この参考記事はAFP/BB News:の31日未明の投稿で、30日(米国時間)バイデン大統領は「ロシア領土内を攻撃可能なロケットシステムをウクライナに提供する意向はない」と言明したと報じています。
素人ながらウクライナのドンバス地方の攻防が気になって海外のニュースを探していますが、ここをクリック⇒ここ数日は東部戦線のドンバス地方、特に北ドンバスのセベロドネツク市と川の対岸のリシャチェンスク市が陥落寸前、その西30キロほどのリマンはロシア軍が制圧して、戦況はロシア軍に有利と報じられています。
以下は朝日の日本語による地図です
ウクライナ軍が維持しているイジュームの入っている図〈ネットより)
ロシア軍は9日戦勝記念日以降ハリコフ市の陥落を諦め、軍をイジュームから北ドネツクの要衝ーセベロドネツク周辺を制圧し併せルハンスク市を落としマリウポリ市への進軍を目指していましたが、ウクライナ軍の抵抗も有り、リマン、セベロドネツクとルハンスク市の陥落に軍の目標を絞った様です。
そして、ロシア軍の兵力集中により、ウクライナ軍のM777りゅう弾砲の精密射撃にも拘わらず、北ドンバスでのロシア軍阻止の報道が少ないのは「ロシア軍による”多連装ロケット”の射程が80-100キロ有り、この射程距離がM777の40キロをはるかに凌ぐ」ので敵わない様なんです。腐っても鯛、いやロシア軍ですね。一方でT62戦車と言う半世紀以上前の骨董戦車をウクライナに送っているようですがね! 先週まではこの状態を覆すには米軍のM270多連装ロケットシステムとM142高機動ロケット砲システムの提供をウクライナは求め、CNNや台湾のyoutube 開鍵時刻などでも、「これが届けばー!」みたいな雰囲気でしたが、厳しい局面に成りそうです。「ロシア国境を超える兵器は送らない」とのバイデン大統領の発言は多分に政治的です。ロシアとの全面対決を避けるには必要な配慮でしょうね。でも北ドンバスがロシア侵攻阻止の焦点であるなら、別の考えが有るのかも知れません。
ウクライナ軍が、北ドンバス方面で、残された市民を守らない(様に見える)行動に反発や反感が生じているとの話も出ています。まさにここで勝利する事は政治的プロパガンダ(対外宣伝)に大いに優位に働きます。知恵の絞り合いですね。
写真:フィンランド軍が運用するM270多連装ロケットシステム(MLRS)。ノルウェー北部で行われた軍事演習で(2022年3月22日撮影、資料写真)。(c)Jonathan NACKSTRAND / AFP
AFP/BB:
【AFP=時事】米国のジョー・バイデン大統領は30日、ロシア領土内を攻撃可能なロケットシステムをウクライナに提供する意向はないと言明した。
2月末からロシアの侵攻を受けているウクライナは、米国から大規模な軍事支援を受けてきたが、ロシア軍が使用する長距離ロケットシステムと同性能の武器が必要だとし、米国に対しM270多連装ロケットシステムとM142高機動ロケット砲システムの提供を要請している。
両システムは自走式で、複数のロケットを同時に発射可能。射程は最大300キロと、戦場で使用されている大砲の8倍以上に達する。ウクライナ軍が入手すれば、戦線から遠く後方に離れた標的を正確に攻撃できるようになるが、それが同国軍の狙いであるかは不明だ。
ウクライナのミハイロ・ポドリャク大統領府顧問は28日、ツイッターへの投稿で「西側諸国が本当にウクライナの勝利を望んでいるなら、長距離MLRSを提供するべきではないか?」と訴えていた。
だがバイデン氏は首都ワシントンで記者団に対し、「ウクライナにはロシア領土内を攻撃できるロケットシステムは提供しない」と明言した。 【翻訳編集】AFPBB News