3月26日(土)。晴れ! この日が探検活動の最終日。前回の終了時,「ソーラーバルーンがうまくあがるように,テルテル坊主をつくってね」といっておいたら,ばっちりこの天気。ところが,参加者が体調不良やら都合がつかなくなったとやらで,たったの3人。3人はもちろん,テルテル坊主をつくっていました。これまでの活動が盛り上がったゆえに,この人数は寂しい限り。とてもとても残念なかたちの最終回になりましたが,マアしかたありません。
風がすこしあったので気になったものの,とにかくやることに。
まず,小さなバルーンで試しました。
しばらくするとあがりました。それでも,「スゴイ!」という感じではありません。風の影響を受けているからでしょうか。と思っていると,なんだかバルーンがすぼんでいくような。そのうちに子どもたちが穴を見つけました。ほんとうに穴が10cmほどの穴があいていたのです。それでセロテープでふさぎました。
今度は,それを隣接地にある学校の庭であげることに。風があたらない空間なので,好条件のところです。しばらくすると,バルーンがぱんぱんに膨らみ,空気が膨張したことがはっきりわかりました。もちろんばっちりあがりました。
さあ,次はいよいよ大型の手製バルーンで挑戦。昨夏,この活動でみんながつくったバルーンなのです。
扇風機で空気を入れかけると,風でバルーンがあおられる感じになりました。力で引っ張られそうといったらいいか。
おまけに,これにも穴が開いていることが判明。大きなものでは20cmくらいの裂け目。小さなものでは4,5cm。それらがいくつかありました。それで急きょ,あげる場所を変更。隣接している学校の庭をお借りすることにしました。
ここは校舎と体育館とで囲まれた,ほぼ風が当たらない好条件のところ。「さああげよう」と思ったら,またも,制作時にセロテープでとめていた箇所が長さ50cm以上にわたって裂けているのが判明。がっかり。これを補修するのに手間取りました。
それが済むと,空気を入れます。今度は扇風機を使えないので,弱い風を利用して空気を入れていきました。空気口を2人で広げて持ち,すこし走る気持ちで膨らませるのです。こうしてうまくバルーンが膨らんでいきました。おしまいは入口をふさぎ,平ビニルテープで縛って放つだけ。
「さあ,どうなるかな」「あがって!」。期待感をもって見つめます。1分ほど待ちました。浮かびかけました。ふわっと,静かに,というふうです。「やったー! 浮かんだぞ!」。声を上げ,拍手。ほんとうに浮かんだのです。
しばらくすると,どんどんあがっていきました。
さらに,わたしが気づかないうちに,体育館の屋根にまであがって姿が見えなくなったのです。それは危ないので,すぐに引き戻し,ヤレヤレ,ほっ。子どもたちは「校舎の屋根まで届くかな。あげたいな」といいました。そうすると,そのとおりに。そこは体育館の屋根と同じ高さです。こどもたちはさらにいいました。「先生に見せてあげたいな」と。
この日の活動は太陽の力,空気というものを,体感的に知る大科学実験といった趣がありました。この探検には理屈は不要。とにかくからだでチャレンジ,です。
3人の子どもの感想は……。
- バルーンあげ いっぱいとんで たのしいな
- バルーンあげ きょだいすぎて こまったよ
- バルーンあげ 根気とかくご 知りました
「友だちにこの探検活動を誘うとしたら,どんなふうにいうかな。うんと短いことばで一言!」。一年の締めくくりとして,書いてもらうと……。
- 探検隊は学校で学べないことが学べるよ!
- たんけんたいはターザンごっこがいいよ!
- 探検隊は古いこと,むずかしいこと,学校では知れないことも,小さな子から大きな子まで楽しみながら学べるからいいよ!
これにて探検隊活動,完!