冬の間は日が当らない陰気な部屋にある朝 突然光が射した。
冬の終りを告げる光である。
昨日 郵便局に振替送金の依頼に出向いた。
依頼書に記載し、お金を添えて窓口に出すと、本人確認証の提示を求められた。
不覚にも送金額に制限のあることを忘れていたのだ。
免許証は自動車の中においてきたし、保健証は書き換えの為返納した、苦し紛れに財布の中にあった「普通救命講習終了証」差し出した。
現住所の記載がないから無効だと言う。
「分割すればいいですか」「身分証明ができなければ、お一人様1日10万円です」
法律とあらば仕方ないと免許証を取りに戻って出なおした。
「おれおれ詐欺」対策だそうで、この法律のおかげで多くの被害が未然に防げたという。