自然となかよしおじさんの “ごった煮記”

風を聴き 水に触れ 土を匂う

サクラの花と昆虫たち(1)

2018-04-03 | 昆虫と花

サクラはいい,ほんとうにいい。今年はとくにそう思います。さくい冬が続いて一気に春が訪れ,ぐんぐん気温が上がり,快晴続きだったのが幸いして,サクラが浮かれたように陽気に咲き誇りました。

昆虫と花との関係を事実に即して考えるのがわたしの観察テーマの一つです。サクラでも観察を続けているところです。そうはいっても,サクラは大木に生長するので,花は頭上高い所に咲くのが常。そこをなんとか観察しようとするのですから,お目にかかれる昆虫は当然少なくなります。

それで,低い所にある花を観察するほかはありません。その点,若木はちょうどよい観察木になります。以下,今春お目にかかった昆虫をご紹介しましょう。

ハチのなかまが一匹。蕊にとまっていました。花粉でもなめているのでしょうか。

 

 

近寄ってみると,口吻が見えます。胸部の背には花粉がかたまって付いています。花の奥に潜る姿勢になったときにでも付いたものと思われます。 

 

 

蕊の上をゆっくり動きながら,吻を使って食餌をしているのです。頭部の前に黄色い斑紋があります。これは同定の手掛かりになります。と思って調べたら,ヤマトツヤハナバチと出ていました。す。 

 

 

真横からも撮れるチャンスがありました。体長は1cmに達していません。

 

 

サクラは目で愛でても,匂いで愛でるという花ではありません。ウメの花とはずいぶん違います。花弁の色が昆虫を引き付け,花がわんさかと重なり咲くことで,所在をアピールしているのでしょう。それはヒヨドリが遠くからやって来るのを思うと,理解できます。

昆虫との関係で花見をたのしむのも一興かと思います。

 


春,虫の目写真(5) ~カタクリ~

2018-04-03 | 生物

隣市にあるカタクリの里を訪ねました。今が満開という情報が入ったのです。

早速出かけました。新聞報道で紹介されたようで,たくさんの人が訪れていました。天気は晴れながら,雲が多い空。太陽が隠れると色の鮮やかさが失せるので,写真としてはもう一つという感じがします。晴れたときはレンズをとおしてもなかなか味わい深い色のように思われました。

まずは晴天時の画像をご紹介します。

見る人は,大した群生地だという印象を抱くはず。

 

空の薄い色に太陽があります。逆光を生かして撮りました。

 

花弁の優雅な反り,紋様,色合い,凹凸面,それらが表情を醸し出しています。

 

地面から緩やかなカーブを描いて伸びる茎。先端に付いた花から蕊が飛び出しています。昆虫たちに来てほしいでしょう。 

 

太陽がわずかに覗いた瞬間,シャッターを切ったコマばかり。ラッキーな瞬間でした。大した群生地と感じていただけましたか。

                                    (つづく)