皿尾城の空の下

久伊豆大雷神社。勧請八百年を超える忍領乾の守護神。現在の宮司で二十三代目。郷土史や日常生活を綴っています。

下岩瀬八幡神社

2017-06-08 20:37:07 | 神社と歴史
国道122号バイパス沿いに大型施設の工事が進んでいます。羽生病院が移転するようです。地域の中核病院ですので、多くの人々の感心を集めているようです。移転の経緯について様々なことがあったのでしょう。その南側にある八幡神社です。この地の岩瀬の地名は隣村砂山の当たりを流れる会の川によります。昔は流れも広く、また隣地区の小松は駒津が転じて地名となったように、古くは水の流れの豊かな地域だったことがわかります。
社記によれば、入江駿河守の屋敷の鎮守であったが、屋敷は潰れて神社のみが残ったとされています。祭神は誉田別命で、内陣に八幡大明神像を安置しています。弘化四年の三峰権現の石祠です。参道は長く境内地が広いのは、昔願掛けをして願いが叶い、寄進したものによるそうです。本殿近くに松の大木があり、戦時中まで願掛けを行ったとされます。一区画挟んだ須影の八幡神社には源頼朝の旗かけの松があったとされ、この地域の松の歴史の古さを物語っています。境内から眺めるクレーン車は願掛けの松の高さを大きくしのぎ、歴史の世界から現実へと引き戻されます。病院の移転後は、人の流れも多くなりのどかな田園風景も一変してしまうかもしれません。
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