24節気の土の中から虫も這い出す「啓蟄」に入り、
72候では『蟄虫啓戸(すごもりむしとをひらく)』
蟻さんもそろそろ見かける季節ですが・・・
今日はぽっかり空いた一日なのに
寒の戻りで9.2℃迄しか上がらず寒い一日
東大寺二月堂へ出かけました
奈良に春を呼ぶ「修二会(お水取り)」も本行に入り7日目
二月堂より奈良市内
いつもの駐車場は平日だというのに満車
ちょっと遠い駐車場に止めたお蔭で
五劫院から知足院へ階段を上るも閉門
正倉院の見学もでき
東大寺講堂跡から
聞き覚えのある表札の塔頭を横切り
宝厳院の紅梅とロウバイ越しに二月堂が見える
この西側は第二拝観所で、少し遠いがお松明が
二月堂裏参道から二月堂へ
丁度、練行衆の皆様の一日一食の食事時間
暫くするとオラトリオのような声が聞こえ
扉が開いて練行衆が一人づつ小さな紙包みを
閼伽井の屋根に向かって投げられた
これが鳥や獣に施す『生飯(さば)投げ』
一日一度の食事であっても分け与える心を教えてくださっている
その後、すぐに二月堂に籠り、時の勤行が始まり
内陣で履かれる差懸(さしかけ) と呼ぶ沓の音が響く
世界平和、天下安泰、五穀豊穣・・・・
私達に変わって行を勤めてくださってる練行衆に感謝です
1685年の修二会で「芭蕉」も私達と同じように聞き
『水取や籠りの僧の沓の音』と詠み
この芭蕉の句碑が二月堂脇にひっそりと
由来は蝶夢編「芭蕉翁発句集」(安永三年刊)からと
だが野ざらし紀行、別名「甲子吟行」では
『 水取りや氷の僧の沓の音』と
「こおり」と「こもり」、どちらが本当?
芭蕉独特のダジャレとする意見もあるようだ