わたし風の観察は,繰り返してその場を訪れ,じっと細部まで確認していくことに尽きます。一回で見つからなくても,あるとき,引っ掛かるように観察機会に恵まれる場合があるのです。そして,花が小さくて多いとくれば,どの花に昆虫がいるか,わかりづらいのです。次の例は,そうして観察しているうちに見かけたものです。
ショウジョウバエに似たコバエが花の中を覗いていました。明らかに花に関心をもっている様子。
花から出て来て,また別の花に移っていきました。どうするのかなと思って観察していると,やっぱり!
ゆっくり歩いて花の中にからだごと入っていきました。
寒さを感じる日だったので,動きは鈍い鈍い。
冬から春にかけては,寒くても活動している昆虫がいるかもしれないと期待感をもつことが観察の大前提です。
今日(3月25日)現在,マンサクはすでに花弁を落とし,実を形成するために変化を続けています。今シーズンは天候異常があったために訪花昆虫の種類はいたって少なかったように感じます。それでも,花はたぶん1000個は上回ったはずなのでかなりの種子ができるでしょう。結局,異常な天候下でも実を結べるわけで,種を維持するための対策を織り込み済みなのです。
今回で本シリーズを終えることにします。お付き合いの程,ありがとうございました。