 文芸
7月ももう
残りの日にちのほうが少なくなった。
俄然気が急きはじめた。
公募の締め切りが迫っている。
いつもこんな調子だ。
締め切り日直前にならないと、
その気にならない。
きょうも川柳と短歌に手を付け始めたが、
一向に進まない。
パソコンを見つめたまま数時間、
無駄な時間を過ごしている。
性格的にゆとりをもって物事を進めるのは、
まず無理な話。
いつだってやっつけ仕事になってしまう。
月初めに公募の情報をカレンダーに書き込んで、
一日一作でやっちゃおう!と思う。
でも実現しない。
締め切り日にならないと、
手がつかないのだから、計画などしたって仕方がないのに
毎月几帳面に予定を書き込むのだ。
実態は、
WEV応募ができるなら、
締め切り日が終わるぎりぎりの時間に送信する。
消印があれば、その日の午前中にシャカリキになって原稿を書き上げて、3時ごろまでに郵便局に走る。
推敲も見直しもできない原稿を封筒に入れて……?
それが間に合ったのか間に合わなかったのか、
知るすべもないが、
応募したことで満足を覚えてしまう。
それで入選など夢見るのもおこがましいが、
性格だから仕方がない。
今日は川柳を一つ仕上げて、WEV応募した。
やったー!である。
そこで毎週楽しみに見ている
ギャオの無料海外ドラマ「チャック」の視聴だ。
ヒロインが好みの女性だと
魅入ってしまうのが男の愚かなところだ。
でも、今回も面白かった。
さあ原稿を……
いや、まだ締め切りじゃない。明日にしよう。
なんという怠け者か。
我ながらあきれてしまう。
と思いながらも、
シニアコムを開いてしまうのである。(自嘲と苦笑がないまぜになる)
若かりし舞台に上がった私の写真が見つかったので添付しました。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

眠い

2016年07月22日 01時13分48秒 | 文芸
「お~い、おるかいのう」
父だ。朝方までパソコンに向かっていたので、ちょうど熟睡中の時間。
「寝とんのか?」
勝手知ったる息子の家。居間に上がり込んできた。
実は、わたし、寝室で寝ることはめったにない。居間の片隅に作業机を置いて好きなことを夜っぴてやるので、眠くなると、居間にバタンキューなのだ。ここがB型人間の自由奔放な姿なのだ。(格好きめても、ただ邪魔臭がり屋に過ぎないのである)
「忙しかったんけ?」
のぞきこまれては、眠っているわけにはいかない。
「なんや?」
「起こして悪いのう」
(悪い!眠たいんや)
心の声は、頬笑んでごまかす。
「あんのう」
「ん?どないしたんや?」
「これやるわ」
突き出した父の手にテッシュの箱が。怪訝な顔の息子を見て取ったのか、
「ホールインワンや」
「は?」
「久しぶりのホールインワンじゃ」
やっと父の言わんとしていることを察した。
父は村の老人が楽しむ
グラウンドゴルフのメンバーである。
もう5年以上やっている。
朝8時から10時過ぎまで、 
ボール打ちを楽しんでいる。
数年前から足が痛い、膝が痛いと言いながらも、
その日が来ると高台のグラウンドへ向かう。
93歳はメンバーの中で最高齢者らしい。
その父が、うれしさを隠さず報告している。
「これ賞品じゃ。やる」
「おおけに」
ありがたく押し頂いた。
父の満足感は満たされたに違いない。
週一回の定期便である。
この定期便がなくならない限り、
父は矍鑠たる長寿老人であり続けるだろう。
「ちょっと、今日は眠いんじゃ。もう寝る」
「ほうけ。そら邪魔したのう。ふな帰るさかい」
「ああ、気ーつけてな」
そんなとりとめのなさすぎる
やりとりが週一回ある。
幸せな親子だと、ぼんやり感じながら、意識が遠ざかる。
たぶん、昼前には目が覚めるだろう。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする