令和二年行田市小中学校書初め展が開催されました。会場は行田市立南小学校です。小中学校を代表する作品が展示されます。毎年一月の第三土日が展覧会、遡って各小中学校では12月前半から代表者が練習して作品を提出します。
幼少期から習字を習い、姉は中学二年、弟は小学校5年生となりました。ここまで毎年学校の代表に選んでいただきましたが、県の展覧会まで進んだのは弟の一度だけ。厚い壁に毎年跳ね返されています。
中学二年の作品。銀賞です。
小学校5年生の作品。共にここまでしっかり練習してきましたがどちらも県展選出には至りませんでした。
毎日遅くまで付き添い、励まし、最も努力してきたのは母親です。厳しい言葉を掛けられるのはそれだけ愛情をもって接し、子供たちの可能性を信じているからにほかなりません。感謝しています。
毎年会場にまで足を運び感じることがあります。一つは作品の完成度が高いこと。毎日自分の子の書道の上達を見ながらよく稽古していると感心して強いましたが、県の展覧会に選ばれる県展出品作品は私の想像を超えて素晴らしい完成度です。どんな筆を使っているのか、どういった筆遣いをすればあんなふうな払いの表現が生まれるのか、感心してしまいます。「手本を超える完成度」が求められているように思います。ただただ脱帽です。
もう一点は家族の輪。見学に来るのは出展している生徒とその家族。多くは父母は勿論、祖父母も付き添いその作品に感嘆のと激励の言葉とかけています。「もっと○○を力強く」「○○さんの作品はすごい」。そんな会話が聞こえてきます。書道は身近な文化そのもの。代々受け継がれてきた「書を極める」という精神は親から子へ、更にその先の時代へと受け継がれていくものでしょう。
其の前提となるのは世の中が平和であること。人々の多様性を認め、競い合い、支え合い、文化をみがく価値観を継承すること。そうすることで新たな価値観も生まれ世の中がより一層発展する。漠然とそんなことを感じていました。
「万葉の歌」から「令和」という新たな時代が生まれたように。