老い生いの詩

老いを生きて往く。老いの行く先は哀しみであり、それは生きる物の運命である。蜉蝣の如く静に死を受け容れて行く。

546;踏ん(糞)張れないもどかしさ

2017-11-16 03:59:40 | 生老病死
踏ん(糞)張れないもどかしさ

夜明け前に目が覚め
怪しげな歩き姿
独り秘密の個室に入り
手すりにつかまり洋式便器に屈む
出そうで出ない
肋骨骨折のせいで
お腹に力が入らず
踏ん(糞)張れないもどかしさ
結局不発に終わった

545;「近いんだ・・・・」

2017-11-15 18:06:34 | 老い楽の詩
「近いんだ・・・・」 

95歳の爺様「近いんだ・・・・」
91歳の婆様「オシッコのことかい」
爺様    「近いんだ・・・・」
婆様    「家が近かいの?」
爺様    「俺はもう長くはない」
婆様    「それで近いのかい」
爺様    「後は頼むね」

爺様は家に帰れば妻はいるのだが
デイサービスの婆様に意気投合
老い楽の恋を楽しんでいる?

544;鼻くそ

2017-11-15 11:45:01 | 読む 聞く 見る
『ひまわり』(原題: I Girasoli )H27,11,14 BS3 で鑑賞
戦争は残酷、悲惨である。戦争によって引き裂かれた男と女の愛の物語。
ひまわり畑の下には数えきれないほど 無名戦士の遺体が眠っている。

 鼻くそ

食道癌で亡くなった作家 高見順の詩集『死の淵より』のなかに
面白い詩「執着」があった。

 
執着

ハナクソを丸めていると
なかなかこれが捨てられぬ
なんとなく取っておいた手紙のように
このつまらぬものが
生への執着のように捨てがたい


子どものころ
授業中
人差し指で
鼻ほじりをした
人差し指に着いた大きな鼻くそを
親指と人差し指で丸め
「丸薬」になったところで
指で飛ばした
先生に怒られ
黒板消しの裏側で頭を叩かれた
(鼻糞丸めは卒業し、いまは品行方正、本当です!)

鼻糞を食べたら
「塩辛い味がした」と
悪友が隣で囁いていた


市会議員を3期も務めた男性老人は
いつも鼻ほじりをしている
指についた鼻くそを椅子や車のシートになすりつける
暇さえあれば鼻ほじりをしているので
在宅訪問のとき
妻に伺ったところ
脳梗塞になる前から鼻くそ丸めを楽しんでいた
ベッドを見てみると
数えきれないほど鼻くそが仲良く転がっていた

543;上手な介護サービスの活用処方 第43話「認定調査の項目」 〔40〕 「介護に抵抗」

2017-11-15 08:33:25 | 上手な介護サービスの活用処方
上手な介護サービスの活用処方 第43話「認定調査の項目」 〔40             
               4-7 介護に抵抗 (有無)

1.ない
2.ときどきある
3.ある

・介助のあらゆる場面で、介護者の手を払ったり介護を拒否することが、
ほぼ毎日ある。他の介護者が話しかけ、気持ちを落ち着かせねがら介助を
行っており、介護の手間となっている。

・単に言っても従わない場合は含まない。


実際に認定調査を行うが、「ない」方の方が多い。
・上記の通り、「トイレやふろ場に行くよう」声掛けしても、従わずにいる場合は、「ない」になる。
・トイレに連れて行き、「紙パンツを下げますよう」と声かけしながら介助を行うと、紙パンツに手をかけ抵抗する場合は
 「ある」また「ときどきある」を選択している
声かけ等により行動を促しても、本人自ら行動できないよう拒否してしまう態度が、
 あるかないかで判断する。

542;老いたヒトデ

2017-11-15 00:27:55 | 文学からみた介護

 高見順 「老いたヒトデ」(『死の淵より』講談社文庫)


  老いたヒトデ
            高見順

踏みつぶすのも気持が悪い
海へ投げかえそうとおっしゃる
その慈悲深い侮蔑がたまらない
一時は海の星と謳うたわれたあたしだ

ハマグリを食い荒す憎い奴と
あなた方から嫌われ
食用にもならぬとうとまれたあたしが
今は憎まれも怨まれもしない

あたしも福徳円満
性格も丸くなって
すっかりカドが取れ
星形の五本の腕もボロボロだ

だのにうっかりアミにひっかかった
しまったと思ったが
いや待て これでいいのだ
このほうがいいと思い直したところだ

年老いて
歯がかけて好きな貝も食えず
重油くさい海藻などしゃぶって
生き恥をさらしていた

炎天の砂浜で
のたうち廻る苦しみのなかで
往年の栄光を思い出しながら
あたしはあたしの瀕死を迎えたい

宝石のような星が
夜空に輝いていたのも昔のことだ
今は白いシラミのような星が
きたない空にとっついている

海の星の尊厳も昔のことだ
海にかえさないでくれ
老いたヒトデに
泥まみれの死を与えてほしい


文庫本『死の淵より』のなかでラストに掲載されている詩である
28年前に「老いたヒトデ」を読み、寝たきり老人や認知症老人のことが頭に浮かんだ


長くなるかもしれませんが
最後までお付き合いいただければ幸いである


真夏の海水に裸足で入ったとき
裸足(あし)にヒトデが触れようものなら
若い娘は大変!

「踏みつぶすのも気持ちが悪い」と蔑まれるほど
人間様に嫌われてしまう老いたヒトデ
老いた人も同じく疎まれ嫌われている

「一時は海の星と謳われたあたしだ」
老いたヒトデもかつては海のスターと謳われていた

人間は、「ハマグリを食い荒らす憎い奴」とヒトデを嫌い
更に「食用にもならぬ」と蔑んでいた
ヒトデは呟く「海を荒らし、汚くしているのは人間である」

老いた人のなかには「福徳円満」な人もおり
穏やかな気持ちで老後を過ごされている人もいる
齢を重ね(嵩ね)るにつれ
「腕も足も体もボロボロ」になり転んだこともあった 
物忘れも目立ち ひどくなると自分が誰だかわからなくなる

食事中うっかり誤嚥してしまった
むせや咳がひどく発熱もでてきた
「しまったと思ったが」
入院せずこのまま死んでしまった方がいいと
思ったこともあった

年老いて
歯はなく好きな食べ物も食えず
自分の手で食べることもできず
全粥、超キザミを食べさせてもらい
「生き恥をさらしていた」

炎天の真夏
喉が渇き水を欲しても
水を飲むことがわからぬあたし
せん妄になり熱発しても気づく人は多くはなかった

過去においてあたしにも
「往年の栄光」があり
夜空の星のように輝いて時代もあった
結婚したとき
子どもが生れたとき
仕事で輝いていたこともあった
いまは死を待つだけの老いた身となり
尿で沁みついたベッドに臥せている

昔は不便だったが暮らしやすかった
「海にかえさないでくれ」という老いたヒトデの叫びは
老いた人にとっては「もう生かさないでくれ」と
こだまとなって返ってくる
延命治療は望まないけれど
死に際のとき
傍らに居て手を握ってくれるだけでいい









541;上手な介護サービスの活用処方 第42話「認定調査の項目」 〔39〕 「大声をだす」

2017-11-14 16:13:50 | 上手な介護サービスの活用処方
 上手な介護サービスの活用処方 第42話「認定調査の項目」 〔39               
               4-6 大声をだす(有無)

ここでいう「大声をだす」行動とは、周囲に迷惑をとなるような大声をだす行動のことである。
1.ない
2.ときどきある
3.ある


・もともと、性格的や生活習慣から日常会話で声が大きい場合等だでけでなく、場面や目的からみて
 不適当な行動があるかどうかで選択する。

・実際の認定調査では「大きな声をだす」といった調査対象者は少ない。
 女性はほとんどみられない。
 元々亭主関白な人や女性を見下すような男性は 自分の我儘を通そうと大きな声をだす場合が多々見受ける。
 それに認知症が重なりあうと、注意しても注意されたことの意味や言葉がわからず大きな声をだしてしまう。
 デイサービスや介護施設の場合、他の利用者もおり、自分をかまって欲しく大きな声をだす。
 「自分はここに居るぞ~」と存在感をアピールしているのかも・・・。
 威張り散らしたり大声をあげる老人は、同性利用者からも疎まれてしまう。
 声が大きいと、介護スタッフのかなには萎縮し、言いなりになってしまいがちである。
 あるときには他者の迷惑をかけていることから、毅然とした対応をとることも必要。
 他の利用者はどう対応されているか、スタッフの原動を観察している。
 
 興奮を抑える薬あるので、認知症専門医に受診し相談するとよいでしょう。

540;病気ニモマケズ(再掲)

2017-11-14 12:19:23 | 老い楽の詩



星 光輝 「病気ニモマケズ」

病気ニモマケズ
障害ニモマケズ
肺炎ニモ夏ノ熱中症ニモマケズ
丈夫ナカラダヲネガイ
慾ハナク
決シテ諦メズ
イツモシズカニワラッテヰル
一日塩分六グラムト
野菜ト少シノ肉ヲタベ
アラユルコトヲ
ジブンノカンジョウヲ捨テサリ
ヨクタチバヲワカリ
ソシテワスレズ
施設ノ居室ノカーテンノ陰ノ
小サナ特殊寝台ニジット生キテイル

東ニ寝タキリノロウジンアレバ
行ツテ介護シテヤリ
西ニツカレタ家族介護者アレバ
行ツテソノロウジンノ世話ヲ負ヒ
南ニ死ニサウナ人アレバ
行ツテコハガラナクテモイヽトイヒ
北ニ惚ケタ人ガマイゴデコマッテイレバ
モウアンシンダカラネトイヒ
ナカマガタカイシタトキハナミダヲナガシ
ゲンキデハルヲムカエタトキハ桜ヲミル
ヤクニンニ ヨウカイゴロウジン トヨバレ
ネンネンカイゴキュウフハキビシクナリ
クニモセズニ
ワタシナリニ
イマニイキテイル

宮沢賢治さんが、拙い「編詩」?を目にしたとき 苦笑するのか、それとも





宮澤賢治 「雨ニモマケズ」

雨ニモマケズ
風ニモマケズ
雪ニモ夏ノ暑サニモマケズ
丈夫ナカラダヲモチ
慾ハナク
決シテ瞋ラズ
イツモシズカニワラッテヰル
一日玄米四合ト
味噌ト少シノ野菜ヲタベ
アラユルコトヲ
ジブンヲカンジョウニ入レズニ
ヨクミキキシワカリ
ソシテワスレズ
野原ノ松ノ林ノ陰ノ
小サナ萱ブキ小屋ニヰテ

東ニ病気ノコドモアレバ
行ツテ看病シテヤリ
西ニツカレタ母アレバ
行ツテソノ稲ノ束ヲ負ヒ
南ニ死ニサウナ人アレバ
行ツテコハガラナクテモイヽトイヒ
北ニケンクワヤソショウガアレバ
ツマラナイカラヤメロトイヒ
ヒデリノトキハナミダヲナガシ
サムサノナツハオロオロアルキ
ミンナニデクノボートヨバレ
ホメラレモセズ
クニモサレズ
サウイフモノニ
ワタシハナリタイ

539;老人介護は 他人事じゃない

2017-11-14 05:19:00 | 介護の深淵
写真と本文は関係ありません。それにしてもなぜ今頃白いタンポポなのか?

老人介護は 他人事じゃない 

人間、自分の身に火の粉が降りかかってはじめて
それが大きな問題であることに気づく

在宅介護
いじめ
等々

当事者でなければわからない
当事者でなければわからないことなのか
という反論も返ってくる

当事者でなくても
当事者の痛みや苦悩、不安をどこまで感じとり
わかりあおうと意識しているか

ケアマネジャーも人間
様々なタイプのケアマネジャーがいる
勤務時間は8:30~17:30、土日・祝日は休み
大きな組織の居宅介護支援事業所ほど、勤務時間外は、対応しないところが多い
(対応するところもある?)

在宅を訪れ、宅急便ではないが利用票に印鑑をもらうだけで終わるケアマネジャーもいる

しかし、「それでいいのか~」、とバカボンの声が聴こえてくる
在宅介護者は24時間、ひとり暮らし老人、老老介護(高齢者世帯)も含め
勤務時間外に急変や突発な事故に遭遇したときまで
関わっていたらケアマネジャーの身がもたない

本当にいま緊急時のときだったら
「救急車を呼べば~」と話す人もいるが
家族介護者にしてみれば救急車を呼ぶかどうかもわからず、慌ててしまうのが実情
そのようなとき、「いつでも困ったときは夜間でもよいから電話下さい」の声かけがあれば
家族介護者は心強い

手前味噌だが拙者の場合は、たった一人の居宅介護支援事業所(株式会社として法人格を持っている)
24時間対応、深夜でも夜明けでも電話があれば駆けつける
介護相談は介護者が仕事や夕食の介助を終えた後で、訪問する(17:30以降も対応。20時の場合もある、土曜、祝日は対応)
(サービス担当者会議は、事業所の協力も頂き18:00開催もある)
(最近、無理できない身になり、緊急時以外は日曜は休みにしている)

私自身
老い先10年後の自分は
後期高齢者になる
病いもあり
高熱続きや交通事故でいつ人工透析に戻るかわからない
免疫抑制剤の副作用で骨粗鬆症が進行
骨粗鬆症が有るが故に今回チョッとした転倒により肋骨骨折
年齢相応の物忘れはある、自分も認知症老人になるのかな・・・・
老人は大腿骨骨折で入院すると、退院時には歩行困難またはふらつき歩行と認知症が出現
転ばぬ先は杖だが
転んだ先は認知症となり要介護

だから老いになると
いつ要介護になるかわからない
それだけに
老人介護は他人事ではなく
自分のことになるかもしれない
そう脅しをかけるような話であってはいけないけれど
言いたいことは
いまから在宅介護のことや介護保険サービスについて
自分が棲む市町村や町内ではどうなっているか
関心を持つことも大切
認知症サポーターでもよい
介護に関わる人々と顔見知りになる(つながりを持つ)ことが大切
顔見知りになるなかで、
老人や在宅介護者のことを本当に親身になってケアマネをしている人を見つける

介護相談が必要になったとき
自分だけでなく
近所でも
在宅介護になったとき
介護の顔見知りのケアマネジャーが頭に浮かぶ



538;惚け老人が歩いているようだ・・・・

2017-11-13 15:42:06 | 生老病死
後ろ姿のbeagle・genki 4歳




惚け老人が歩いているようだ・・・・  

整形外科受診した
レントゲン撮影の結果
右肺、水は増えてはなかった
「ひと安心」
次回診察は3週間後

午後3時過ぎ
秋晴れなので
気分転換にと
一歩 二歩 散歩に出かけてみた
周囲の風景は紅葉になり
ドングリも落ちていた

妻とbeaglegenki「genki!」
 と呼ぶと
後ろを振り返り、尾を振る

足を前にだすとき
肋骨が痛いのか
右脇腹が痛いのか
右側の腰が痛いのか
とにかく歩くと痛い
我慢できる痛さではあるが・・・
思い切り走ってみたい衝動にかられるも
トボトボ歩き

歩く後ろ姿を見て
妻は
「惚け老人が歩いているみたい」と
言葉を落とす

( ´艸`)


537;上手な介護サービスの活用処方 第41話 認定調査の仕方で要介護度が左右される

2017-11-13 14:46:28 | 上手な介護サービスの活用処方
 上手な介護サービスの活用処方 第41話 認定調査の仕方で要介護度が左右される

上記の見出しで書くと
保険者(市町村)からは「そんなことはない」と言われてしまうかもしれませんが、
人間のやることです
介護施設や介護事業所、ケアマネジャーだって、人それぞれであり
気がくひと 気がきかない人 気持ちが伝わる人 余計なことはやりたくない人
さまざまです

認定調査員も同様
よく話を聞いてくれる人 機械的な人がいる
認定調査員を選べないだけに、調査内容は「運まかせ」
事務的な調査員だったとき どうしたらよいか

認定調査員は市町村職員(介護保険)、地域包括センター職員、または委託を受けた居宅介護支援事業所のケアマネジャーがなります。
なかには、市町村が認定調査員マニュアルの研修をしただけで臨時の職員(介護知識なし)に調査を実施させるところもあります。

親身な人か、事務的(機械的)な人か
人によって認定調査の結果が多きく変わる
一番困ってしまうのは
要支援2と要介護1のどちらかに分かれたとき
もしかしたら要介護1だったかもしれないのに
要支援2になってしっまった。
要支援2と要介護1では
使えるサービスが大きく変わってくる。
そういう意味で
認定調査員の調査の仕方は重要である

もし事務的な人が来て
本当に本人や家族の話を聞きとってくれたのか???
不安なとき・・・

特記事項の内容を確認する意味で
どのようにメモされたのか
お話しいただけますか、と
意見を求めることはできます。
調査員の話を聞いて
不十分なところや書き足りないところがあったら
率直に話をする
もしかしたら自分の方でも言葉足らずあるかもしれない

もしそれがだめならば、認定結果を持つ
認定決定通知に納得いかないときは
認定調査に関する情報開示を申請するとよいでしょう
本人の状態がよくなっていないのに、
要介護度が少ない数字になったときは
ケアマネジャーに相談し
区分変更の申請をするとよいでしょう。


上記の内容でわかりにくい点や説明不足のときは
お気軽にコメントへ投稿下さいませ 


536;上手な介護サービスの活用処方 第40話「認定調査の項目」 〔38〕 「しつこく同じ話をする」

2017-11-13 12:27:37 | 上手な介護サービスの活用処方
上手な介護サービスの活用処方 第40話「認定調査の項目」 〔38
             4-5 同じ話をする(有無)

「しつこく同じ話をする」行動の頻度を評価する項目である

1.ない
2.ときどきある
3.ある

・もともと、性格や生活習慣から、単に同じ話をすることではなく、場所や目的からみて不適当な行動があるかどうかで選択する。


・認定調査項目「3-4 短期記憶」(blog #499)とも関連性がある。
・例えば、「今日、デイサービスに行く日か」と聞かれ、「明日だよ」と答えても、その後も数回にわたり同じことを聞いたりする場合は、「ある」の選択になる。
 認知症症状があり、いま話したことやいまあった出来事ごとを忘れ、何回も聞き直すことがある。
 そのような場合は、「短期記憶障害」の箇所でも「できない」の選択にチェックされる。
 忘れるため、その日に同じことを何度でも聞き直す。
 その場合、「また同じ話をして」「さっき話したでしょう」「同じことを何回聞くの」などと、つい言葉で返ししてしまいます。
 口から言葉が出たときは仕方がないですが、先ほど同じ話を聞いたとしても、はじめて聞くような素振りで聞かれるとよいでしょう。
 なかなか同居している家族にとっては大変なことです。怒ったところで、本人はどうして怒られたのかわからないのです。
 人間関係が悪くなるだけ・・・。お互いにストレスが溜まります・・・・。
 今、話したことを忘れる。その忘れたこと自体も忘れているのです。
 
・4-5の調査項目は、本人よりも家族介護者に聞かれることが多いので、普段「しつこく同じ話をされる」言葉を 事前にメモしておくとよいでしょう。


535;気がつかされるとき

2017-11-13 10:25:38 | 生老病死
 気がつかされるとき

肋骨骨折してから2回目の整形外科受診
朝6時30分過ぎに
妻に順番取りをしてもらい「1番。」

呼ばれるまで廊下に置かれた
椅子に坐り診察を待つ
病院職員が足早に患者の前を横切って行く
嗚呼~
病気やケガをすると
不自由になり思うように体が言うことを聞かない
嗚呼~
健康が一番
健康でいることが幸せ
老いてくると余計に感じてしまう

肋骨骨折により
気づかされた

配膳者を押していく年配の男性がいた
老いても働く
年金額が生活の足しにならず働いているのかどうか
わからないけれど
私もそのひとり。
年金額や年齢に関係なく働けること自体が幸せ
こうして人様の役に立ち働けること
そのことに感謝する







534;もう一つの阿呆鳥の詩

2017-11-12 14:55:03 | 老いびとの聲
日本最古の公園「南湖公園」 松平定信が造園した

もう一つの阿呆鳥の詩

『物語阿呆鳥の詩』は
別れた男を
今も想い焦がれる
女の寂しさを詩う

『もう一つの阿呆鳥の詩』は

人間は
阿呆鳥の羽毛欲しさに

人間は
阿呆鳥が棲息する鳥島に上陸した

人間は
動きが緩怠な阿呆鳥を捕殺した

人間は
金欲から阿呆鳥を乱獲した
阿呆鳥の棲息は激減した

阿呆なのは
阿呆鳥ではなく
阿呆な人間がいた



533;寂寥感

2017-11-12 11:35:44 | 老いの光影
那須連山と阿武隈川の夕焼け 右端のラパン・ショコラは愛車 在宅訪問大活躍 38月で75,000km走行
寂寥感

癌の病を抱え
歩くこともままならぬ老女は
長年住み慣れた家に帰ることもできず
空蝉の如く空家となった

いまは 殺風景な温もりのない
高齢者住宅の一室に棲む
窓に鉄格子がないだけの
俗世間から遮断された時空間

老女は呟く
「こうして独りでいると 言葉まで忘れてしまう」 
髪の毛が抜け落ちるように
記憶までも失っていく
残るのは寂寥感

握った老女の手を離し
「またね」と別れの言葉を「放す」(話す)
遣る瀬無く 
せつなく
どうしようもなく
独り生きる老女の寂寥感を
包み込むこともできない
非力な自分


532;上手な介護サービスの活用処方 第39話「認定調査の項目」 〔37〕 「昼夜逆転」

2017-11-12 05:58:24 | 上手な介護サービスの活用処方
後ろ姿の女性は、毎日、深夜「散歩」が続き、家族は疲労困憊。
デイサービスを変え、週6回のデイサービス利用、利用開始3日目で夜間「散歩」は消失。


「認定調査の項目」のブログは、内容が硬く、
似たような文章が続き、興味を引くようなところがないのでは、と思っています。
現在、要介護認定を受けておられ在宅で過ごされている人や在宅介護者に、
今後の認定調査のときに、少しでも役に立てれば幸いです。
認定調査を受けても、実際にどのような基準評価で調査が行われているのか、
わかりにくいのが実情です。
要介護認定調査の結果や主治医意見書の情報(写し)は
利用者本人が申請すれば、その情報を得ることができます。
詳しくは市町村介護保険に電話で相談されるとよいでしょう。
私が要介護認定の調査を受けたときは、その結果がどうなったか、
自分のことなので知りたいと思います。


 上手な介護サービスの活用処方 第39話「認定調査の項目」 〔37
                4-4 昼夜逆転

ここでいう「昼夜の逆転がある行動」とは、夜間に何度も目覚めることがあり
そのために疲労や眠気があり日中に活動ができない、もしくは昼と夜の生活が
逆転し、通常、日中行われる行為を夜間行っているなどの状況をいう。


1.ない

2.ときどきある
3.ある

下記の場合は、昼夜逆転にはならない
・夜更かし(遅寝遅起き)など単なる生活習慣によるもの
・蒸し暑くて寝苦しい、周囲の騒音で眠られない等の生活環境のために眠られない
・夜間頻尿のため、夜中に2~3回ほど起きる場合


・夜中にタンス等をあけて預金通帳を探し始める(週2回)などの行動は、「ある」を選択する


認知症が進むと「昼夜逆転」があり、それに「徘徊」や「転倒」が重なると
家族介護者の負担は大きくなります。
夜間起き出し、外へ出て歩き回るなどの行動にでると更に大変であり、家族の負担ははかりしれないものがあります。
疲労困憊し、介護者の方が倒れてしまいます。


昼夜逆転があるとき
ケアマネジャーがまだ決まっていないときは
地域包括支援センターに電話でもよいから相談されるとよいでしょう。


ケアマネジャーがおり、介護サービスを利用してされている場合
1)まず認知症の専門医に受診されることです。
そのときにはケアマネジャーにも同席して頂くようお願いするとよいでしょう。

2)ケアマネジャーにも相談し、ケアプランの見直しをしていただくことです。
ケアマネジャーの対応が遅いときは、市町村の地域包括支援センターに相談されるとよいでしょう
センターからケアマネジャーに連絡が入ります。


・デイサービスを利用されていない日は、夜間起き出し動き回るが
デイサービス利用日の日は、夜間起き出さずに寝ている。
そのデイサービスは、日中、リハビリや体を動かす活動をされているため、適度な疲労感により
夜眠れているのだと思います。


デイサービスを利用した日でも、夜間起き出している。
そのデイサービスはその方にとっては適切なサービスがされていないので、
活動的なデイサービスをケアマネジャーに探してもらい、デイサービスの事業所を変更してみる。
日中散歩もしてくれるようなデイサービスを探すとよいでしょう。
(夜間徘徊がある老人は「外へ出たい」という欲求が強いことから、その欲求をデイサービスで解消を図ることです)

要介護度に応じて週利用できる回数が決まります。
要介護1でもデイサービスだけのサービス利用なら、週4回は利用できます。
但し訪問介護や他のサービスを利用されている場合はデイサービスの利用回数は変わってきます
そのところはケアマネジャーは詳しいので、よく相談されるとよいでしょう


要支援2の認定を受けている方は、地域包括支援センターに相談し、要介護認定の区分変更を
お願いすることです。

区分変更の申請書を出された場合は、かかりつけ医の受診をされる際、昼夜逆転など困っている行動を話されることが
大切です。 受診のときに話されたことが、認定審査会に使われる主治医意見書に反映されます