今日ここでは藤原正彦氏の第一章について大筋の紹介と爺の感想を述べます
ヨーロッパは中世までアジア・アフリカに比べ文化的に遅れていました しかし産業革命が起き家元のイギリスが七つの海を武力で支配し白人支配が米国に移行した今世界が白人にしてやられているのです
しかしその先進国はみな荒廃している 核を持つ論理、環境破壊、家庭崩壊、教育崩壊など 近代合理化精神の論理では問題を解決出来ていないと喝破されます
爺も思う 論理的であれば物事が全て片付くかと言えばそうでない側面はある
ではもう少し中身を読み込んでゆきましょう
中世には遅れていた白人世界は産業革命を契機に世界を支配する 藤原氏の様な愛国者には我慢のならない状況が続いていたがついにはその綻びがやって来たとしるされ幾つかの例を挙げます
米ソ大国による核不拡散も機能していない テロを始めとする犯罪、家庭の崩壊、教育の崩壊も先進国で起きているが原因が分からない
藤原氏はこれは「近代合理精神の破綻」であると明断します
論理とか合理というものはとても重要であるがそれだけではやっていけない事が明らかになったのが崩壊現象である
「帝国主義」「植民地主義」にはきちんとした論理が通っている 国際連盟の「委任統治」という規約(1919年)にも「文明の神聖なる使命」という美しくて欺瞞を隠す言葉があった いまではそれらは傲慢な論理であるが当時はそれなりに論理は通っていたのです
さらに「共産主義」も「実力主義」も論理的ではあるが誤りで「資本主義の勝利」も幻想である 資本主義も見事な論理が通っている 今は一歩進んで「市場原理主義」だがその前提である「公平に戦おう」は氏が後で述べる「武士道精神」によれば「卑怯」だが筋は通っている そして「市場原理」から生まれた「会社は株主の物」も恐ろしい論理である 会社は従業員のもの(という考えを藤原氏は取る)ところが一部の株主は利益狙いの短期売買がほとんどで会社に愛着は無い 一方日本の会社の従業員は会社の事を考えて一生懸命やっている 「株主中心主義」は筋は通っていてもよい経済理論ではない 理論的に正しい事と善悪は別でこの主義は社会を不安定にする
「市場原理」の申し子“金融派生商品(デリバティブ)”の存在で資本主義が非常に危ない状態の理由としている
難しい数学と経済理論により小額の金で多額の金を扱える 多額の金なら超巨額の金を操作できる 米国では大企業がデリバティブの失敗で破綻している その取引残高は2万5千兆円という何だかわからない金額になる そのリスク率(焦げ付く率であろう)が4%として1千兆円になる デリバティブ相場の大口張り手は銀行・ヘッジファンドだから大規模デリバティブが一つでも破綻すると連鎖的に決済不能になる 資本主義が潰れかねない時限爆弾を抱え込んでいる状態である
先生の結論:理論を徹底すれば問題が解決するというのは誤りである
そして第2章でその理由を説明するとしている
爺の後知恵
論理では物事は片付かないとの一言に違和感があったがここまで読むと《話の筋は通っていても正しいとは言えない》 と言う氏の主張は分かった 金(きん)との兌換を振り切ったドルが日本や最近では中国で暴走しているのであるから、デリバティブの恐るべき状況もよく理解できた しかし「武士道精神」でそれを乗り越えられるであろうか? 第2章を読まねば
ヨーロッパは中世までアジア・アフリカに比べ文化的に遅れていました しかし産業革命が起き家元のイギリスが七つの海を武力で支配し白人支配が米国に移行した今世界が白人にしてやられているのです
しかしその先進国はみな荒廃している 核を持つ論理、環境破壊、家庭崩壊、教育崩壊など 近代合理化精神の論理では問題を解決出来ていないと喝破されます
爺も思う 論理的であれば物事が全て片付くかと言えばそうでない側面はある
ではもう少し中身を読み込んでゆきましょう
中世には遅れていた白人世界は産業革命を契機に世界を支配する 藤原氏の様な愛国者には我慢のならない状況が続いていたがついにはその綻びがやって来たとしるされ幾つかの例を挙げます
米ソ大国による核不拡散も機能していない テロを始めとする犯罪、家庭の崩壊、教育の崩壊も先進国で起きているが原因が分からない
藤原氏はこれは「近代合理精神の破綻」であると明断します
論理とか合理というものはとても重要であるがそれだけではやっていけない事が明らかになったのが崩壊現象である
「帝国主義」「植民地主義」にはきちんとした論理が通っている 国際連盟の「委任統治」という規約(1919年)にも「文明の神聖なる使命」という美しくて欺瞞を隠す言葉があった いまではそれらは傲慢な論理であるが当時はそれなりに論理は通っていたのです
さらに「共産主義」も「実力主義」も論理的ではあるが誤りで「資本主義の勝利」も幻想である 資本主義も見事な論理が通っている 今は一歩進んで「市場原理主義」だがその前提である「公平に戦おう」は氏が後で述べる「武士道精神」によれば「卑怯」だが筋は通っている そして「市場原理」から生まれた「会社は株主の物」も恐ろしい論理である 会社は従業員のもの(という考えを藤原氏は取る)ところが一部の株主は利益狙いの短期売買がほとんどで会社に愛着は無い 一方日本の会社の従業員は会社の事を考えて一生懸命やっている 「株主中心主義」は筋は通っていてもよい経済理論ではない 理論的に正しい事と善悪は別でこの主義は社会を不安定にする
「市場原理」の申し子“金融派生商品(デリバティブ)”の存在で資本主義が非常に危ない状態の理由としている
難しい数学と経済理論により小額の金で多額の金を扱える 多額の金なら超巨額の金を操作できる 米国では大企業がデリバティブの失敗で破綻している その取引残高は2万5千兆円という何だかわからない金額になる そのリスク率(焦げ付く率であろう)が4%として1千兆円になる デリバティブ相場の大口張り手は銀行・ヘッジファンドだから大規模デリバティブが一つでも破綻すると連鎖的に決済不能になる 資本主義が潰れかねない時限爆弾を抱え込んでいる状態である
先生の結論:理論を徹底すれば問題が解決するというのは誤りである
そして第2章でその理由を説明するとしている
爺の後知恵
論理では物事は片付かないとの一言に違和感があったがここまで読むと《話の筋は通っていても正しいとは言えない》 と言う氏の主張は分かった 金(きん)との兌換を振り切ったドルが日本や最近では中国で暴走しているのであるから、デリバティブの恐るべき状況もよく理解できた しかし「武士道精神」でそれを乗り越えられるであろうか? 第2章を読まねば