ほしちゃんの「続・なるようにしか、ならん」。

安くてウマいもんと料理と旅行と音楽と競馬が好きなサラリーマンの暮らしを、ありのままに綴ります。

「てるてる家族」を、コンプリートする。

2016-10-01 22:21:07 | エンタメ
朝ドラ「とと姉ちゃん」が、今朝最終回を迎えた。
幼少時よりの愛読書「暮しの手帖」創業者の苦闘を描いた作品だったが、端的に言えばこのところの朝ドラの西高東低ぶりを如実に表した作品、という悪評を拭えなかったように思う。
ダメ出しを始めればキリがないが、まず全体にテンポがなさ過ぎる。そして「とと」こと西島秀俊をたった1週間で死なせ、浜松時代の幼なじみも東京時代の隈さんも若旦那の清ちゃんも甲東出版のぐっさんもミッチーもとっちらけっぱなしで全く回収せず。
祖母の滝子(大地真央)も実母の君子(木村多江)もいわゆるナレ死、すなわちナレーションで「死にました」と言うだけ。星野さんとも結局生き別れで救われず、最後の最後に死んだととをがっつり出しての夢オチ。もう禁じ手のオンパレードで、「まれ」に続いてAKの制作能力の凋落ぶりをこれでもかと見せつけられる日々だった。

一方、この半年間NHK-BSプレミアムで月~土7:15に再放送されていた2003年下期の朝ドラ「てるてる家族」は、もう最高に面白かった。
なかにし礼の妻・石田ゆりとその家族をモチーフにしたストーリーだが、夫婦を演じた浅野ゆう子・岸谷五朗の軽妙なやり取りに加え、紺野まひる・上原多香子・上野樹里・石原さとみの4姉妹のどれもキャラが立って素晴らしかった。
舞台が昭和20~40年代の大阪・池田(序盤は佐世保)なので日清食品の安藤百福をモチーフにした安西千吉が「ニコニコラーメン」を開発する一部始終に噛んだり、春子(紺野)がフィギュアスケートでグルノーブ冬季五輪に出場、夏子(いしだあゆみがモデルで、上原が演じる)が「ブルーライトヨコハマ」をヒットさせ、秋子(上野)は勉学の道に進み米国留学。元気で明るいだけが取り得の冬子は宝塚音楽学校に進むも実家のパン屋を継ぐなど、四者四様に才能を開花させてゆく。
九十九一・紅萬子・ほんこん・桂米團治(当時は小米朝)・森口博子・杉浦太陽・錦戸亮ら脇役も素晴らしく、また随所に挿入された流行歌のミュージカルシーンにも楽しませてもらった。

この半年間、「とと姉ちゃん」のつまらなさを補って余りある楽しみを与えてくれ、毎朝元気に出勤させてくれたのがこの「てるてる家族」である。
もちろん録画していたので、今日でブルーレイ7枚にてコンプリートである。

これから辛い事があれば、このDVDを観て岩田家の一員になったつもりでホンワカした気持ちにさせてもらおう…