自然となかよしおじさんの “ごった煮記”

風を聴き 水に触れ 土を匂う

小さな生きものたちの3月4日

2016-03-05 | 日記

3月4日(金)。晴れ。最低気温0.4℃,最高気温18.0℃。

昼食を終えて,「さあ,ウォーキングに!」と玄関先に出た瞬間,飛来したのがアカタテハ! 翅に赤色が混ざっているので,すぐにそれとわかりました。「すごい! 写真に撮りたい!」と思って,カメラを準備。

アカタテハはプランターのパンジーに着地。「よし,いいぞ」と思いながら,近づいていくとパッと舞い上がりました。残念!

ところが近くのパンジーに再び着地。今度は花にとまりました。できるだけ速やかに撮らなくては,舞い上がってしまう恐れがあります。しかも,細心の注意がいります。

そっと近づいて,そっと写真を撮って,またそっと近づいて,また撮って。さらにまた近づいて,さらに……。いってみれば,保険を掛けるようにしてチャンスをすこしずつ記録する,そんな感じでしょうか。原則はそうなのですが,至近距離にまで近寄るのはほんとうに至難の業。うれしいことに今回は,遠くからでもなんとか写せました。特徴ある翅が写り込んでいるのでなんとか合格です。頭部が見えればなおよかったのですが,それは贅沢というもの。


格好から見ると,いかにも吸蜜行動のように見えます。もしそうなら,そのときの一口は極上の味でしょう。一方のパンジーは,「しめしめ,春早々,この色が効を奏したんだ」と満足なはず。


農道に生えた,アカタテハの産卵場所であるカラムシ群生地は,また昨秋に枯れた茎が林立しているばかり。根元に新芽がないか探してみましたが,ただの1つも見つかりませんでした。今日のアカタテハは春の陽気に浮かれて,ついつい眠りから覚めたのです。


農道脇の田に植えられたカブに黄色い花が付いています。まだほとんどが蕾で,ほんの1つ,2つが咲きかけているという今。そこにニホンミツバチが1匹訪れていました。花弁の黄色は,遠くからでも昆虫の目につきやすいことがわかります。


同じ道で,キタテハを見ました。今日は田の表土に着地しました。近づいて行くと,舞い上がってさっさと消えて行きました。

こんな調子で身近な自然を見ていると,生きものの動きが鮮やかに見え直したり,わずかな変化に五感がピクッと反応するような気がしたりしてきます。自然に囲まれたくらしは,わたしには極上の匂いがします。