上の、タイトルの言葉。
「なんか変じゃないの?」と思われますでしょうか。
「下手だから」練習するんじゃないの? 「上手だから」練習って、タイプミスじゃない?
いいえ、間違いじゃありません。
上手に弾ける曲( 部分 )は、楽しいから何度でも弾く。
結果、もっと上手になる。
逆に、まだ下手な曲( 部分 )は、弾きたくない。(弾き方がわからない。)
だから、いつまでもうまくならない。
年齢が低ければ低いほど、こういう傾向があります。
私のブログにも、何度となく そのエピソードが登場しています。
例)
私自身、「ピアノのおけいこ」に通っていた子どもの頃は、先生の課題はほとんどやらず、勝手に自分の好きな曲ばっかり弾いて遊んでいたので、「練習しない子ども」の気持ちはよく覚えています。…っていうか、大人になった今だって、新曲を地道に練習してる最中に ふと気晴らしに(1曲だけ…)と他の曲や即興とか弾いたら、すっかり楽しくなって次から次へと弾き続け、あっという間に1時間ぐらい経ってしまって「ハッ!また遊んでしまった…」と気がつく、なんてことはよくあります。
そう、みんな、上手なのは楽しいのよ!
上手な楽しい曲を弾くのはいいことだ。
どんどん弾きましょう。
そしたら、ますます上手になりますよ。
ママやパパも、「上手になったのはもういいから、下手なのを練習しなさい」なんてヤボなことを言わず、「上手だねー」と、楽しい気持ちを分かち合ってください。
楽しい気持ちは連鎖して、みんなが楽しいです。
小さいお子さんや入門レベルくらいなら、こんな感じでも充分上達していけると思います。
弾けない曲や難しい所を、練習したり努力したりして克服していくというのは、また別の、大変知的で大人な作業で、これはこれでまた大きな楽しみですし、そこまで行けば、ピアノの本当の楽しさがわかってきます。
しかし、一人でこういう練習ができるようになるまでには、個人差があります。
それまでは、レッスンで8割方弾けるくらいまでに指導し、残りの2割、具体的には「仕上げの反復練習の部分」をおうちでやってくる、という感じで進めています。
なので、お家では
1. 子どもが弾く。(80パーセントの出来)
2. →「上手だね〜」と褒める。
3. →子どもが自信を持って何度も弾く。
4. → 2.と3.を何度もくりかえす。
5. →100パーセントの出来になる。
以上が正しい対応となりますので、よろしくお願いします。