この主題については1日の掲載ですが、この前段が有りました。
別紙との情報を合わせると「 ロシアのプーチン大統領は25日、隣国ベラルーシに戦術核兵器を配備する計画を発表した」と国営テレビ「ロシア1」とのインタビューで語ったと報じられたからです。
プーチン氏はこの中で、ベラルーシに戦術核兵器用の特殊な保管施設を建設する作業を7月初めまでに完了させると表明した。
すでに核弾頭の搭載が可能な短距離弾道ミサイル「イスカンデル」を、ベラルーシに送り込んだことも明らかにした。
とは言いながら、「戦術核弾頭のベラルーシへの移送」はこれからの様です。
しかし、ロシアが他国に核兵器を配備するのは1991年(ソ連邦崩壊以来)海外(旧ソ連邦のの国)から核兵器を自国に回収に初の出来事ですし、受け入れ先であるベラルーシの合意が必要ですから、相当以前から協議されていたのでしょうね。
その予兆は有りました。22日ロシアはNATOが「劣化ウラン弾」を戦闘で使えば核兵器使用と見なすと難癖に近い抗議をしていました。すでにタイミングを計っていたのでしょうかね?!
やがてベラルーシへ戦術核にしろ配備され「ベラルーシから発射」されれば、反撃はロシア領内で無くベラルーシに行われるでしょうから「ロシアとしては核兵器使用のハードルがうんと下がる事になります。
今の戦術核は「小型化」し広島型の様な10万人死亡ほど大型でないだけに、手軽?に使える様です。何だか嫌ですね。
国連の話し合いでは決まらないでしょうから、ウクライナ国内での戦況を見守るしかない様です。
写真:安保理はベラルーシへのロシアの戦術核配備をめぐって緊急会合を開いた(31日、ニューヨーク)
日本経済新聞:
【ニューヨーク=吉田圭織】国連の安全保障理事会は31日、ベラルーシにロシアが戦術核兵器を配備する計画を発表したのを受けて緊急会合を開いた。各国からは核配備がさらなる状況悪化につながり、核拡散防止条約(NPT)違反となるとの批判が相次いだ。
会合はロシアからの侵攻を受けるウクライナが開催を求めた。関係国として会合に出席したウクライナのキスリツァ国連大使は「(核配備の発表で)ロシアが核兵器を戦争防止のためではなく、脅しや威嚇の道具として使おうとしていることが明確になった」と話した。
米国のウッド次席大使は「ベラルーシに戦術核を配備する防衛上の正当な理由はない」と批判。アルバニアのホッジャ国連大使は「ロシアが戦場で行き詰まったときに核使用の脅威を手札として使っている」と非難した。
戦術核兵器の配備がNPT違反になるとの指摘も相次いだ。ブラジルのコスタ国連大使は「(ベラルーシが)核兵器の管理などをしない限り、核シェアリング(共有)は譲渡に当たらないとする見方はNPTに抜け穴をつくるようなもので、説得力がない」と強調した。
ロシア側を擁護する中国も慎重な態度をとった。中国の耿爽次席大使はベラルーシへの戦術核配備には触れず、「すべての核保有国に核戦争のリスク軽減や保有国同士の紛争を避けるよう呼びかける」と述べるにとどめた。
一方、ロシアのネベンジャ国連大使は「核弾頭を移していないため、ベラルーシとの協力は(NPTのような)国際的な義務の違反にはならない」として計画を正当化した。
〈以下省略)