老い生いの詩

老いを生きて往く。老いの行く先は哀しみであり、それは生きる物の運命である。蜉蝣の如く静に死を受け容れて行く。

1242;いのちの輝き

2019-10-14 14:20:54 | 歌は世につれ・・・・

茉奈佳奈(まなかな) - いのちの歌

”おぎゃ~”と大きな聲で泣き叫ぶ赤ちゃん
しっかりと握りしめた小さな手は
こぶしの花のよう

いつしか
うつろいゆく時間のなかで

長い眠りから覚めたら
老いの風景のなかにいた

いまは
寝返りもままならぬ躰となり
あなたの名前も忘れてしまった
他人様の世話を受けなければ生きていけない

「生きてゆくことの意味」
生きていたって 迷惑をかけるだけ
何もできず ただ生きているだけなら
死んだほうがましだ・・・

「泣きたい日」もあった
「絶望に嘆く日」もあった
そんな時
あなたは「そばにいて」
手を握り返してくれた

老人介護は
かかわり方ひとつで
絶望になったり
希望になったり
こころは振り子のように揺れる

こんな惨めな思いで
おむつ交換してもらうなら
もうにんげんには生まれて来たくない

寝たきりになっても
ぼけていても

あなたに出会い
介護されてもらえたこと
やさしく大切にされたこと

「そのすべてにありがとう」
あなたにありがとう
「このいのちにありがとう」

死んでも
もういちど
にんげんに生れてきたい
そう思えるような
・・・・・