今朝のお稽古は二人、
もう夏も終わりになるので
今夏一度もしてない茶箱の卯の花点を
茶箱の中は高台寺棗になるので
床の香合は菊桐香合から蜻蛉香合にしました。
お花は末広籠に吾亦紅、水引、槿、やっと色づいた紫式部
灰を直し、炭を入れて、鉄瓶を置き…
あら、いらっしゃいました
主菓子は、梅ゼリーの中に紅羊羹(くれないようかん)を入れ、
観世水にて作りました。
写真を忘れており、残りをと思ったのですが、
取り出しに、失敗。
「紅羊羹」は岡山の芭蕉庵の品です。
なぜ岡山で芭蕉なのでしょうか。
明治42年に初代店主が風情豊かな『松尾芭蕉』に心酔し、
”芭蕉庵”と名付けられたそうで、この「紅羊羹」は
通常は白いんげんで白アンを作りますが、
備中でしか産しない超高級品の備中白小豆を用い、
爽やかな風味のよさと、品質を誇っており、
梅シロップと羊羹の控えめの甘さが、良かったです。
蜻蛉香合
先日訪れた山形で少しですが芭蕉の足跡を訪ねており
”奥の細道”にはありませんが、「笈日記」に
芭蕉の蜻蛉の句があります。
「蜻蛉やとりつきかねし草の上」
(とんぼうや とりつきかねし くさのうえ)
葉に止まろうとしている時に、微風が吹いて葉が揺れ、
止まろうとしていた蜻蛉は何度も何度も失敗している。
さらに芭蕉が唱導する「軽み」に失敗する門弟達に
言い換えているのかもしれませんね。
笑われぬよう精進あるのみです。