気軽に茶道をしてます。

日々のお稽古とともに、できるだけ手作りのお菓子で
お茶を楽しんでいる様子や、四季折々の変化もお伝えします。

今年二度咲きしたオオヤマレンゲは利休七選花?

2019-07-28 13:50:31 | 季節の花々
23日に近畿地方は梅雨が明けたと思いきや、台風6号の襲来、
良く雨が降り、雨に泣かされたイベントもあるのでは・・・。

5月の10日頃に白い花を咲かせた『オオヤマレンゲ・大山蓮華

今年の梅雨寒が原因なのか、新芽が伸びて数輪の蕾がつくと、
7月10日前頃から白い蕾を膨らませ始めており、7月11日の


お稽古から二度活けましたが、香りもほとんどなく白い花弁も
一晩で傷ませ、雄蕊の赤色も褪せ、二日と持ちませんでした。

そして三度目は、26日の夕方のお稽古、
瓜花入れにオオヤマレンゲを一輪、生けました。




利休居士が推奨したと伝える七種の花、「利休七選花」があり、
多くのHPに記載を認め、例としてグンゼグリーンを挙げました。
・大山蓮華   オオヤマレンゲ、
・おおかめの木 ムシカリ(別名)
・白雲木    ハクウンボク
・夏椿     ナツツバキ(別名:沙羅の木)
・白侘助    シロワビスケ
・山法師    ヤマボウシ
・丸葉の木   ベニマンサク(別名)トキワマンサクとは別物

ところが新版・茶道大辞典(淡交社)のp1244には
・突羽根    ツクバネ
・紅万作    アカバナマンサク
・山帽子    ヤマボウシ
・虫狩     ムシカリ
・空木もどき  ウツギモドキ
・深山しぐれ  ミヤマシグレ
・角榛     ツノハシバミ

オオヤマレンゲも白侘助も入っておりません。この違いは・・・、
調べが中途半端なのですが、判りません。
どなたかお教えいただければうれしいのですが。

オオヤマレンゲが香る稽古場で

2019-05-11 20:54:39 | 季節の花々
昨日、奈良は30.1℃と今年初めての真夏日の昼下がり、
稽古茶事まで一週間とせまり、最後のお稽古とばかり稽古に。
 

お稽古場、炭が熾っておりますが室内がはまだ冷えているのか


冷房を入れるほどではなく、障子を開けると・・・・
甘ーいなんともいえぬ香りが鼻腔をくすぐります。
オオヤマレンゲ(大山蓮華)が今年も咲いてくれたのです。
5/11

床には、蕾の「オオヤマレンゲ」と「黒蠟梅」


菓子は「ちまき」と奥吉野の「葛餅」「手作りオレンジピ-ル」(写真なし) 

はま菊が満開、やっと小菊も咲き始めました

2018-10-30 22:08:55 | 季節の花々
小庭では、小菊が咲き始め、その向こうには椿の蕾も・・・
 

今床を飾る花は『はま菊(ハマギク)』です。
 

一週間前から咲きだした一鉢の『はま菊』もあっという間に
満開に、床に使いますと、残り少なくなりました。
 

この「ハマギク」は日本原産、
関東から本州北部の太平洋岸の海辺の砂地に自生するそうで、
江戸時代にはすでに栽培が行われていたそうです。
花は、マ-ガレットにとっても良く似ていますね
花言葉は『逆境に立ち向かう』です。
す-っと空に向かって咲く白い花は正に花言葉通り

『菅原道真』古今集 272の浜に咲く白菊がハマギクの事
  秋風の
  吹き上げに立てる白菊は
  花かあらぬか
  浪の寄するか

別名『吹上菊』と呼ばれる所以ですね。

小堀遠州の命名の唐物茶入れ「吹上文琳」は
蓋箱書付や、仕覆箱書付、外箱はともに
松平不昧公が書付していますが、菅原道真の
上記和歌から命銘したとされています。


これは遠州公所持の後、姫路酒井宗雅公に伝わり、
寛政元年(1789)四月二十八日、参勤交代の途中に
駿河蒲原という場所で休んでいたおり、不昧公と出会い、
この茶入を贈与したいきさつが・・・。
雲州蔵帳」にも所載されておりますが、
現在は「五島美術館」に収蔵されており、
HPによれば
”複雑に変化した釉薬の調子からの連想であろうか”と
五島美術館Hpより

桂籠に木槿とアマドコロ

2018-08-10 21:00:01 | 季節の花々
猛暑の為か庭の花、寂しく困りもの、というのもホトトギスと
吾亦紅が咲いているはずが、水遣りが不足したのか今年はまだ、
葉は緑々と生い茂っており、その中で
木槿だけが暑さに負けず空に向かって咲いています。
 

お稽古に活けた木槿に、添えてみたのが「アマドコロ」、
花は春に咲き終わっておりますが、斑入りの葉は・・・、
夏の暑さにも負けず涼しげに風に揺れており、
使ってくださいと云っているみたいで、一緒に入れてみました。


茶花は、花と葉と一緒に入れるもの???のはず
難しいことを考えるのはやめましょう。
「木槿」と「アマドコロ」を「桂籠」にいれました。
どうでしょうか?、中々良い感じではありませんか。


さて「アマドコロ」って変な名前ですよね。
NHKの趣味の園芸による名前の由来は、
”太い根茎の形がトコロ(ヤマノイモ)に似ていて、
 甘みがあることからで、春の新芽は山菜として食用にされる。
 ただし、果実は有毒です。
Wikipediaでは
”根茎は特に晩秋が旬とされ、天ぷらにすると美味とされる”と

名前の由来もわかりましたし、
是非晩秋に天ぷらにしてみましょうかね。

実の大きさで、木瓜ではなく草木瓜だった

2018-05-17 13:55:02 | 季節の花々
またPM2.5の影響らしく、ぼけた若草山、シルエットに・・・

天候は下り坂で、この暑さも一休み、梅雨のはしり
寒暖差にご注意。

近くの公園で11月から咲きだしたボケ(木瓜)、春には満開
・・・今も花を付けて、よく見ると瓜に似たかわいらしい実、
最近茶室に飾られた写真を見たことがあるような・・・。
 
『木瓜の実』、季語としては秋ですが・・・、
『青き実と遅咲きの木瓜梅雨まてり』
             愚句

『ボケ』は平安時代に中国から渡来し、「毛介(もけ)」という
和名で『本草和名』や『和名類聚抄』記載され、転じ「ぼけ」に、
または形が瓜に似ており「木瓜(ぼっくわ)」が転訛したとも。
なお中国での「木瓜」はパパイヤですのでご注意を。
小振りな木瓜に比し5~6㎝大の果実、今は緑色ですが、
秋には黄色に。同じボケ属のカリンに似ており、生食は不可
ですが、カリンと同様、果実酒・ボケ酒に。
疲労回復、整腸などに効果があるとされます。

木瓜(ボケ)と思っていたのですが、実の大きさが合わず、
クサボケ(草木瓜)またの名を地梨(じなし)では?
「季節の花300」によりますと草木瓜は和木瓜とも呼ばれ
  ・背は木瓜より低い
  ・枝にトゲがいっぱいある
  ・実はボケよりは小さい
  ・色は黄色
  ・縦に「彫り」は入っておらず、表面はつるつる。
草木瓜』なんですね。
この果実酒は強壮、鎮痙、鎮咳、利尿に効果があると。
また薔薇科で春と秋に咲くのだそうで・・・、
以前のブログ「寒木瓜」も訂正しなければなりません。
 *先入観が誤りを導きますね、下調べも慎重に。

なおこの季節「蠟梅」の実が成りますが、有毒でご注意を!

大山蓮華の蕾が・・・

2018-05-16 16:21:36 | 季節の花々
昨日よりは雲が多く蒸し暑さが増し、最高気温は今年一番
29.9℃と真夏日一歩手前で、夏へジャンプし過ぎ!、
でも公園で咲き始めた紫陽花、週末は似合いそうな天気に


昨日の朝の自宅稽古、昨日の点茶盤を元へ戻し、風炉を・・・
 

花は土曜日に蕾の大山蓮華を活け、月曜日と火曜日は
大山蓮華だけ、今日咲いてくれると思ったのですが・・・。
かなり蕾も膨らみ、明日以降、楽しみでした。
5/15

薄器と建水も準備OK
 

この大山蓮華、お昼からの茶道サークルにも持って行き、
今日16日には咲くかと思いきや、
白い蕾の縁が枯れたような色が一部に・・・可哀相なことに
移動させたからでしょうか?それとも水の吸い上げが・・・
もう少しそっと見守りましょう。

自宅稽古は古参と新人、花は「ムベ」で

2018-04-27 15:16:15 | 季節の花々
茶事が全て終った21日夕方、夕陽が・・・この日は夏日。
 21日17時半
外に出ると、近所の方が玄関先の植栽を大胆に切られおり、
花びらが道路に落ちており、声をかけますと「ムベと言い、
どんどん伸び、北向きの玄関がよけいに暗くなるので」と。
自宅の椿ももう終わりで、良い花を捜していたところ、
明日の自宅稽古に、両手で持てるほど分けていただきましたが、
玄関に飾ろうとすると、花が下を向きて蔓を切っても切っても
良い形にならず・・・床に飾ることに。
 

翌日、やや水の吸い上げが悪いようで、写真のアップはムリ
 

この日の自宅稽古はお二人、私が教え始めた頃の方と二か月目の
面白い取り合わせ。先に略盆の点前、代わり続き薄茶の点前で、
初めて「お濃茶」を頂かれたそうで、その美味しさに感動されて
、一段とお茶に魅せられたみたい!、
先輩ぶりましたね。良く練られており、流石ですね。
お稽古を重ねられれば、自然体で身に着くようになります。
口で語るより、口で味わっていただけました。

ムベ』は、NHK趣味の園芸によると
”地方によってはアケビともいい、アケビと異なり常緑性で、
 果実は熟しても割れないのが特徴です。日本では関東地方
 以西の温暖な地域に分布しています。昔は果実をよく食べた
 ものですが、今は観賞の域を出ません。ただ、アケビ同様、
 春の新芽は山菜として利用できます。樹木の利用としては、
 垣根に向き、日よけだと常緑なので冬場の日当たりの問題

やさしい園芸(一部抜粋・加筆)によると
葉は小さな葉が集まって長い柄の付いた形(掌状複葉)をし
 この小葉の数が木が生長していくにつて3→5→7とふえていく
 ので昔から縁起の良い樹とされています。
”花は萼が花弁状の小花を葉の付け根に5輪前後固まって咲かせ
 花の色は白~淡いクリーム色で中心に紅紫色の筋が入ります。
 花後に直径5cmほどの卵形をした果実を付け、秋に紫色に熟す。
 熟した果実の中にはたくさんの黒いタネとやや透き通った白色の
 果肉がつまっており、果肉はほのかに甘くておいしいです。
 果実の大きさにしてはタネが大きく多少食べにくい”と 
でも、産経新聞2015.11.26では、言い伝えによるとから始まり
”天智天皇が老夫婦から献上されたこの果実を食したとき
 「むべなるかな』と言われたことがそのままこの果実の
 名前になり、オオニエ(大贄)→オオムペ→ムベと転訛したと
 ただし語源には諸説あります。”と
 また老夫婦が元気なのはと問われたおり、「この地で採れる
 無病長寿の果物を、毎年秋に食べているからです」から
 不老不死の実ともされたと。
 
 なお近江国から朝廷に、『ムベ』を貢いでいたとされる記録は、
 法令集「延喜式」31巻「宮内省諸国例貢御贄(れいくみにえ)」
 近江国からフナ、マス等と伴に、ムベが献上されていたと、
 記されており、戦後、昭和57年まで続いていたそうです。

*むべなるかな【宜なるかな】:大辞林 第三版の解説
いかにももっともなことであるなあ。うべなるかな。

お濃茶を「むべなるかな」との気持ちになられたのでしょう。

咲きしアマドコロ(甘野老)で想い出す

2018-04-17 08:22:00 | 季節の花々
昨日同様黄砂が到来、若草山、春日奥山そして高円山は今朝も
ぼっとしか見えず、雲空で昼過ぎにはまた雨に・・・
 
玄関先の鳴子百合、いえ茎が角張った「アマドコロ(甘野老)
芽を出したかと思うと蕾がでて咲きだし、それで想い出します。
4/6 4/8 4/17
悲しいこと、去年の熊本地震でもでた泥棒様
ちょうど一年前の昨日が本震、阿蘇では若い命も・・・合掌
『追憶す目頭濡らすアマドコロ』
            愚句

桜の花びらとスミレ

2018-04-14 16:55:55 | 季節の花々
今日は朝から道具出しを、一週間いえ、茶事が終わった後も
もう一週間の合計二週間は散らかりますが、辛抱しなくては。
(写真は恥ずかしいので・・・)
昼過ぎから自宅稽古に、玄関もすこし模様替え、
原田要さんの『やまとのかたち』を
 

そうでしたね。今日は二年前熊本地震の前震の日、人手不足で
自宅再建が進まず、まだ3.8万人も仮設生活を強いられておられ
心が痛みます。
でも追悼式典で遺族代表の松野良子さんの力強い最後の言葉、
”私たちが前を向いて歩いていこうとしていること、若い世代の
活力が将来の熊本を創造する希望になっていることを報告する”
と宣言にも聞こえ、さすが「火の国の女」ですね。
「肥後もっこす」は”根は吐かず耐える”との意味も持ち、
力を合わせて頑張ってください。

耐えると言えば、歩道際の隙間から咲いた『ヒメスミレ・姫菫』
桜の花びらと一緒でこんな光景から
『健気なり散りし桜花(おうか)よスミレ咲く』
『花びらを身にまとい咲く菫かな』  愚句


スミレは別名で、菫草、花菫、紫花地丁、相撲取草、相撲花、
一夜草、一葉草、ふたば草、壺すみれ、姫すみれ等と呼ばれ、
先日の散歩のおりに見つけたスミレの群落
 
『山路来て何やらゆかしすみれ草』
     芭蕉 「のざらし紀行」

先に進み、ふと目にとまった一株の白い菫、帰り調べると、
 
ツボスミレ・壺菫』または『ニョイスミレ・如意菫』と。
晩春に咲き最後のスミレとも言われ、1センチほどの小さな
白い花で、壷型をした唇弁の中心部に紅紫色の筋模様が
あるのが特徴とされ、先の名前の「坪」は庭の意味、これを
牧野富太郎は「不純でまぎらわしい」として命名し直し、
長く伸びてカーブする花茎を僧侶がもつ如意棒にたとえ
「如意」としたそうです。

できれば如意棒を伸縮自在、思いどおりにあやつり、
熊本等の被災地を速やかに再建してほしいものです。
昔はお国がお金を出す如意棒替わりでしたが、
”金は有れど人材が不足”どうしましょう。

三椏の花の香り

2018-03-07 16:07:05 | 季節の花々
昨日は啓蟄、春も三春の初春から仲春に移行しましたね。
晴天の今朝は霜降りで久しぶり?の氷点下0.2℃、いつまで
ダウンが必要なのでしょうか。でも昼過ぎからは曇り空で、
明日は雨、また春の嵐の予感も・・・
この待ちわびた春を飾る花を紹介します。

外から帰り自宅玄関からは鼻をくすぐるような香り、スギ花粉
ではありません、黄色い花から芳しいやや強い香りが・・・
  
ミツマタ(三椏)』の花で、一年ぶりの会食のおり、
住宅地の中の一軒、表札だけのお店、夕暮れ迫る玄関先の目印
として鶯神楽とともに探し出す一つになります。
夕暮れに三椏の花見つけたり
            愚句
帰りがけに今年も持たせてくださいました。
 
多くは三つに分かれた枝先に、銀色の綿毛に覆われ、四つに
裂けた花弁(萼)の内側が黄色で、この小花が小首をかしげた
ように球状に集まっております。
「ミツマタの花」は仲春(啓蟄、昨日3月6日)から清明の前日
(4月4日)までの季語になるとされており、冬が終わり、
この甘酸っぱい香りと共に、待ちわびた春がきたことを
喜んでいるように思えませんか。
三椏のぽんぽんぽんと咲きにけり
             杉村礼子