豪雪新潟を語る有名な逸話、「 この下に高田あり 」
上越市高田は豪雪地として有名だった。道路に雁木通りの雪を下してその上に、「 この下に高田あり 」 と標識を立てたそうな。
今はそれほど大雪とは聞かないがここ魚沼は3年続きの大雪だった。今年は今のところそれほどではない。
それでも我が家のハウスはご覧の通り、「 この下にハウスあり 」だ。
脇の雪をトラクターの投雪機で飛ばして上げているうちにこうなる。
ここ3冬は雪の山をさらに脇の畑に再度飛ばして、スペースを作る。
そうしないと飛ばし上げた雪が崩れて下敷きになってしまうのだ。
こんなところで施設園芸を営むことは正気の沙汰ではない。まったくその通りだ。
でもこの地の花生産が始まって90年以上。組合が出来てもう65年以上たつ。
姿を変え、やり方を変え、言い方を買えればスキルを磨いてのベテラン、いわばレジェンドだ。
その間には平成6年に大干ばつに見舞われ、平成10年には台風で施設のおおかたを失い、平成16年の中越大震災、翌17年18年の豪雪でせっかく立て直したハウスの大部分が倒壊した。
平成14年の10月29日の早すぎた初雪も忘れられない。30万本以上のユリが下敷きになった。
でもまだこの産地は続いている。
今回の太平洋側の予想外の大雪はすさまじい被害をもたらしている。
群馬埼玉の農家はほとんどのハウスに被害が出ている。鉄骨のハウスでも連棟のものはやられたようだ。
中には作業場までつぶれた農家もいる。しかも今は出荷最盛期だ。
野菜農家に知り合いはいないがきっとトンネル栽培の葉物は全滅だと思う。
この後野菜パニックが起きる可能性は高い。
でも、でも、農民の打たれ強さは半端ではない。
同じユリ産地埼玉県深谷市、若者も多い。きっと立て直してくれると信じたい。
さて、これ以上降るともうトラクターでは上げられない。
この雪山を片付けて次の雪を待つ。
この下に花産地あり。