自然となかよしおじさんの “ごった煮記”

風を聴き 水に触れ 土を匂う

スイセンの花にモンシロチョウたちが!

2018-04-06 | 昆虫と花

スイセンは花のすくない冬,花茎をすっくと伸ばしてその先に清楚な花を付けます。白や黄の色合いはもとより,その上品さが際立つ花だとわたしは思います。我が家の庭にも植えて,この花をたのしんでいます。

ところで,花の色は昆虫の誘引要因にちがいないのに,そこに昆虫が訪れている気配がさっぱりないふしぎな花です。ふつう,冬に咲いても昆虫は来ないと解釈するでしょう。「なのになぜ冬に咲くの? どんな昆虫に来てほしいの?」と問いたくなります。わたしはずっとそのことが気になっていました。

厳冬期の真実はわかりませんが,早春昆虫が出始めた頃の実態がすこし見えかけました。先日,訪花昆虫らしいものを目撃したのです。

所は山里の畑の片隅。黄色・白色のスイゼンが筋状に植え付けられていました。そこへモンシロチョウが3頭もつれ合いながら飛来。そうして,花に降り立ったのです。

ゆっくり近づいて撮影。下写真には2頭写っています。うち向こう側のチョウは中央付近にいて吸蜜しているかもしれません。こちら側は筒状になった副花冠上にいるので吸蜜は無理です。

 

そして,もっと近づきながら撮影。とまる位置がもっと下だったらいいのに。

 

さらに近づいて。やっぱり口吻は伸びていません。その瞬間気づかれて,逃げられてしまいました。たぶん,吸蜜に訪れたのでしょう。

 

目を移すと,隣りの花にハエのなかまが一匹。花の中から出てきたばかりの場面です。中にいるところが撮影できていたらばっちりだったのですが……。

 

こんなわけで,スイセンと昆虫との関係がちょっとだけ具体的になりかけました。

 


春,虫の目写真(8) ~春を彩る植物たち~

2018-04-06 | 生物

春は一気に芽吹く季節。植物があっちにもこっちにもどっと生まれ,その勢いが加速するといった感じです。サクラの古木の下では,フキノトウがこんなに背を伸ばしました。木々のお陰で適度に湿気があって,半日陰で育つ環境としては理想的なのでしょう。この姿,さらになかまを殖やそうと,綿毛を遠くに飛ばしたがっているようです。なんと貪欲な!

 

 

そのサクラの木を見上げて撮りました。たくましい樹皮は地衣類が加勢していることによります。青空が広がっていれば,花が映えるでしょうに。

 

 

通り道の脇に4本のモモの木が。空にすっくと伸びて,それぞれの木は赤,白,……,というように4色の花を付けているのです。その鮮やかさに思わず自動車を停めて撮影。タンポポを入れると,5色の競演。

 

 

桃色のモモを見上げました。梢はずっと先にあります。この日はあちこちでこのモモを見かけました。自然がつくる色の妙にただただ驚くばかり。

 

 

ソメイヨシノは満開。枝を思い切り四方八方に伸ばし,これでもかこれでもかというふうに花を付けています。そこにヒヨドリが訪れて甲高い鳴き声を響かせていました。たった一つの注文,「青空がほしい!」。花弁が映えるのに。

 

 

とはいえ,空模様によらず春のいのちには未来や可能性を感じさせてくれる魅力があります。