気軽に茶道をしてます。

日々のお稽古とともに、できるだけ手作りのお菓子で
お茶を楽しんでいる様子や、四季折々の変化もお伝えします。

奈良国立博物館で曜変天目に

2019-04-28 20:22:15 | 美術館・博物館
昨日は曇り空から時おり雨の降る寒い夕方、5時過ぎから奈良国立博物館
 

6月9日迄『国宝の殿堂 藤田美術館展 曜変天目と仏教美術のきらめき』へ。


通常の閉館は午後5時までですが金曜日は午後7時迄で、明日からの10連休を
控え、悪天候もあり空いて、ゆっくりと閉館まで鑑賞することが出来ました。


大阪城の目の前にある「藤田美術館」は、明治になり海外へ散逸する古美術品の
数々を憂った明治の実業家・藤田傳三郎氏と子息の三人で私財を投じ収集され、
国宝9件、重要文化財53件を含む日本・東洋美術品の宝庫で、昭和29年に開館、
現在当館は耐震等の改修中で、2022年4月にリニューアルオープンの予定です。

新東館、九章から構成され、前期は国宝6件、重要文化財39件を含む100件
第一章 【曜変天目茶碗と茶道具】
1.交趾大亀香合(こうちおおがめこうごう) 中国・明17世紀 重文
大型の香合で付属の盆に利休居士の花押が、藤田傳三郎氏が亡くなる直前に落札。
交趾大亀香合

2.白釉油滴天目鉢 中国・金(12~13世紀) 重文
3.菊花天目茶碗 室町時代16世紀 重文
4.御所丸黒刷毛目茶碗 銘 夕陽 朝鮮王朝17世紀 重文
5.本手利休斗々屋茶碗 朝鮮王朝16世紀
6.大井戸茶碗 銘 蓬莱 朝鮮王朝16世紀
7.古瀬戸肩衝茶入 銘 在中庵 室町時代15~16世紀 重文
 元は仕覆8種、牙蓋も8種あったそうですが、今回の展示は仕覆4種、蓋6種
 さらにこの茶入れのためだけに使用する『在中庵棚』まであるとは・・・
 小堀遠州が55回の茶会で使用した愛蔵品
 確かに丁度いいくらいにやや大振りで端正な形の撫で肩の肩衝素晴らしい!
 
8.古銅角木花入 中国・明15~16世紀
9.古伊賀花生 銘 寿老人 安土桃山時代16~17世紀 重文
10.古芦屋春日野釜 室町時代15世紀
11.曜変天目茶碗 中国・南宋12~13世紀 国宝
 曜変天目茶碗

第2章 【墨蹟と古筆】
12.紫門新月図(さいもんしんげつず) 室町 応永12年1405年国宝
  送別の杜甫の詩から描かれ、18人の禅僧が漢詩を寄せ書きする
紫門新月図

14.大燈国師墨蹟 偈語 鎌倉時代14世紀 重文
大燈国師墨蹟

16.物初大観墨蹟(もつしょ) 山隠語 中国・南宋 1268年 重文
19.深窓秘抄 平安時代11世紀 
深窓秘抄
 
21.古今和歌集巻第十八断簡(高野切) 平安時代11世紀 重文
23.十五番歌合断簡 平安時代11世紀 重文
  『今こむと 言ひしばかりに ながつきの
         ありあけの月を 待でつるかな』 素性(良峯玄利)
十五番歌合断簡

25.古今和歌集断簡 筋切 通切 平安時代12世紀 重文

第三章【物語絵と肖像】
29.阿字義 平安時代12世紀 重文
33.玄奘三蔵絵 巻第一・二 国宝
玄奘三蔵絵 巻第一

35.両部大経感得図 藤原宗弘筆 平安時代 1136年 国宝
両部大経感得図

47.駿牛図断簡 鎌倉時代13~14世紀
48.大江山酒呑童子絵巻 菱川師宣筆 江戸時代1692年

部屋を変ります。
第四章 【仏像】
49.地蔵菩薩立像 快慶作 木造彩色・截金 鎌倉13世紀 重文
地蔵菩薩立像

56.空也上人立像 南北朝~室町時代14~15世紀

第五章 【尊像と羅漢】
59.仏像彩画円柱 8本 鎌倉時代13世紀
仏像彩画円柱

77.十六羅漢図 詫麿栄賀筆 南北朝時代14世紀 重文

第六章 【荘厳と法具】
87.仏功徳蒔絵経箱 平安時代11世紀 国宝
仏功徳蒔絵経箱

96.金銅密教法具 鎌倉~室町時代13~14世紀 重文

第七章 【仏典】
97.大般若経(薬師寺経)奈良時代8世紀  国宝
大般若経

103.法華経勧発品(装飾経)平安~鎌倉時代 12~13世紀 重文

第八章 【面と装束】
109-1.伎楽面 酔胡従 相李魚成作 奈良時代8世紀 重文
109-2.伎楽面 力士 奈良時代8世紀 重文

第九章 【多彩な美の殿堂】
116.唐鞍 鎌倉時代14世紀 重文
117.山水蒔絵手箱 銘 鹿苑寺 鎌倉~南北朝時代 重文
118.錆絵絵替角皿 尾形乾山作 尾形光琳画 江戸時代18世紀 重文
119.色絵輪宝鶏麿文香炉 伝野々村仁清作 江戸時代17世紀
124.小太刀 銘 国行 鎌倉時代13世紀 重文
127.埴製枕 古墳時代4世紀 重文
128.歯車形碧玉製品 古墳時代4世紀 重文

一気に鑑賞させて頂いたが疲れました。
でも二時間では足りない・・・。



大和文華館「茶の湯の美術」展に

2019-04-25 21:14:16 | 大和文華館
夜半の雨が止み、晴れるかと思えば曇り空なのに蒸し暑ささえ
感じられますが、週末には寒気が入り不順なようです。

23日の火曜日、朝からの稽古が終わり出かけた先は「大和文華館」、
4月12日から5月19日まで『茶の湯の美術』展が催されています。

HPによれば(一部改変)
”茶を飲む風習は、奈良・平安時代に中国から日本に伝えられ、
鎌倉時代には禅宗とともに抹茶の喫茶法がもたらされ、禅寺における
生活規範として位置づけられ、社交の道具として武家の間にも広まる。
室町時代には、唐物を飾り立てた豪華な空間で喫茶を楽しむ一方、後期頃、
禅を礎にして精神性を重んじた佗び茶が生まれ、さらに深められた。
桃山から江戸時代にかけては、時代を先導する多彩な茶人たちが輩出され、
自らの茶風に合う道具を選び取り、新しい道具の創出にも関わりました。
喫茶の風習は、多様な分野の美意識を結集した独自の文化「茶の湯」に。
近代には、財界人たちが茶の湯に親しみ、著名な茶道具を蒐集し、
茶席に新たな種類の美術品を飾りました。”と

出陳品は国宝1件、重要文化財5件と重要美術品1件を含む79件
5部より構成され
Ⅰ【喫茶の歴史】 茶に関する記載に印があり解かり易い
1.「日本後記」 享保12年(1727年)写し 江戸時代
4.「造東大寺勧進栄西書状」 3月16日 石津浦地頭宛 鎌倉時代
7.「足利義満書状」 5月13日 室町時代

Ⅱ【唐物の茶】
8.「秋塘図」 伝趙令穣筆 中国・北宋時代  重要文化財
秋塘図

9.「雪中帰牧図」李迪筆 中国・南宋時代  国宝
 雪中帰牧図

10.11.「蜀葵遊猫図・萱草遊狗図」 伝毛益筆 中国・南宋時代 重文
 

13.「青磁鯱耳瓶」 龍泉窯 中国・南宋時代
15.「柿磁金彩碗」 定窯 北宋
柿磁金彩碗

16.「黒磁金彩碗」 定窯 北宋
黒磁金彩碗

17.「油滴天目碗」建窯 中国・南宋時代

Ⅲ【侘び茶の誕生】
23.「武野紹鴎書状」卯月六日 日本・室町時代
24.「墨蹟虎丘十詠跋」 霊石如芝筆 1304年 中国・元時代
墨蹟虎丘十詠跋

26.「墨蹟法語」 虎関師錬筆 日本・南北朝時代
28.「粉青象嵌花文小碗」 三島手「金山長與庫納」銘 朝鮮
30.「斗々屋茶碗」     朝鮮・朝鮮王朝時代
31.「柿の蔕手茶碗」    朝鮮・朝鮮王朝時代
32.「熊川手茶碗」     朝鮮・朝鮮王朝時代
33.「伊羅保手茶碗」    朝鮮・朝鮮王朝時代
伊羅保手茶碗

34.「小倉色紙(天の原)」 日本・鎌倉時代
37.「白天目茶碗」瀬戸 室町時代
38.「鉄製蜻蛉文真形釜」室町末期
鉄製蜻蛉文真形釜

Ⅳ【侘び茶の展開】
39.「笑嶺宗訴書状」十二月十三日 栖賢寺宛 桃山時代
40.「津田宗及書」廿三日 道幸宛 桃山時代
41.「織田有楽書状」十二月五日 権右衛門宛 桃山時代
42.「千道安書状」三月廿二日 桃山時代
43.「千少庵書状」正月十九日 日本・桃山時代
44.「千宗旦書状」十一月廿四日 深や庄左エ門宛 江戸前期

53.「古田織部書状」十一月廿一日 桃山時代
54.「古田織部書状」正月廿七日 有楽宛 桃山時代
55.「黒織部沓茶碗」美濃 桃山時代
黒織部沓茶碗

58.「小堀遠州書状」八月十八日 片桐石州宛 江戸前期
60.「金森宗和書状」閏六月七日 堀越中守利長宛 江戸前期
64.「青花花鳥文碗」デルフト窯 オランダ18世紀
67.「色絵おしどり香合」野々村仁清作 京都 江戸前期
色絵おしどり香合

68.「色絵竜田川文向付」0尾形乾山作 京都 江戸中期
69.「色絵枇杷文角銚子」京都(御菩薩)底裏に印有り 江戸中期
73.「一閑蒔絵枝垂桜文棗」江戸時代
一閑蒔絵枝垂桜文棗

Ⅴ【近代数寄者の茶】
76.「和漢朗詠集断簡」 伊予切 平安後期
77.「伊勢集断簡」 石山切 平安後期
78.「小大君像」 佐竹本三十六歌仙絵断簡 鎌倉時代 重要文化財
小大君像

79.書 独座天地間 原三渓筆 昭和

なお5月8日(水)は無料開館日になっておりますよ。

軸は「弄花香満衣」、浮島の菓子の銘は

2019-04-24 09:51:55 | お稽古
暖かな雨の朝、「穀雨」に入り「葭始生(あしはじめてしょうず)」候
水辺の葭が芽吹き始める頃ですが、色々な植物も芽吹いております。
昨日までポカポカ陽気、いえ奈良では土曜日から四日も夏日で、
お稽古日に玄関口に撒いた水も、一時間ほどで乾くほど
  

昨日の軸は『弄花香満衣
         花を弄(ろう)すれば香衣(かえ)に満つ)
もと唐の詩人・干良史(うりょうし:生没不祥)の「春山夜月」と
題する詩の中の句で、前句に掬水月在手(水をきくすれば月手にあり)
掬水月在手 弄花香満衣
充実茶掛けの禅語辞典によれば
”水を両手ですくえばその手の中に月が入り、
         野の花を手にとればその香りが衣服全体に移る”
 
虚堂智愚禅師(きどうちぐぜんじ:1185-1269)がこれを禅的に
解釈して使われたため、禅語として愛誦されているそうです。

”対立の観念を捨て去ったところに生まれる、主客一体、自他不二、
 物我一如の境地を表す。”と充実茶掛けの禅語辞典より


掬水月在手』はどちらかといえば月の綺麗な秋に掛けていましたが
干良史は、春の朧月夜に読んだ詩なのですね。

お花は『宝鐸草』『姫檜扇すいせん』


お菓子は久しぶりに挑戦した「浮島」で抹茶の緑と卵色、
黒豆絞りを散らしてみました。


どんな銘がいいですかね?
山笑う』としましたがいかがなものでしょうか?

桜色のきんとんの銘は『花筏』

2019-04-16 11:39:24 | お稽古


昨日は未明に雨が上がり、七十二侯「虹始見(にじはじめてあらわる)」
雨上がりに虹が見え始める頃なのですが、早く止み過ぎたようで残念。
今朝は今朝で、5℃ときりっと引き締まり、眩しき太陽も輝き二十四節気
清明』と呼ぶにふさわしい生き生きとした朝になりました。

昨日のお稽古はいつも近くの駅から近隣公園を抜け、
ウオーキングしながら来て下さる方、
三月の始めには鶯の初音を聞けましたとのお話などなど、
今回は前回のお稽古の時に比べ公園の緑が増え・・・
特に、緑の中の三つ葉つつじの赤紫が素晴らしかったことなど
お話に生きる活力がみなぎっており、いつも元気づけられます。
今日はとっておきのお話、
三月終わりから行ってらっしゃった「鑑真和上」の故郷『揚州』
揚子江の川下りで、桃の花と柳のコントラストが綺麗で
その他も花も素晴らしかったと色々お話に花が咲き・・・
そういえば5月連休に公開される「唐招提寺」御影堂供華園の『瓊花(けいか)』
鑑真和上遷化1200年の昭和38年(1963年)に、故郷『揚州』から送られた花、
日本に数株しかないという珍しい花、その『瓊花』も咲いていたのかしら
花でいっぱいの鑑真和上の故郷揚州へ私も行きたくなりますね。

桃は日本の桜と同じかな?なんて思いながら・・・

4/6
今日の軸は『柳緑花紅』「柳(やなぎ)は緑(みどり)花は紅(くれない)」
唐の国も倭の国も同じ
 

一昨日の花散らしの雨で、桜も散って川面は一面花筏に・・・
4/15 2018.3.31佐保川にて

お稽古の主菓子は、『花筏きんとん』を


床の花は、桃色の八重椿に常盤マンサク


春爛漫のお稽古、いかがでしたか。

MIHO MUSEUM「大徳寺龍光院 国宝 曜変天目と破草鞋」展へ

2019-04-07 22:37:23 | 美術館・博物館
3月21日から始まったMIHO MUSEUM大徳寺龍光院 国宝 曜変天目と破草鞋」展
 

京都国立博物館で見逃してしまった龍光院の耀変天目、
早々に伺いたかったのですが、友人夫妻との約束もあり先週末に。
その朝の信楽は-1.4℃と氷点下の世界で、桜の開花も遅れていたが、帰る頃
には18.9℃まで上昇し、信楽にも春の訪れを示す染井吉野も咲き始めたよう。

MIHO MUSEUMは、紫香楽町内より山の中、有名なトンネルを彩る枝垂桜も
蕾が膨らんだ程度で、HPでは見頃は4月中旬とアナウンスされております。

朝一番ならゆっくりと鑑賞できるのではとの狙いから車で着いたのは9時半前、
門が閉まっており10台ほど車が停車中、9時半丁度に開門し、駐車場へと。
同時に臨時バスも50分かけJR石山駅から着き、20数人が降りられました。
 

レセプション棟で入館料1100円を買い、500m程離れた美術館棟へ緩い上り坂
をゆっくりと歩いて向いました。本当に枝垂れ桜は蕾が膨らんだだけです。
 4/5

トンネル入り口の白の枝垂桜井l本だけが、咲きだしております。



美術棟がトンネル越しに見えてきました。
 

並んで待つと、10時の開館と同時に館内では
 

足早に、目指す国宝「龍光院曜変天目」へ、皆様考えは同じなのですね。
暗い中、照らし出された曜変、大星紋の鮮やかさに驚き・・・
曜変天目

「龍光院」は大徳寺の塔頭、黒田長政が父・黒田孝高(如水・官兵衛)の菩提を
弔うため、江月宗玩(こうげつそうがん)和尚を開祖として1606年に建立され、
江月和尚は堺の豪商で茶人の天王寺屋・津田宗及の次男の二男で、当院は
小堀遠州や松花堂昭乗らの文化人らが集まる寛永文化発信地ともなった。断絶した
天王寺屋伝来の名宝の殆ど(曜変天目、密庵咸傑墨蹟、柿栗図、油滴天目など)は
大坂夏の陣の難をくぐり抜け、龍光院へと寄進され今に伝わります。
龍光院400年の全容、受け継がれた美と法燈が明らかにされます。

Ⅰ.【龍光院二世江月宗玩】
1.木造江月宗玩座像 右京康意作 1646年
9.扁額「興宗」 松花堂昭乗筆字 17世紀
10.欠伸稿 江月宗玩筆
11.欠伸年譜草 1662年
22.書院杉戸絵(貝多羅葉図・梔子図)狩野探幽筆 17世紀
24.天目 墨書名「竜光」高取もしくは志戸呂 17世紀
25.玳瑁天目台 黒漆名「竜光」
26.扁額「蜂房蟻穴」松花堂昭乗筆字 寸松庵旧什 17世紀
29.十六羅漢図 伝一山一寧賛 伝顔輝筆 南宋~元13世紀

Ⅱ.【天王寺屋津田家】
37.羽柴秀吉書状 津田宗及宛 五月十九日 1584年
44.千利休書状 瓢庵(山上宗二宛) 桃山時代 16世紀
41.宗及茶湯日記 津田宗達・宗及・宗凡、江月宗玩筆
42.切型  津田宗達・宗及・道叱・宗凡、江月宗玩ほか 16―17世紀
切型一部

43.密庵咸傑墨蹟 璋禅人宛法語 名物南宋時代1179年 国宝
密庵咸傑墨蹟

48.油滴天目 附 螺鈿唐草文天目台 茶碗金12世紀、天目台琉球16―17世紀
油滴天目

52.大井戸茶碗(龍光院井戸) 朝鮮王朝 16世紀
53.唐物丸壺茶入(宗及丸壺) 南宋時代12-13世紀


54.唐物文琳茶入(筑紫文琳) 元-明時代14-16世紀
57.津田宗及 竹茶杓 桃山時代 16世紀
竹茶杓

Ⅲ.【紫野仏法の法脈】
「祖師と東漸」
58.六祖図 元時代 14世紀
61.一山一寧墨蹟 「南無慈悲萬行菩薩」鎌倉時代

「紫野仏法」 松花堂昭乗筆
64.喝石厳図 
65.南浦紹明墨蹟 示円妙禅尼法語 1307年 重要文化財
72.一休宗純詩偈集「狂雲集」 15-16世紀

Ⅳ.【江月宗玩ーその生涯と周辺ー】
「師 春屋宗圓」
78.春屋宗圓頂相 江月宗玩請 自賛 伝長谷川等伯筆 1605年
・・
「江月宗玩」
92.江月宗玩頂相 衆徒請 自賛 狩野探幽筆 1635年
江月宗玩頂相

103.蒙流九条袈裟 江月宗玩所用 17世紀
蒙流九条袈裟

「紫衣事件と大徳寺復興」
112.金剛般若経 蘭渓道隆筆 建長寺伝来 南宋時代13世紀 国宝

「江月の眼」
118.盆石 銘 大残雪 江月宗玩朱漆書 
119.善財童子図  13世紀

「龍光院伝来の茶道具」
131.蒔絵椿文香合 伝 本阿弥光悦作 17世紀
133.高麗刷毛目茶碗 朝鮮王朝 17世紀
135.肩衝長茶入 野々村仁清作 寸松庵旧什 17世紀
138.膳所耳付水指 江戸時代17世紀
140.四方釜 西村九兵衛作 17世紀
141.蒲団釜 西村九兵衛作 17世紀
142.糸目風炉釜 大西浄清作 17世紀

「江月の交友」
150.呉洲馬文茶碗 小堀遠州所持 明時代17世紀
154.小堀遠州書状 龍光院宛卯月十八日 17世紀
156.水仙・菊・牡丹図 松花堂昭乗筆 江戸時代
159.釈迦像 狩野探幽筆 17世紀

「帰依の人々」
163.江月宗玩墨蹟 黒田長政辞世句 1623年
174.竹一重切花入 銘 千世のこえ 有栖川宮八代幟仁親王作 19世紀
177.佐久間将監像 江月宗玩・林羅山賛、狩野探幽筆 個人蔵1641年 重文
182.寸松庵色紙「かねみの大君」伝紀貫之筆 MIHO 平安時代 11世紀
183.寸松庵瓦硯 17世紀
188.琴棋図屏風 伝 明兆筆 室町時代15世紀

「江月の法脈」
「龍光院の今」
199.涅槃図 狩野永徳高信筆 18世紀
・・・等

一回で見切れないほどの量で・・・・

最後にMIHO所持、前田家伝来の重要文化財『耀変天目』も観てきましたが
真っ黒で濃淡の星紋があり形も綺麗でしたが、梅鉢様の大星紋は見られない?
これが国宝にはならない理由ですかね???

今度は、奈良国博で4月13日から開催の『国宝の殿堂 藤田美術館展』へ
もう一つの国宝耀変天目に会いにいきます。


中之島香雪美術館「明恵の夢と高山寺」展で鳥獣戯画も

2019-04-04 22:06:03 | 美術館・博物館
卯月になったのに、今朝は1.3℃と冷え込みました。でもここ数日の寒の戻りも
今日までで、3月29日に開花した奈良の桜もやっと見頃になり、週末は満開に。
近所の桜も、この暖かさで、満開に近づいてきたように。
4/4

奈良の開花宣言があった日、有難いことに昼前から予定になく、行きたかった
中之島香雪美術館」へ。3月21日から5月6日まで開催中の朝日新聞創刊140周年記念
特別展『明恵の夢と高山寺』、嬉しいことに2014年秋の京都国立博物館では
2時間待ちの高山寺所有の『鳥獣戯画全4巻』も前期は甲乙巻(4/14)、
後期は丙丁巻が展示されると。


上本町の「ほてい寿司」で650円のランチ(7貫)を頂いてから伺ったので、
到着したのは一時過ぎ、並ばれているのかと心配でしたが、拍子抜け 

館内に入ります。
館内案内図クリックで拡大

はじめに「明恵上人樹上座禅像」国宝が展示と思っていましたが、後期だけで
2.「明恵上人持経蔵」南北時代 大阪久米田寺、でも尊顔を拝見しました。

先に『鳥獣戯画』甲巻と乙巻が・・・その前に説明と丙・丁巻の模写が・・・
明恵上人がみられた夢のごとき断片的、ウサギやカエルが躍動している。
甲巻一部
甲巻は動物が擬人化され、乙巻は図鑑の如く写実的に

第一章 夢を見る 明恵と云う人
4.「禅浄房 上人之事」鎌倉時代 高山寺 重要文化財

明恵上人(1173-1232年)は、紀州在田(ありだ)で武士の子として生まれ、
8歳で母を、次いで父を亡くされ、翌年京都・高雄の神護寺に入山された。
華厳思想と密教の教えを学び、34歳で高山寺を築かれた。ひたむきな求道と
実践の高僧であり、東大寺尊勝院の学頭も務められ、皇族・公卿・武士らの
要人や、有力な女性からも信頼を集められた。鳥獣戯画等の文物が明恵さんの
周辺に集まったのは、有力者からの財政的支援があったからとされる。
19歳の修業期から晩年の58歳までご自身がみられた夢や修業中の夢想・幻を
夢記』として記録し続けられたことで有名です。

第二章 夢をしるす ある日の夢記
7.「仁真」木秘本目録 鎌倉時代 高山寺 重要文化財
  40番は婦人、41番は母、53番目に普賢菩薩にお目通りを
8.「夢経抄」鎌倉時代 12世紀 高山寺 重要文化財
9.「明恵 夢記」12043年 村山コレクション
  春日の大神・・・
 明恵夢記

10.「明恵 夢記第十篇」1220-1223年 高山寺 重要文化財
夢記 第10篇 
   ・    第七篇
   ・    第十三篇
   ・    第六篇
   ・    捕遺乙篇

20.「春和夜神像」鎌倉時代 高山寺
春和夜神像

22.「華厳海絵善知識曼荼羅」鎌倉時代 東大寺 重要文化財
  54.53に・・・
25.「神鹿(しんろく)」鎌倉時代 高山寺 重要文化財
神鹿   

27.「春日曼荼羅」 室町時代15世紀 香雪美術館
28.春日社寺曼荼羅 室町時代15世紀 村山コレクション
ここで春日曼荼羅がみられるとは、夢記でも春日大神が出てこられましたね。
30.「八幡大菩薩・弘法大師・春日明神像」室町時代 高山寺

第三章 夢のあとさき 明恵示唆
34.「静海(じょうかい)明恵上人置文案」1254年 高山寺 重要文化財
35.「五聖曼荼羅」鎌倉時代 高山寺 重要文化財
41.「将軍塚絵巻」鎌倉時代 高山寺 重要文化財
  にせえです。

第四章 夢をつなぐ 村山コレクションへ
43.「子犬」鎌倉時代 高山寺 重要文化財
子犬

44.「毘沙門天像」12-13世紀 香雪美術館 

50.「伝 狩野探幽 戯画図鑑」二巻 17-18世紀 村山コレクション
 風流踊り、西王母など20面、踊る明恵上人もおられます。

なお高山寺は先の9月4日の台風21号で200本もの樹木が倒れ、
開山堂や金堂に被害が出ており、復興支援の募金箱が置かれ
また振込先も書かれた紙も添えられておりました。
ゆうちょ銀行 支店448・普通・口座3250841」
栂尾山高山寺(トガノオサンコウサンジ
)まで。
ご支援をお願いいたします。

最後に国指定重要文化財「玄庵」を再現した茶室を見てでると


入口付近に50名?ほどの団体さんが、土日はもっと混むのでしょうか。
団体さんを横目に、次の目的フェルメール展へ・・・
フェルメール6点しっかり見て欲張りな一日を過ごしました。