へちま細太郎

大学院生のへちま細太郎を主人公にしたお話。

朝のドラマ

2006-08-04 23:59:51 | へちま細太郎
こんばんは、へちま細太郎です。

毎朝、おばちゃんといっしょに、朝の連続ドラマをみています。
ぼくは、むずかしくてよくわからないんだけど、戦争中って、ピアノもひいちゃいけないんだね。
なんで、いけないのかな。
つらいときかなしいとき、音楽をきくと気持ちがおちつくのに、どうして戦争中の人たちはピアノをひくとおこるの?
「ひじょうじに、てきこくの曲をひくとはなにごとだっ
う~ん。よくわからない。
ピアノ線やなべやかまを渡して、なにをするの?
「鉄砲の玉や大砲の玉になるんだわ」
おばちゃんが教えてくれました。
「なべやかまが、なんでてっぽうの玉になっちゃうの?」
「材料がなかったからだよ」
材料がない?
「材料がないのに、戦争したの?
信じらんない。信じらんない。
「お国のために死んでこいって、なに?死なないとはじって、なに?」
「さあね」
おばちゃんはお茶をずすりと飲みました。
「おばあちゃんだって、戦争中は子どもだったもん。わからないよ」
ふうん。。。でも、
「ぼくは、今すんでるところが大好きだよ。でも、国のためには死なないよ」
「どうして?」
「だって、ぼく、おかあさんに会わないうちは、死にたくないよ」
おばあちゃんは、湯のみからぼくをちらっとみると、
「大丈夫、細太郎は死なないよ」
と、だけいいました。
「うん」
ぼく、おかあさんにぜったい会える、そんな気がする。

テレビは、ピアノの「ふるさと」という曲がながれています。
いい曲だなあ。
二度と、ピアノ線がとられちゃうような時代だけは、こないでほしいと思います
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のぶちゃんのむかつく告白

2006-08-04 17:00:47 | ひるまのもめごと

【ひるまのもめごと】

けんちゃんだよ。
このブログを書いていて、投稿に失敗し、書き直しも何故か消えてしまい、俺は、泣きそうになった
全く付いていない。
こういう日はやめて帰るに限る、と思ったけど、そういうわけにもいかないしな。

気を取り直して書くぞ

俺は、のぶちゃんに言いたいことが山ほどあった。が、本人を目の前にして何もいえなくなってしまった。
人間いざとなると、何もできないもんなんだな
その代わりに、色の白いヤツがずばりと聞いてくれたが、何も言わない。
「前田先生ね、何が原因なの?中島教授の蘭の花の鉢を割ったこと?それとも、衣笠米穀店のお嬢さんの縁談を断ったこと?どれなの?」
匿名希望の東山先生が、さらに突っ込んだ質問をした。
女は、こうなると遠慮がなくなる
「いや、そのどちらでもない」
のぶちゃんは、そう言った。
「中島教授の鉢を割ったことも?」
俺は、やっとそそれだけを聞いた。
「ああ、別に、たいしたことはないんだろ?あのあと、ちゃんと植え直していたし、第一、あんな不気味な花、花じゃない」
そりゃそうだ。
「じゃあ、衣笠米穀店の・・・」
「ああ、ツチノコ娘か。別に何とも?」
のぶちゃんの答えは素っ気ない。
「蘭の花も縁談も?」
「うん。まあな」
俺をはじめ、みんながみんな拍子抜けした
「鉢を割ったことも、縁談を断ったことも、俺、良心の呵責ない」
そう淡々と言うなって…。
「じゃ、何なの、恋人がいるっていうのに、世を捨てる覚悟をしたっていうのは」
白いヤツは、あきれている。
同情する気も失せたって顔してるな。
「恋人?」
のぶちゃんは一瞬怪訝な表情をしたが、
「ああ、そのこと」
「ああ、そのことって、何だよ。俺は、おまえに恋人、それも結婚しようっていうほどの彼女がいたなんて、聞いた事が無いぞ。みたこともないし」
俺は、少々ムカつき気味だ。
「ぜひ、紹介して欲しくて、俺、こうしてきたんだけどね」
藤川が興味津々といった体で、のぶちゃんを見ている。
「まあ、いうなれば、割れ鍋に綴じ蓋っていうの?」
「蓼食う虫も好き好き」
ぼつりと庵住様がつぶやいた。
藤川一族というのは、いったい、どんな家系なんだ…。
「蓼は臭くて虫も近寄らないんだ」
今度は、紀藤造園の親方が一言余計なことを言う。
「俺、彼女なんていないよ」
「はあ?」
これはびっくり。
「じゃあ、なに」
「縁談を断る理由に決まっているだろ。しつこいんだ、あの牛のくしゃみは…」
牛のくしゃみって…、あんた、そりゃ、言いすぎ…。
ああ、俺もひとのこと言えないか…。
「俺だって、選ぶ権利あるだろ?俺も、自分の子どもはかわいい子どもが欲しいからね。いやだろ、隔世遺伝も」
全員、顔を見合わせて、これには反論できない。
う~ん、でも…。
俺は、なんだか、怒りが少しずつこみ上げてくるのが、わかった。
何だ、このいらいらは…。
「のぶちゃん、じゃあ、一体、なんのために、失踪したんだ…」
これは、俺以外質問してはいけないだろ。
すると、のぶちゃん、がっくりと頭を垂れた。
「それは…」

ああ、最初の方が、面白くかけた、と思うだけに、ムカつきがとまらないので、

つづく



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