皿尾城の空の下

久伊豆大雷神社。勧請八百年を超える忍領乾の守護神。現在の宮司で二十三代目。郷土史や日常生活を綴っています。

ケチな稲荷とクレームの日

2019-09-06 22:07:00 | 心は言葉に包まれて

9月6日は語呂合わせからクレームの日というそうだ。サービス業だけでなく、多くの業種でクレームの対応が問題となっている。過剰な要求か、それとも顧客の正当な主張か、ケースバイケースで、すべての対応をマニュアル化するのは難しい。若いころ務めていた会社でクレームの4大原因というのが示されて、過度に当てはまるかあるいは二つの要素が重なるかといった事例においてクレームが発生しやすいと説いていた。要素としては単純で①お待たせ(顧客の時間を奪う)②間違い(約束を反故にする)③商品が基準以下(期待への裏切り)④感じが悪い(感情的に受け入れられない)の四つであったと覚えている。

 クレームの意味合いに近いもので『ケチをつける』とも表現する。林先生の解説によれば、ケチとは『怪事』から転じた言葉で縁起が悪い事や不吉の前兆などと云った意味合いがあるそうだ。そこから景気が悪い⇒金品を惜しむといった意味が派生し、あいつはケチだという言い回しが生まれている。

一方洒落がかかった言葉に、『ケチな稲荷』と表現することがある。取り柄のない事をいう言葉で、粗末な稲荷には鳥居がなく、音の近い『鳥居』と『取り柄』を掛けたものという。『びんぼう稲荷』とも表現される。

言葉の転じ方、洒落の利き方は調べるほど奥深いものだ。

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ある日突然

2019-09-06 10:42:43 | 生活

 一昨日朝目覚めてすぐに足がふらつき階段を下りるのにも苦労するようなめまいに襲われ、それでも軽い風邪だと思い込み、何とか出勤したものの、立っていられないほどの状態で、仕事を早退しました。帰路の途中何度か嘔吐を繰り返し、休み休み帰宅しましたが、自宅で休んだ後も激しい回転性のめまいが続き、慌てて時間外の外来に駆け込みました。

 途中歩くこともままならず、駐車場に座り込んでしまい、勤務を終えて帰る看護師の方に脈をとってもらい、車いすにのせられました。まさか自分が車いすに乗るとも思わず、苦しさと人の温かさから涙をこらえることもできませんでした。

症状について電話で連絡したうえ病院に行きましたが、救急搬送(救急車)優先ですので、1時間以上待つことになりました。季節の変わり目からか、多くの人が体調を崩し、4台の救急車が搬送受け入れされていました。

車いすに乗ったまま、診察を受け目の眼振の検査をされます。通常動かないはずの眼振が激しく左から右へ繰り返し流されていて、救急外来の担当の先生の所見で、良性発作性頭位めまい症、或いは前庭神経炎ではないかと診察されました。何れも脳疾患などによるものではないということで、安心する一方安静にしてもしばらく激しい回転性の激しいめまいが続いていています。

 良性発作性頭位めまい症は、発症例も多く女子サッカー元日本代表の澤穂希さんが患っていらっしゃったそうです。所謂、内耳の石がずれてしまい、平衡感覚が失われて、めまいを起こす症状です。実際私が時間外外来にて診察を受けている際、同じ症状で救急搬送された方が隣にいらっしゃり、ストレッチャーを使って頭部の位置を動かすことで、石の位置が変わり、直ぐに症状が改善した方がいました。

 私も同じように対処されましたが、少し収まるもののしばらくするとめまいの回転が始まり、おそらく前庭神経炎ではないかといわれました。

こうした病気や症状があることを今の今まで知ることなく過ごしてきたことを複雑に思います。ある日突然立てなくなる日が来るとは思いませんでした。しかも風邪の延長だと思いこみ、軽く考えていたことを恥ずかしく思います。やや症状も軽減しこうしてのうのうとブログを打っていることも複雑な気持ちですが、健康で毎日働くことのできる日々のありがたさと、地域の救急医療の対応に感謝しています。

 救急車の利用について本当に必要かよく見極めて119番通報するよう周知されていますが、今回外来窓口まで自力歩行できませんでしたので、結果命は助かりましたが、多くの方に御迷惑をかけました。(家族に)

 病院入り口で脈をとって助けてくださった看護師の方、時間外診察にもかかわらず、親身に対応してくださった先生始め心配をかけた家族のためにも、早く治して通常の生活戻りたいと思います。

 

コメント (2)
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