気軽に茶道をしてます。

日々のお稽古とともに、できるだけ手作りのお菓子で
お茶を楽しんでいる様子や、四季折々の変化もお伝えします。

マリス・ヤンソンス死す

2019-12-02 19:23:25 | 音楽
訃報が届きました。
ラトビア出身の世界的指揮者『マリス・ヤンソンス』さん76歳が
11月30日、サンクトペテルブルクの自宅で死去された。数年来
心臓の病気で活動を制限され、今年10月末にシェフを務める
バイエルン放送響で復帰されたが、続かず、11月のニューヨーク
のカーネギーも1回だけで降板、その後噂で転倒してアキレス腱を
切られたとかで、28日から5回のウィーンフィル定期も降板され
心配していた矢先のこと。


大指揮者のアルビド・ヤンソンスを父に、レニングラード音楽院に
学び、カラヤンに師事され、70年代にレニングラード・フィルの
副指揮者として巨匠ムラビンスキーの助手を務められた。
オスロ・フィルを経て2003年にバイエルン放送交響楽団、2004年に
ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団(RCO)の首席指揮者に就任。
二つの名門をシェフとして率いつつ、日本には交互で毎年のように
来日されていた。2015年シーズンでRCOは退任されたが、
楽団員との「信頼」を重視して個性を引き出す姿勢を貫かれており、
あのウィーン・フィルのニューイヤー・コンサートの指揮も3回務め
られていた。

初めての聞かせて頂いたのはRCOのシェフとして初来日の2004年11月
13日の京都コンサートホールでのチャイコフスキー交響曲6番『悲愴』
毎年のように来日されれば富山までも、そして一度だけアムステルダム
の本拠地までにも。
最後は2016年11月23日、西宮・兵庫県立芸術文化センターでバイエルン
放送響でのマーラーが完結させた最後の交響曲、第9番ニ長調で、
終楽章は 「死に絶えるように」ゆっくりと静かに締めくくられた。
最後にもう一度だけ舞台に顔を見せて頂いたのが・・・。

                     ジャパンアーツより


白い花の椿の花言葉は「完全なる美しさ」「至上の愛らしさ」。
マリスヤンソンスに捧げます。

バイエルン放送交響楽団の1日の死を悼む声明は、「仲間を大切にし、
音楽にすべてをささげる姿勢を決して忘れることはない
」と。

アレクサンドル・タローのゴルドベルグ変奏曲を

2018-03-23 09:32:57 | 音楽
今日はやっと晴れそう、これから数日は春本番の暖かさに。
昨夜は時雨のなか、冷たい風の吹く京都コンサートホールへと

アレクサンドル・タローさんのピアノリサイタルがあり、
ゴルドベルグ変奏曲 BWV988を鑑賞しました。

作曲者は大バッハのヨハン・セバスティアン・バッハ
一昨日がユリウス暦1685年3月21日での誕生日(新暦3月31日)
一日遅れでお祝いしていただけました。この曲は
アリアとその変奏曲からなる2段の手鍵盤のチェンバロの
ための練習曲で、グレン・グールドを聴いたような気が・・・、
タローさんは二年前にこの曲のCDを出され、高評判を、
さあどういう演奏をされるのでしょうか。
二息ほど間が空くと、右手が静かに鍵盤に触れて始まりました。

ステージにはたっての願いでヤマハCFX、モダンピアノで
よく聞くグールドとは全く違った雰囲気で、透明感のある音色が
瑞々しく新鮮、耳に心地よく響くリズムは、フランス人ならでは
の叙情感、そして力強さも溢れておりました。
ペダルの操作が細かく動かされており、両手もですが
足も大変、感情が乗り移ります。

引き終わると、息をのむほどの静けさの中、左手が静かに
膝の上に、一呼吸以上の間合いを持って右手も静かに膝の上に
拍手するのもはばかるほどの緊張感が漂っており、一息の後
割れんばかりの拍手でした。

アンコールは、ラモーの クラブサン 野蛮人たちで、
躍動的でエスプリの効いた洒落た曲でした。

ロームシアター京都で小澤征爾音楽塾オペラ・プロジェクトⅩⅥを

2018-03-17 18:02:28 | 音楽
今朝は昨日の雨が嘘のように晴れ渡り、最低気温は0.8℃と
三月初旬に逆戻り、でも雨で花粉も流されたのか、きりっと
した雰囲気に春の朝日を浴び、清々しい朝を迎えました。

昨夕時雨の中、桜は早咲きの桜が二本のみの疎水べりを歩き、
昨年改装なったロームシアター京都での、
 
小澤征爾音楽塾オペラ・プロジェクトⅩⅥ、
・ラヴェル:歌劇「子供と魔法」
・プッチーニ:歌劇「ジャンニ・スキッキ」へ
 
 
歌劇「子供と魔法」は皆様楽しみにされていた小澤征爾さんの
指揮が急遽入院ということで、代役がたてられた関係で、
征爾さん直筆の書面と公演プログラムを頂きました。
 公演プログラム表紙

館内はほぼ満席でお子様を連れられた方々も多くお出でで、
ピットにも小澤征爾音楽塾オーケストラの若々しい面々で、
中国、台湾、韓国と日本のアジア諸国から若手音楽家達です。
音が鳴り響くと暗くなり、「子供と魔法」代役のデリック・
イノウエさんがピット内に登場され拍手が・・・、
そして鳴りやむと静かに始まりました。
フランスノルマンディ地方の一軒家で起こる根は優しい子供の
悪事があぶり出され、夢うつつの出来事として喜び、怒り、
おびえ、揺れ動く様が、優しさに満ちあふれた音楽と相まって
幼き者を良く理解され、愛にあふれた作品、さすがラヴェル様!
蜻蛉、蛙やコウモリ等の動きがミュージカルみたく・・・
私も孫を連れてくればよかったと悔やまれた50分でした。

休憩30分後。
後半の「ジャンニ・スキッキ」、背景にフィレンツェの町並み
が描かれた舞台を見て、15年前ミケランジェロ広場から見た
景色と同じ、ドゥオーモの天国と地獄を見ながら463段の階段
を延々と昇った花の宮殿やジョットの鐘楼、ベッキオ橋も。

この風景を望む邸宅内の抱腹絶倒の人間喜劇は、現実に起きた
貴族の遺産問題からヒントを得て、困難を笑いに変え、力強く
生きるプッチーニの故郷トスカーナの人たちへのエールで、
たぐい稀な音楽手法と機知に富んだ台詞が観客を虜に。

終了後には、ここが日本かと思えるほどの熱狂ぶりに、驚くと
ともにヨーロッパの本場に近づいてきており、小澤イズムの
浸透をうかがわせました。
この次は早く良くなられて小澤イズムを感じさせてください。
もう時間は午後9時半、岡崎界隈は夜のとばりの中・・・
想い出しながら・・・帰りついたら11時前でした。

ニューヨーク・フィルハーモニックと五嶋龍を京都で

2018-03-12 12:35:57 | 音楽
今朝のラジヲから「ニューヨーク・ニューヨーク」元気の出る
ライザ・ミネリの圧倒的な歌唱力、ご自分の誕生日を祝福かも
カバーされたフランク・シナトラとどちらがお好きでしょうか。

ニューヨーク(NY)での思い出は2001年3月、家族5人揃って
三大美術館とMETのオペラとブロードウェイミュージカルを鑑賞
し、NBAや五番街、セントラルパークや自由の女神やエンパイ
アステートB.を昇り、見る物全て大きくて華やか・・・
対岸から観た夕やみ迫るマンハッタン島の摩天楼の明り、それが
半年後9月11日のアメリカ同時テロで世界貿易センターが・・・
災害は忘れた時にやって来ますが、7年前の東日本大震災の記憶
も風化させてはいけませんね。合掌

昨日はそのNYを拠点とするニューヨーク・フィルハーモニック
(NYP)とNY生まれの五嶋龍のバイオリンを聴きに北山へ。

NYPは1842年に設立、指揮者はマーラー、ストラヴィンスキー
トスカニーニそして生誕100年のバーンスタインの名も。
今春のジャパンツアーは2013年にベルリン・フィルにデビュー
し次期音楽監督に抜擢の若きヤープ・ヴァン・ズヴェーデン
初めて指揮ぶり、そして五嶋龍さんは11歳の時の演奏以来で
29歳になられた成長ぶりが楽しみに。

北山の駅前の植物園も春の温かさに誘われ家族連れで賑い、

フロアから大文字山を望める京都コンサートホールも春模様。
 
チケットは早くから完売で、エントランスでは外国からの方や
若い方や子供連れ、参議院議員さんも子供連れでお見えなど、
いつものとは違う賑やかさが・・・
実はホール内では楽団員の皆様はもう舞台に登場され、個々に
練習中で、その賑やかも加わっておりました。
チェロ(Vc)が右側、アメリカ式配置のオケで重低音が良く響き
音の輪郭もよく判りますが、ビオラ(Va)の優しい中音が響きに
くいのですが・・・

プログラムは
ヨハン‣ワーヘナール:序曲「シラノ‣ド‣ベルジュラック」op.23
メンデルスゾーン:ヴァイオリン協奏曲 ホ短調 op.64
・・・・休憩20分・・・
ストラヴィンスキー:バレエ音楽「春の祭典」
アンコールは、
ワーグナー:ワルキューレ第三幕前奏曲「ワルキューレの騎行」

コンサートマスターに続きズヴェーデンさんが登場され始まり
出だしの「シラノ・ド・ベルジュラック」の数拍から、NYPの
華やかでエネルギーに満ち溢れたサウンドに感嘆、そして
ズヴェーデンさんのドライブもあり、のりに乗った演奏に。
続く五嶋龍さんの「メンコン」は熱演!、でもよく知った曲で
アメリカ式の配置の欠点、中音域が聴こえにくくなっており、
名器ストラディヴァリウス「ジュピター」をもってしても少し
、これは前から3席目のせいなのでしょう。でも残念なことは
お母様?にバイオリンを渡し再登場されてアンコールは無に。
無いことはありますので、いいのですが・・・。
休憩後の「春の祭典」スペクタクルそのもので、不協和音と
強烈なリズムの圧倒的な圧力が体の中を吹く抜けており、
アンコールの第三幕の前奏曲「ワルキューレの騎行」が
優しく聞こえてまいります。
心を満たしてくれた素晴らしい演奏を思い出しながら帰路に。

帰宅後、今日のプログラムを手にしながらTVの日曜美術館・
アートシーンを見終わると、次のクラシック音楽館には
なんと五嶋龍さんが登場され、バーンスタイン生誕100年記念
のプログラムで、「セレナード・プラトンの「饗宴」による」
も鑑賞することが出来ました。

なおNYPのアジアツアーは、10日の北京での演奏会の後、
日本での4公演の日程で、昨日の3月11日(日)京都の後は
3月13日(火)東京サントリーホール、ユジャ‣ワンと春の祭典
3月14日(水)東京サントリーホール、五嶋龍、マーラー5番
3月15日(木)名古屋市民会館(旧)、京都と同様
その後、台湾の台北で18日まで。

京都で日本初ツワー「カルテット・アロド」を聴く

2017-12-19 12:58:10 | 音楽
15日の京都での主目的は京都コンサートホールにて
弦楽四重奏を聴くことで、自宅稽古後に家を出たのですが、
京都駅と四条河原町をウロウロしていると北山の駅を駆け
あがったのは、開演10分前、京都府立植物園は真っ暗のはず
が、闇の中に忽然と現れた素晴らしいシーンが柵越えに、
噴水と20mのトウカエデが水面に反射していました。
しかし地下鉄で急ぐあまりカメラが手から滑り落ちた際に
壊れたようで撮れず、ア
 T-SITE LIFESTYLEより
昨年同様に光のアーティスト高橋匡太氏による演出になり、
植物園のシンボルでもある「くすのき並木」も音楽と光の
コラボもあるそうです。今日15日は初日で人出も少ない
ようでしたが、この25日(月)まで開催されております。
 

会場の席についてもカメラのことがショックでしたが、
落ち込んでいられません。

カルテット・アロド」はパリ国立高等音楽院で学んだ4人
Vn:ジョルダン・ヴィクトリア(ストラディヴァリウス)
Vn:アレクサンドル・ヴ(ガダニーニ)
Vla:コランタン・アパレイー(ヴィオラ)
Vc:サミー・ラシド(チェロ)
映画「ロード・オブ・ザ・リング」に登場する馬の名前から
2013年に結成され、もう2015年にニールセン国内室内楽
コンクール、16年ミュンヘン国際音楽コンクールと続けて
優勝したことから、「驚異の新世代」と呼ばれ、デビューCD
「メンデルスゾーン」をひっさげて日本初登場になります。

会場の入りは八部弱で、プログラムは、
モーツァルト:弦楽四重奏曲第15番 ニ短調 K.421
B.アタイール:弦楽四重奏のための「アスル」午後の礼拝
・・・休憩15分の後・・・
メンデルスゾーン:弦楽四重奏曲第2番 イ短調 op.13

ブラボーの声がして大拍手、会場はみなさん大満足です。
アンコールは、メンデルスゾーンと聞いていたのですが
チェロのサミー・ラシドさんがたどたどしい日本語で
ビゼーと紹介すると、大拍手が湧き起こりました。
・ビゼー「アルルの女」よりアダージョ
・メンデルスゾーン弦楽四重奏ための4つの小品
       Op.81 より カプリッチョ、ホ短調

モーツァルトの出だしは、音があまりなっておらず、
特にジョルダンのVn、これでストラディヴァリウス
またVcとのバランスも悪かったのが、調和しだし・・・
二楽章からあれっ、これはと思えるほど徐々によくなり、
疾風のように怒濤的な激しさで、怖いもの知らずな
若さあふれる演奏になりました。
各自ソリストとしても活動できる力量があるからでしょう
パワフルであっても、繊細でかつ緻密さも兼ね備えた
表現力に感動し、高みを目指してほしいものです。
最後のアンコールは良いものを聴かせてくださいました。

開園は午後8時までの植物園、9時も過ぎましたから真っ暗
私の心は、良い演奏で晴れたかとおもえば、
心の隅には、まだ暗黒な部分がまだ残っているみたい。

古都奈良の純日本的旅館で古佐小基史さんのソロ・ハープを

2017-11-27 16:56:11 | 音楽
昨晩の雨も上がり靄がかかる小春日和の奈良市内まで
お稽古に伺うと若草山や東大寺大仏殿の鴟尾は靄の中
紅葉はもうお終いなんでしょう。
 
『三笠山茶色に霞む小春かな』
           愚句 
近くの大学の銀杏もかなり葉が落ち、青い空に
最後の輝きを放っており、週末までの名残に。


話は先日孫娘を連れ、奈良の純日本的な松前旅館
「古佐小 基史(こさこ もとし)」さんのソロハープ・
コンサートを聴いてまいりました。

ハープって女性が奏でるものと思っていましたが、
男性でそれも奈良散策の折のイメージを即興で奏で
られたり、聞き覚えのある曲などジャズの曲も含め
異例づくしで愉しませて頂きました。
HPより 
この旅館、狂言大蔵流のお稽古場があり、その体験や
仏像彫刻も見られる会場、そのお稽古場での演奏は
異例で、ハープの音が響き渡っておりました。

古佐小 基史さんは、現在アメリカ在住ハーピストで、
即興演奏家、作曲家としてクラシック以外のジャンルでの
ハープの可能性の追求、及び普及にも尽力されており、
経歴は異色で東大医学部保健学科卒業、保健師、看護師の
資格をお持ちで、在学中からジャズ・ギタリストとしても
活躍されたが、アメリカでの活動中、1999年にハープと
出会いほぼ独学で、2008年にベース、ドラムスを加えた
ハープトリオのオリジナルのジャズCD"Naked Wonder"を
リリースされており、今後の目標は「ジャズハープの認識を
一般に広めるために演奏の機会を増やし、ジャズの音楽シーンに
影響を与えるレベルにまでジャズハープを発展させること」と
して真に心に響く音楽を目指して活動中です。

まず「ハープ」という楽器の説明からで、楽器そのものは
古代からあり、半音階を演奏できるペダル・ハープが発達
したのは比較的最近のこと、19世紀初頭のフランスの
エラールの発明です。47本の弦と足元に7つものペダルが
あったとは驚き、優雅なハープの演奏姿が実は足元のペダル
操作に大忙しで、曰く「優雅に泳ぐ白鳥も水面下では必死に
足を動かしている」という比喩が思い出されますね。

実はテレビ朝日「題名のない音楽会」25日の放送のタイトル
「楽器を知る休日~ギター編」の中でマリンバとともに
ハープも登場し、山宮るり子さん演奏の「モルダウ」で
足元が写し出されており、比喩そのものでした。

休憩中子供がハープを触っても怒ることなく自由にさせ
子供たちに触れる機会を与えて頂けました。
  
今後の活躍が期待され、日本ツアーの予定になります。
11月29日(水)東京都:航空自衛隊中央音楽隊
12月1日 (金)東京:朗読と音楽のコラボイベント
12月2日 (土)埼玉県飯能市:ソロハープコンサート
12月3日 (日)東京都世田谷区:ソロハープコンサート
12月4日 (月)神奈川県鎌倉市:北鎌倉ダイニング+ミュージック
12月7日 (木)大阪府大阪市:ダイニング+ハープイベント
12月9日 (土)愛媛県伊予市:保育園開園イベント
12月10日(日)愛媛県松山市:ジャズ句会(コンサート&俳句の会)
12月11日(月)愛媛県松山市:学校訪問

今年もコンセルトヘボウ管、来日は京都から

2017-11-19 08:18:27 | 音楽
今年もロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団(RCO)が
15・16日のソウルを終えられ、秋たけなわの日本ツアーへ、
18日京都から始まり24日の大阪まで6公演で、ヤンソンスの
後、新音楽監督としてダニエレ・ガッティが初登場されます。
二年前もこの秋のシーズンは、やや消化不良・・・

今年はガッティそれもマーラー4番ですからドラマティックな
展開を期待して冬の夜空に浮かぶ京都コンサートホールへ。
プログラムが売り切れており、人気の高さが伺えました。

プログラムは、ガッティ曰く(カジモトHPより)
”RCOの主たるレパートリーを尊重するよう心掛けてきました
 後期ロマン派のR.シュトラウスとブラームス、そして何より
 もまず、マーラーとブルックナー。・・・
 「楽団のこれまでの路線を継承していく」”と
それで日本ツアーには夏の終わりのヨーロッパツアーでも
好評だったプログラムをひっさげられての登場です。
 リハーサル(SNSより)

ハイドン:チェロ協奏曲第1番 ハ長調 Hob.VIIb-1
 チェロ: タチアナ・ヴァシリエヴァ
    25分も時が経ったのかと思われるほど
    柔らかな音色とテクニックに、そして
    少人数のRCO、ベストマッチングでした。
アンコールはJSバッハ無伴奏チェロ組曲3番よりジーグ
    聴きやすく、かっこよくまとめられていました。

  ***休憩20分***

マーラー:交響曲第4番 ト長調
 ソプラノ: マリン・ビストレム

    第一楽章はフルートと鈴がなるはじまりで期待大
    第二楽章の落ち着いたテンポで慌ただしくなく
    第三楽章の次第に軽快になり、拍子、テンポ、
         めまぐるしく移りかわり、RCO最高!
    第四楽章は非常に心地よくなり、ソプラノの
         天上の生活「少年の魔法の角笛」に

ホルンが最高、黄金の響きの金管と、角笛の様に
オーボエなどのベルを挙げての演奏、個性的なこの音です。
そしてビロードのような弦も健在で聴けて良かった。
ガッティは細かな点まで指示されており、今までの輝かしく
鳴らすだけではなく、低音をより鳴らすことで、音楽的に
重厚さが増したようにも、好き嫌いがありますが・・・。

アンコールはなく、団員がハグされてお終い、エェ!
もう少し聞きたかったというのが本音に。
一時間近くの演奏でしたから仕方ないのですが、
今後のスケジュールも厳しいので、納得ですね。
・11月19日(日)18:00 川崎‣ミューザ川崎シンフォニーホール
・11月20日(月)19:00 東京‣サントリーホール
・11月21日(火)19:00 東京‣サントリーホール
・11月23日(木‣祝)18:30 長崎‣長崎ブリックホール
・11月24日(金)19:00 大阪‣フェスティバルホール

ラーンキのB-dur(変ロ長調)のピアノは

2017-11-17 12:02:01 | 音楽
今朝の奈良は2.6℃とシーズン最低を記録し、霜が・・・
陽が昇るとあっという間に溶けだし、スムージーの
野菜葉を採りに出た時には、小蕪の葉には水滴だけ
  

遅かったのは昨晩、京都コンサートホールでの演奏会が原因?
30分早く帰れたのに・・・

一段と冷え込んだ京都の夜に響くピアノ、デジュー・ラーンキ
弾かれたハイドン、ブラームス、シューベルトによる多彩な
「B-dur(変ロ長調)」の音色に酔いしれた一夜かも。
HPより
若き20歳過ぎの1970年代には、A.シフやZ.コチシュとともに
「ハンガリーの三羽烏」と呼ばれ、日本でもすごい人気だった
彼も今や66歳に・・・ハンガリーの巨匠になられましたね。

日本ツアー14日(火)に横浜フィリアホールが最初で京都が
二番目になり、黒い服装のおしゃれなオジサマ、
座るや居住いをただすと、早速ピアノにタッチ、
それからは溢れ出る詩情と煌めく音色が、
強弱の付け方が色っぽく、鍵盤蓋に移る指先も流れるよう

プログラムは~変ロ長調のコンサート~と題され、
アンコール曲もまでもが変ロ長調で、なかなかの組み立てに

・ハイドン:ピアノ・ソナタ   変ロ長調 Hob.XVI-41
      
・ブラームス:ヘンデルの主題による変奏曲とフーガ
               変ロ長調 op.24
      ・・・休憩15分・・・
・シューベルト:ピアノ・ソナタ第21番 変ロ長調 D.960

アンコール曲は
・モーツァルト、ピアノソナタ K570 変ロ長調 第3楽章

結構アップテンポで弾く引かれていたのでは?、
変ロの一夜に酔いしれましたが、終わったのはまだ8時40分
もう少し聞かせてほしかったです。

これからの、ラーンキの日本ツアー2017年は
11月18日(日)14時 兵庫県立芸術センター、小ホール
11月21日(火)19時 武蔵野市民文化会館 小ホール
         ピアノ・デュオ(エデットクルコン)
11月23日(木)14時 宮城・中新田バッハホール
11月24日(金)19時 東京・トッパンホール 
11月27日(月)19時 東京・成城学園内 澤柳記念講堂

京都でチェロとピアノのデュオの夜を

2017-10-13 13:40:20 | 音楽
神無月の一夜をチェロとピアノのデュオを鑑賞するため、
今にも降りだしそうな京都コンサートホールへ、

3Fのアンサンブルホールムラタは、いつもと雰囲気が
スタッフが多いのです。理由はNHK BSプレミアム
月曜~金曜 午前5時~5時55分「クラシック倶楽部」の
収録があるからで、放送は未定だそうです。
以前の放送時間はもう一時間遅く朝の時計代わりだった
番組でしたのに

マキシミリアン・ホルヌング&河村尚子デュオリサイタル
Maximilian Hornung (Cello) &
     Hisako Kawamura (Piano) Duo Recital
ピアノの河村尚子さんの演奏に興味が、
8月6日のNHK Eテレ クラシック音楽館に登場されており、
6月24日のパーヴォ・ヤルヴィ指揮N響第1862回 定期公演
Aプログラム サン=サーンスのピアノ協奏曲の
躍動感あふれる演奏をTVで鑑賞していたからです。
もちろん、19歳にしてドイツ音楽コンクール優勝の
ドイツ期待の若きチェリスト、ホルヌング観たさも。
このお二人2016年10月に英ロンドン・ウィグモアホールに
デビューを飾られており、いままさに『旬』のデュオで、
みずみずしいエネルギーが導く躍動する音の世界で、
次の時代をつくるデュオとのふれこみはいかに・・・
ツアー予定は
10月9日の山形・白鷹町文化交流センターAYu:m(あゆーむ)
10月11日の東京・紀尾井ホールを終え、昨日の京都で3回
入りは7分?でプログラムは
ブラームス:チェロ・ソナタ第1番 ホ短調 op.38
 低音から始まる主題が館内全体に響き渡り、引き込まれ
 ピアノとの掛け合いもあり、カノン、メヌエットと
 最後のフーガで駆け抜ける終曲に
シューマン:民謡風の5つの小品集 op.102
 広い音域と力強さが全面に、ピアノの飛び跳ねる指先に
 チェロも答え、子守唄、牧歌風、情熱的に終曲に
マーラー(ホルヌング編):さすらう若者の歌 
 悲しみや寂しさ、苦しさからまどろむ葬送風に進み
 「巨人」の第3楽章とおなじ?で終曲へ
・・・・・休憩(15分)・・・・・
ブラームス:チェロ・ソナタ第2番 ヘ長調 op.99
 自然に歌うチェロと細やかなピアノのマッチングが最高
 始めてここぞとばかりチェロの高音域が歌い、トロモロと
 ピッチカートも効果的でロンドで終曲に

拍手!!!掛け声も掛ります。
お互いのハグでたたえ合っておられました。

アンコールは、
クライスラー/愛の悲しみ
 定番の曲ですが、独特の情感を味わえました。
ヴィルヘルム・キルマイヤー/Caprice de Figaro
  Wilhelm Killmayerドイツの作曲家で90歳の誕生日一日
 前の8月20日亡くなり、葬送で選曲されております。
このお二人、音楽への深い洞察と共感で響き合い、
緊迫したセッションをありがとうございました。
今後も期待大なお二人ですね。

工藤重典&リチャード・シーゲルを京都で 

2017-09-22 11:10:55 | 音楽
芸術の秋になりましたね。
興味のある展覧会も目白押し・・・どうしましょう
音楽の秋の最初はフルートとチェンバロのデュオ、

工藤重典&リチャード・シーゲルさんのリサイタルを
雨の京都コンサートホール、アンサンブルホールムラタへ

この会場でフルートを聴くのは2015.5以来の二回目、
エマニュエル・パユさんと音色の相違はとワクワクしながら
ホール内に。入りは7分?くらい、若い人が少ない感じ、

時間になり、舞台へ引き締まった顔でお二人が登場されます。
顔を上げられた時に瞬時の笑顔が・・・、
調音のあと始まりました。
柔らかでかつ艶やかな初鳴りの音、続けて一音一音丁寧な演奏
それが優しくスムーズな息使いの奏法と相まって美しい
フルートの音色が作りだされておりました。
またチェンバロは控えめかと思えば、主張されるところは
きっちりと、息の合った演奏に。
心が豊かさで満たされました。
入りの少なさは、きっと若い方たちは、身ぶりの激しい
演奏スタイルが好みだからでしょうか?それとも。

プログラム編成は18世紀のバロック音楽をフランス‣ドイツの
大作曲家の作品からで、一部入れ替えがありました。
・J.S.バッハ: フルート・ソナタ ハ長調 BWV1033
・ラモー: 組曲『インドの優雅な国々』より
・クープラン: 王宮のコンセールより『趣味の融合』
・C.P.E.バッハ:フルート‣ソナタ変ロ長調Wq.125 H.552
   20分緒休憩
・テレマン: メトディカ・ソナタ ロ短調 TWV41:h4
・J.S.バッハ: フルート・ソナタ ロ短調 BWV1030
  フルート作品の至宝と謂れ、スケールの大きさを
  工藤さんは「正に宇宙的」と表現されており、
  プログラムの終わりに相応しい曲に。
終わりのお辞儀の後、お二人が目を交わされる姿、そして
工藤さんの万面の笑みが演奏の高みが覗かれた一瞬でした。

アンコールは、3曲その前に必ずお話がありました。
・J.S.バッハ: 協奏曲 BWV1056より第二楽章「アリオ」
  美しいメロディラインで、いつでも演奏したい曲と

・ヴィヴァルディ:ヴァイオリン協奏曲ニ短調より
                第一楽章「アレグロ」
  フランス‣ドイツの作曲家でしたが、もう一つ忘れては
  いけない国、イタリアと言えばヴィヴァルディですね。
  会場はどっと沸きました。

・ハイドン:ヴァイオリン協奏曲ハ短調より「アダージオ」
  ドイツバロックのもうひとりの大家といえばハイドン
  会場はうれしさで割れんばかりの拍手が

最後にあまり聞こえなかった息継ぎの音がしっかりと二度三度
耳に、最後まで吹き切って頂け、お開きになりました。
私はあまり聴くことのないフランスバロックも聴け、
バロック音楽の素晴らしさをつくづく教えて頂けました。

雨も上り、暗い京都北山ですが、心の中は晴れ晴れとして
家路に付きました。でも
京都駅ホーム中で時間待ち、この充実感、でもお腹は?
駅中で求めた「抹茶ロールケーキ」を帰って紅茶で・・・。
京都なのになぜかしら大阪のおやつ「堂島スウィーツ


なお工藤重典&リチャード・シーゲル、デュオの予定は
・9月22日(金) 19:00 札幌/六花亭ふきのとうホール
・9月23日(土) 17:00 東京/Hakuju Hall
・9月24日(日) 16:00 出雲/ビックハート出雲