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自然となかよしおじさんの “ごった煮記”

風を聴き 水に触れ 土を匂う

探検活動“ソーラーバルーンをあげよう”

2016-03-30 | 随想

3月26日(土)。晴れ! この日が探検活動の最終日。前回の終了時,「ソーラーバルーンがうまくあがるように,テルテル坊主をつくってね」といっておいたら,ばっちりこの天気。ところが,参加者が体調不良やら都合がつかなくなったとやらで,たったの3人。3人はもちろん,テルテル坊主をつくっていました。これまでの活動が盛り上がったゆえに,この人数は寂しい限り。とてもとても残念なかたちの最終回になりましたが,マアしかたありません。

風がすこしあったので気になったものの,とにかくやることに。

まず,小さなバルーンで試しました。


しばらくするとあがりました。それでも,「スゴイ!」という感じではありません。風の影響を受けているからでしょうか。と思っていると,なんだかバルーンがすぼんでいくような。そのうちに子どもたちが穴を見つけました。ほんとうに穴が10cmほどの穴があいていたのです。それでセロテープでふさぎました。

今度は,それを隣接地にある学校の庭であげることに。風があたらない空間なので,好条件のところです。しばらくすると,バルーンがぱんぱんに膨らみ,空気が膨張したことがはっきりわかりました。もちろんばっちりあがりました。


さあ,次はいよいよ大型の手製バルーンで挑戦。昨夏,この活動でみんながつくったバルーンなのです。

扇風機で空気を入れかけると,風でバルーンがあおられる感じになりました。力で引っ張られそうといったらいいか。


おまけに,これにも穴が開いていることが判明。大きなものでは20cmくらいの裂け目。小さなものでは4,5cm。それらがいくつかありました。それで急きょ,あげる場所を変更。隣接している学校の庭をお借りすることにしました。

ここは校舎と体育館とで囲まれた,ほぼ風が当たらない好条件のところ。「さああげよう」と思ったら,またも,制作時にセロテープでとめていた箇所が長さ50cm以上にわたって裂けているのが判明。がっかり。これを補修するのに手間取りました。

それが済むと,空気を入れます。今度は扇風機を使えないので,弱い風を利用して空気を入れていきました。空気口を2人で広げて持ち,すこし走る気持ちで膨らませるのです。こうしてうまくバルーンが膨らんでいきました。おしまいは入口をふさぎ,平ビニルテープで縛って放つだけ。

「さあ,どうなるかな」「あがって!」。期待感をもって見つめます。1分ほど待ちました。浮かびかけました。ふわっと,静かに,というふうです。「やったー! 浮かんだぞ!」。声を上げ,拍手。ほんとうに浮かんだのです。


しばらくすると,どんどんあがっていきました。


さらに,わたしが気づかないうちに,体育館の屋根にまであがって姿が見えなくなったのです。それは危ないので,すぐに引き戻し,ヤレヤレ,ほっ。子どもたちは「校舎の屋根まで届くかな。あげたいな」といいました。そうすると,そのとおりに。そこは体育館の屋根と同じ高さです。こどもたちはさらにいいました。「先生に見せてあげたいな」と。

この日の活動は太陽の力,空気というものを,体感的に知る大科学実験といった趣がありました。この探検には理屈は不要。とにかくからだでチャレンジ,です。

3人の子どもの感想は……。

  • バルーンあげ いっぱいとんで たのしいな
  • バルーンあげ きょだいすぎて こまったよ
  • バルーンあげ 根気とかくご 知りました

「友だちにこの探検活動を誘うとしたら,どんなふうにいうかな。うんと短いことばで一言!」。一年の締めくくりとして,書いてもらうと……。

  • 探検隊は学校で学べないことが学べるよ!
  • たんけんたいはターザンごっこがいいよ!
  • 探検隊は古いこと,むずかしいこと,学校では知れないことも,小さな子から大きな子まで楽しみながら学べるからいいよ! 

これにて探検隊活動,完!

 


意外なところにクロアゲハの蛹が

2016-03-30 | クロアゲハ

春を迎え,温室内の除草・整理をしておこうと思い,作業中のときのこと。鉢に植えたクンシランの葉先が霜害で枯れているので,その部分を取り除いていました。

そのうちの1つの鉢で,葉裏にクロアゲハの蛹が1つあるのを発見。その個所には吐糸が葉の表面にどっさり付いていて,帯糸が葉から外れないように頑丈に作業をした様子が窺えます。 

 
ふしぎでもあり,驚いたのは,この場所に幼虫がやって来て蛹化したという事実です。ここは室内です。つまり,周りはガラス張りで,出入り口だけが日によっては開閉されているというところです。その出入り口の外側およそ5m離れたところにレモンとキンカンの小木があります。この木にいた幼虫が遥かここまで歩いてきたとしか考えられません。谷を越え,山を越え,という長旅だったと想像できます。

植木鉢は地面から50cmの高さに置いたコンクリート台に並べています。台の支えはコンクリートブロックで,橋げたのようにして置いているのです。そこを登って,ここにたどり着いたのでしょう。

それに,スゴイことがあります。同じ鉢で別の蛹をもう1つ見つけたのです。指が触れて落下してしまいましたが,同じように葉裏に付いていました。その蛹は外敵に襲われていたようで,中で宿ったいのちが出ていったと思われる穴がぽっかり開いていました。


長旅をして,偶然同じ場所で蛹化していたという事実は,わたしには,小さくてもでっかい驚異です。