皿尾城の空の下

久伊豆大雷神社。勧請八百年を超える忍領乾の守護神。現在の宮司で二十三代目。郷土史や日常生活を綴っています。

学びの先にあるものは

2017-09-14 21:21:06 | 生涯学習

第9期行田市民大学に入学し、半年が過ぎようどしている。2年の課程で早四分の一が終わった時期だ。何とか講義の半分以上は出席し、ゼミに当たるグループ研究の班の方ともすっかり馴染み、会うたび楽しく話ができるようになった。
 市民大学の基本理念は3つ。
『自ら学ぶこと』
『共に学ぶ仲間に出会うこと』
『学んだことを日々の暮らしや地域に生かすこと』
ちなみに母校忍中学校の校訓は『自治、共同、勤勉』だったように思う>
1人で黙々と調べ、研究することも必要だが、人と出会い、共に時間を過ごすことで人として幅が広がり、見識も磨かれる。

今日の講義を最後に同じ班の方が退学する旨を聞いた。とても残念で仕方なかったが、退学の手続きもし、また今日をもって退学する理由も班のみんなにしっかりと説明し、別れの挨拶もされていた。
 やめるときはひっそりと去る人が多い中で、縁あって仲間となった私たちに正直な気持ちを伝えていった。
学生にしても、社会人にしてもみなそれぞれ夢や希望を抱き、門出を迎える。訳あって方向転換する人も多い。かくいう私も社会人として3度転職している。学びの先に何があるのか。働く先の未来に何が待っているのか。
 ただ一つ、道は自分自身で決めるもの。そして自分で決めた道をしっかり歩くこと。

武井さん、短い間でしたが、ご一緒できてたのしかったです。
またどこかでお会いできることを楽しみにしています。
ありがとうございました。

 
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第9回講座は『老後のくらし』

2017-09-14 20:22:32 | 生涯学習

約2か月ぶりの行田市民大学の講座が開催され、テーマは『老後のくらし』ということで、市の職員の方から、現在における高齢化の状況と介護保険について講義を受けました。場所はものつくり大学校舎です。

行田市の人口は現在82262人でそのうち65歳以上の高齢者に当たる方は24134人。高齢化率29.3%です。他市との比較について質問しましたが、具体的な数字はお答えいただけませんでした。但し埼玉県の状況として、県南地域(東京圏)ほど低く、その他の地域が高い傾向だそうです。ある本で山間部を除く平地部で高齢化、単身化が進んでいるのはお隣羽生市であると読んだことがあります。不動産賃貸住宅で、問題が顕在化しているようでした。
行田地区においても、高齢化と空き家等の不動産の問題は状況的には似ているでしょう。ちなみに市内の100歳以上の高齢者は56人だそうです。
 どこの都市でも同じでしょうが、2025年団塊世代が75歳を超えてくる時期までに、高齢者福祉サービスを安定化することが課題だそうです。行田市においては『地域包括ケアシステム』を構築するべく、様々な取り組みがされていました。
 安心・安全情報キットとして、高齢者の医療情報、緊急連絡先などを記したシートをペットボトルに入れ自宅の冷蔵庫に入れておくことで、救急隊員が、有事の時にその情報を活用する取り組みなどが紹介されました。どの家庭も冷蔵庫は共通の生活必需品です。

だいぶ眠くなりましたが、介護保険制度についても細かく説明がありました。ただ漠然と40歳を過ぎると介護保険料がとられるとの認識でしたが、40歳から64歳の人も老化による特定疾病により日常生活の支援や介護が必要になった時には(例えばがん、脳血管疾患など)第2号被保険者として、介護サービスを受けることができます。介護認定の基準について説明がありませんでしたが、実際に市民大学の学生の中には、ご家族が特別養護老人ホームの空きを待っている家もあり、質問が絶えませんでした。行田市には現在7か所の介護老人福祉施設(=特別養護老人ホーム、略して特養
360名近くの入居待ちがあるそうです。

行田市における要介護認定者数は3542人で高齢者(65歳以上)における割合は15%だそうです。
しかし75歳以上においては5人に1人、80歳以上においては3人に1人が要介護認定を受けている状況です。40代半ばの自分にとってもそう遠くはない未来に介護サービスを受ける日が来ることを考え、準備する必要を感じます。
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名もなきお堂に手を合わせ

2017-09-14 05:48:29 | 神社と歴史

下総の国に出向いて一週間。歳のわりに馴染むのが早く、平穏で穏やかな時間を過ごしている。通勤に時間がかかるぶん早めについて、駐車場から見えるキャベツ畑と共に、気になっていたのが店の裏口脇にある小高い塚の上に立つ社。神社やお寺はずっと場所が動くことがないせいか、カーナビに必ず表示が出ているものだが、表示を拡大しても出ていないため、夕方日差しの残るぎりぎりの時間に見に行ってみた。
旗竿があるが鳥居はなく、建物に額なども掛かっていない。鈴が掛かっていたのでお宮と思い、賽銭を納めて拝礼した。誰がどう祭られいるのか想いを馳せつつ、薄暗くなった境内に立つ石碑を読んでいると、男の人が現れて声をかけられた。慌てて、先ほどお参りした旨を話し、どちらの神社か聞いてみると、実は近隣地の人たちで建てた観音菩薩堂だということだった。字に住む十軒で古くからある観音様を守るためお堂を建て、年に一度近くの真言宗のお寺から住職を呼んで経をあげているそうだ。観音像は残念ながら盗難にあってしまったが、伝書には、元和年間の記述が残っているそうで、400年前から字としての歴史があるようだ。昔は法典のあと盛大に祝ったそうだが、次第に村内で集まるだけになったと言っていた。話しついでに埼玉から先週通うようになったことをいうと、下総には平将門伝説が伝わり、古くから色々な歴史があると話してくださった。近くに有名な八幡宮があると紹介していただいた。
すっかり日もくれて、帰り際案内のお礼を申し上げ、勤め先と名前を伝えると、自分の会社の敷地の地主さんであった。
わずかな出会いが縁を繋ぎ、その地域がますます好きになるひとときだった。
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