老い生いの詩

老いを生きて往く。老いの行く先は哀しみであり、それは生きる物の運命である。蜉蝣の如く静に死を受け容れて行く。

524;くしゃみが・・・・

2017-11-08 20:19:52 | 生老病死
 くしゃみが・・・・

何処へも出ず「自宅療養中」
まだ「立ち上がり」時は痛みあるも
昨日よりは幾分和らいだかな

でも地雷を踏んだときは大変

地雷とはくしゃみのこと
くしゃみをこらえきれず
くしゃみをしてしまった
やあ~右脇腹が痛く
手で押さえることもできなかった
くしゃみ は 恐怖

床に落ちたダイヤモンドを発見しても
いまの私には拾うこともできない不自由な体

523;33年間、介護を続けてきた理由(わけ)〔4〕 「介護の原点」 ②

2017-11-08 17:59:32 | 33年間介護を続けてきた理由
 ”33年間、介護を続けてきた理由(わけ)”〔4〕 「介護の原点」 ② 

どの寮母・寮夫(介護員)は、
介護に関する基礎知識や技術を学んだものは誰ひとりいなかった。
現在ならば介護福祉士や介護職員実務者研修などがあり、
介護の基礎知識や介護技術を体系的に学べる制度(研修)がある。

意識がなく寝たきり状態にある荻原光代さんのかかわりについて
寮母・寮夫と話し合いを持った。
意識がなく反応がなくても
食事は胃ろうであっても濃厚流動食を開始するときには
「荻原さん、ご飯ですよ」
機械浴のときも
「お風呂ですよ、気持ちいいですか」
おむつ交換のときは
「さっぱりしましたね」
介護のたびに言葉かけを行うよう取り決めをし、実行してきた。。

心のなかでは「本当に意識が回復するのかな」と、
濃厚流動食で栄養はとれ、摘便も行っている。
健康管理はできてきており、32歳と若く体力もある
「このまま意識回復しないまま、何年長生きしていくのだろうか」、と
気持ちの中で正直思っていた。


彼女に関わり3ヶ月過ぎたころ、顔の表情に変化が表れててきた。
まだそのことがどういう意味を持つか、誰も気がつかずにいた。
硬かった顔の表情が、全体的に和らいできたよう印象を受け、
寮母の会話のなかでも、そのことが話されていたな。
50歳半ば過ぎで男勝りで、ガラガラ声、恥らいも失せてしまった寮母がいた。
その寮母が、彼女の顔をみながら
「だんなさんとキスしたことがある」と
単刀直入に繰り返し聞くのである。それも大きな声で・・・・。
そのとき光代さんは、はにかみの表情を見せた。

言葉が耳に届き、頭が反応し、はにかみの表情をしたのかどうかは、
そこまでは意識して捉えてはいなかった。

向日葵の咲く季節
8月に入り、8日のことである。
光代さんをリクライニング型車いすに乗せ、散歩に行ったときのことである。
私は車いすを押しながら「子どもの名前でも呼べればいいのになあ~」と話しかけた。
(子どもの名前は純君 2歳になる)
すると・・・・

522;上手な介護サービスの活用処方 第36話「認定調査の項目」 〔34〕 「被害的」

2017-11-08 07:46:41 | 上手な介護サービスの活用処方
上手な介護サービスの活用処方 第36話「認定調査の項目」 〔34
                4-1 被害的(有無)

ここでいう「物を盗られたなどと被害的になる」行動とは、
実際は盗られていないものを盗られたという等、被害的な
行動のことである。


1.ない
2.ときどきある
3.ある

「物を盗られた」ということだけでなく、「食べ物に毒が
入っている」「自分の食事だけがない」等と被害的な行動
も含む。



認知症が進むと「財布がない」「お金がない」「通帳がない」と言って、探し回るが見つからない。
見つからないと「嫁が盗った」などと矛先が変わり被害的になる。
そのときは、「誰も盗っていないよ」と話しても、信じようとはしない。
「一緒に探してみようか」と声掛けし、一緒に探す。探していると布団の下やタンスの引き出しの中に
「財布」を発見。その場合本人に誘導するような形で「布団の下あるかどうか調べてみてくれる。私は
こっち探してみるから」。本人は布団の下に「財布があった」、と安堵の声がする。「見つかって良か
ったね」と、一件落着。

また、「知らない男が家に入ってきている」と訴えた場合、
「そんな男は家にはいないよ」と話すと、
本人は「私の話が嘘だというのか」と怒りだす場合もある。
そのようなときは
「どんな顔した男なの」とか
「警察に電話を入れて悪い男を連れて行ってもらったから大丈夫」
などと本人の話を否定せず肯定的に受け止めていくことが大切。

ある意味では認知症ケアは、役者になった気持ちで会話をしてみる。
そうは言っても家族となると、感情が入りなかなか上手くはいかない・・・・。
大事なことは、「否定しない」言葉が大切。
否定すると「私の話を嘘だと思っているのでしょう」と本人は余計に反発します。

水分不足になるとせん妄的な状態になることもある。
「蛇がいる」などと

被害的な言動が出たときには、認知症の専門医を受診することも大切です。
また市町村の地域包括支援センターや居宅介護支援事業所の介護支援専門員に相談されるとよいでしょう。

認定調査のときには、被害的な言動で苦労していること困ったことなど話されるとよいでしょう