歴史は古き城跡に
今新しき希望あり
共同の道に進むとき
みどりひとしく草もえて
正しき自治の花さけば
修むる業も身に近し
秩父の空の風晴れて
富士鮮やかにそびえたり
勤労の力ゆるぎなく
常に明るく健やかに
行田の若き喜びと
忍中学の名を誇れ
昭和二十九年制定の校歌の歌詞の中には校訓が刻まれています。終戦後九年、世の中が目まぐるしく変わり、政治の面でも保守、革新が対立していた頃です。
校歌が生まれて三十年後、私は忍中学に入学しました。卒業して三十年、今年は子供が学校の門をくぐりました。
時の流れは早く留まることを知りません。わずか三年の間に大きく成長すると同時に将来へ向け、進路も自分で定めなければなりません。親の立場でどう向き合うか、迷いはつきませんが、幾つになっても子供と共に成長していけるよう、現在進行形の気持ちを忘れずにいきたいと思います。
昭和六十年当時、行田市の野球の聖地本丸球場があった跡には、今日こうして忍城御三階櫓が立ち多くの観光客が立ち寄ります。中学での教育目標として、三十年後の社会を担う人材を育てるとありました。
未来を描きながら今日一日を精一杯生きる。そうして歴史は繰り返すのだと感じます。