気軽に茶道をしてます。

日々のお稽古とともに、できるだけ手作りのお菓子で
お茶を楽しんでいる様子や、四季折々の変化もお伝えします。

名残の茶事懐石は

2020-10-23 13:14:48 | お茶会・お茶事
     

茶事のメインは後座の濃茶
懐石はあくまでもお茶を美味しくいただく為のもの

懐石は先生に教えてもらったように
一汁三菜と旬のものをシンプルにと

向付は秋からますます美味しくなる鯛の昆布締め
     

は冬瓜の合わせみそ(赤:白=2:1) 
     
 
煮物椀は蓮根餅に大黒しめじとインゲン
       (写真の撮り忘れでお水やでいただいたものです)
     

焼物は秋鮭の幽庵焼
     

強肴は大好評だった野菜の吹き寄せ
     

小吸はかぼちゃの種
八寸は食べる鰹節にくちこ、丹波の枝豆紫ずきん
     

香の物は新瓜の奈良漬、赤カブ、小茄子
     

旬のものを美味しく召し上がっていただくために
心を配る事が大事と今回も皆で前日から準備し頑張りました。
出来てよかった!ありがとうございました。





初釜以来コロナ禍後初めての茶事は名残月に

2020-10-16 22:03:30 | お茶会・お茶事
     

コロナ旋風の2020年ですが、
風炉のうちに一度はお茶事を
と思いながら風炉最後の月に

今年は10月1日中秋の名月、29日は十三夜と
十月に名月をめでる機会が二回もあるのです
こんな素敵な神無月は・・・なかなかありませんね

それで換気の徹底、ソーシャルデイスタンスを保ちながらの
「正午の茶事」、名残の季節を御茶一服楽しみました
      

今、振り返ると出来てよかった!
やってよかったと!
しみじみ振り返っております

と言うのは台風14号がのたりくたりと
日本列島に近づき、
気象予報士はどう動くのか予想ができませんと
秋雨前線も重なり、お茶事前日まで雨雨雨・・・
どうなることやら・・・雨でもいいけど
どうぞ台風は直撃しませんようにと
神頼み

お蔭様で当日はからりと晴れて良かった
しかし台風が一日遅かったらと・・・

10カ月ぶりの茶事、できる事のありがたさ、
つくづく思い知らされました。
     

道具だて、献立、会記、案内状・・・・・
準備をしている時はなにか忘れものがあるようで
天気もさることながらマスクをつけてのお茶事
無事終える事ができて本当に良かった

令和最初の初釜は

2020-01-11 19:53:13 | お茶会・お茶事
もう今日は鏡開き、例年にない暖かなお正月、
昨年暮れに指揮者ヤンソンスがお亡くなりに、
年末までに、このところ多くなった喪中のお知らせに、
言葉が・・・。
事始め、年の瀬、正月、初釜と慌ただしく過ぎる日々に
圧倒され続け、今年最初のブログ記事が今日になりました。
 

というのも令和初の初釜は1月5日松の内にと勢い込み
正月早々に・・・・無事終わることができました。
少々無理がたたったようで、風邪をひいてしまい、
昨日やっと道具を片付ける事ができました。やれやれ

『初釜』は社中が水谷と客に分かれ「正午の茶事」で行い
「懐石」は、前日午後1時に来られる人が集まり
昆布締め、海老真薯、伊達巻、ふろふき大根などなど作りましたよ。

当日の水谷は台所担当はお二人
初炭、薄茶の担当、そして濃茶を練る私を入れて五人、
お客様は二人が急用でお休みになり、四人となりました。

私個人的ですが初釜の一番のトピックスは
琥珀糖で作った「羽子板」の干菓子、
綺麗な緑色にしてみました。


それに奈良「萬々堂通則」さん、微笑をつく羽に見立て
独楽繋ぎの四方盆にのせ、

とても好評でしたよ
花びら餅は例年のレシピで・・・


ちょっとは上達してきたかしら?

初風炉の「薄茶待ち」茶事の懐石は

2019-05-26 17:22:43 | お茶会・お茶事
稽古茶事ですが、順番で台所方をしていただいており、
聞かれることも多々ありますが、スムーズになりつつ・・・。

「向付」香川のサーモンの昆布締め 莫大 水前寺海苔 青葉


「汁」子芋の孫芋 ジュンサイ


向付、汁とご飯(一文字に炊き立ての白米で富山コシヒカリ)を


「煮物椀」紅白生麩 蓬生麩湯葉巻き豆腐 オクラ 山椒葉

「焼物」大阪湾の鯖の山椒焼 三つ葉敷き


「強肴」酢の物、新じゃが 胡瓜 カニ


「小吸物」山椒の花 梅


「八寸」一寸豆 蛍烏賊
  



「香の物」沢庵 水ナス 胡瓜 
 別鉢 こごみ うど
 

おこげを




 

令和元年、初風炉の茶事は「薄茶待ち」で

2019-05-22 08:19:32 | お茶会・お茶事
昨日21日は『小満』草木が茂って天地に満ち始める候になりました。
先の日曜日、「令和」と改元されはじめての茶事を終えました。
歳と共に正座が難しくなられる方にも、茶を愉しんでいただくには、
点茶盤などを用いた立礼(式)も取り入れなければと。

待合いも兼ねた立礼席で薄茶一服、引き続き懐石も立礼席として
懐石は省略しないで進め、膳を下げた後、路地を通り蹲踞をつかい本席へと
席入りし初炭、主菓子、濃茶点前と進み茶事は終了となります。
というかたちで『薄茶待ちの茶事』とした稽古茶事を行いました。

「寄り付き」は『鍾馗図』を掛け、薔薇と奈良一刀彫の「兜」で迎え


待合いを兼ねた薄茶席ですので「薄茶待ち」
 

床に皐月飾りの応神天皇、兜香合、軸は「庭に咲く菖蒲」
  

四つ目籠の花入れには、ヤマボウシ、ヤブレガサと紫のシランを活けました。


露地から蹲踞を使われて本席へ


軸は『彩鳳舞丹霄(さいほう/たんしょうに/まう)』
新しい令和が明るい時代になりますようにと思いながらこの軸を掛け、
備前耳付花入れに、白のシラン、花筏とツボサンゴを
 

淡々斎好みの寿棚は、昭和の御大典の際に好まれたもので、
当初は八角の桐木地の天板に菊置上の「菊寿棚」だったものを
改めて好まれたとお聞きし、令和初めての初風炉の茶事と
言うとことで寿棚に菊置上蛤香合で初炭手前を
 

棗は菖蒲、水指は菱馬
蓋置は鐙(あぶみ)を
拝見時の写真

懐石を省略する事なく、11時席入りで2時半には終わり、
時間短縮とすることができたように
お客様の感想はいかがなものでしょう?

茶は、茶事にあり・・・

2019-05-21 20:03:38 | お茶会・お茶事

『茶は茶事にあり』茶道をしていますと誰もが耳にする言葉ですが
どんな意味?と思われる方も・・・・
帛紗捌きの初歩から奥伝に至るまでの事すべてが茶事を行う為の割り稽古の一つと
故佐々木三味先生の本にありますが、私は若い頃から茶事に憧れており
先生の『お茶事』は、愛読書の一冊
この本の中に『薄茶待ち』という茶事が記載されており
今回これを参考に初風炉で茶事を行ってみました。

客が全員揃えば点茶盤にて薄茶一服。

次に立礼席のまま膳を出し、一献
飯器、汁替え、煮物椀、二献、焼き物、進肴
飯器二回目、亭主相伴、
小吸、八寸燗鍋、湯斗香物、箸落し
膳を下げ、路地を通り蹲を使い四畳半の方に移ってもらい
そこで初炭、菓子、濃茶と続きます
どうぞ順調に進みますように


第六回珠光茶会に

2019-02-06 18:35:30 | お茶会・お茶事
今日六日から『第六回珠光茶会』が始まり、初日に伺うのですが、
しっかりとした雨の朝、やはり平服でと、冬の雨は冷たく体に堪えますね。
薄茶席の「法華寺」さんに着くと、着物を着られた方々もタクシーで次々とお出でに。

珠光茶会は、紹鷗、利休居士に先立ち「わび茶」の精神による茶の湯を創始されたと
される『村田珠光』、1432年に奈良で生まれ、
11歳で称名寺で出家され1502年5月15日か7月18日に80歳で京都で亡くなられたと。

でもなぜこんな寒い時期に、有名社寺も参拝客が少なく、冬の観光戦略なのか。
2月8日から14日まで夜間にイルミネ―ションのしあわせ回廊「なら瑠璃絵」
2月9日から3月13日まで(月除く)午前10時に、飛火野で鹿よせ

そして奈良の春を呼ぶ一大行事、東大寺二月堂の修二会(お水取り)が
12月16日に練行衆が発表(今年も上司さん、佐保山さんも名前が・・・)。
和上     筒井寛昭長老
大導師    正観院・橋村公英師
咒師     持寶院・上司永照師
堂司     真言院・上野周真師
北座衆之一  祥明寺・尾上徳峰師
南座衆之一  寶珠院・佐保山曉祥師
北座衆之二  龍松院・筒井英賢師
南座衆之二  隔夜寺・中田定慧師
中灯     上生院・狹川光俊師
権処世界   中性院・北河原公慈師
処世界    公仁房・清水公仁師

2月20日から「戒壇院」別火坊にて練行衆が集まり試別火(ころべっか)、
2月26日には戒壇院別火坊にて惣別火(そうべっか)と
そして3月1日~3月14日、二月堂にて修二会本行へと

話は珠光茶会に戻ります。
法華寺では藪内流にて薄茶を・・
待合は「故古」 本席は「又是一家風」
水指は信楽で壺の上から三分の一、前半分を引きちぎって焼〆たような
大きなもので野趣溢れるものでした。釜は、卍紋が横に何段か並ぶ卍釜
お茶碗では古い安南焼きで春の芽吹きを感じさせるような絵柄が印象的でした
お菓子は樫舎さんの「椿餅」
小豆の汁で炊いたモチ米でできておりもちろん美味しかったですよ。
東大寺の濃茶席は、宗偏流で印象に残ったものは
宗旦の弟子で四天王と呼ばれている三宅亡羊の軸、藤村庸軒花押の香合「菊」
流石に「字は亡羊」言われているだけに美しすぎる字にうっとりでした。
そういえば 宗偏流の茶祖山田宗偏も四天王の一人で、
流派が違えば・・・お道具も違います。
色々な流派が集まるこれが珠光茶会の醍醐味ですね。

19’己亥・初釜、後座を

2019-01-11 08:25:25 | お茶会・お茶事
昨朝は氷点下の朝、これで平年並みで、今朝は暖かで日中は3月初旬並みの気候に
新年から北極からの「極渦」がもたらしている中央ヨーロッパの大雪は
「120年の記録」を破るような規模、例えばギリシャ北部で氷点下23℃や
アテネやイタリアでの大雪等・・・。ジェット気流と伴に東へ移動しインドでも、
そしてその後日本への影響は・・・心配です。

『19’己亥・初釜』後座を紹介します。
中立ち後、後座の準備を
床は掛物を上げ花床に、炭、釜の湯を見て、茶入を荘り、部屋を清め
「迎えつけはご無用、鳴り物で」のお言葉に甘え
銅鑼を「大小中中大」と。

蹲を使い、席入りに

濃茶点前が始まり、濃茶が練られ、 

茶碗は嶋台で。茶杓の銘は「初夢」としました
「一不二、二鷹、三茄子」皆さんもう初夢をみましたか?




そして「湯相もよろしいようでございます、つづいて薄茶を差し上げます」との
挨拶を、続いて薄茶点前になります

干菓子は長生殿(金沢・森八)と黒豆絞り

薄茶を点て 

薄器は『曙』茶杓は『先駆け』
主茶碗は萩『春光』替え『干支』『寶珠』『福寿草』・・・

後座終了後、いつもの様に水屋の皆さまと一緒に、
至福の一服を美味しく頂きました。


まだまだ課題はありますが、以前よりスム-ズに進み、喜んでおります。
それでも順番を追うだけではなく、茶事の『おもしろさ』に
「おもてなしこころ」を盛り込めたらなーと思います。
次の茶事は何時かといいますと・・・平成最後の茶事に・・・
                   楽しみに。

19’己亥・初釜の懐石は

2019-01-10 08:31:30 | お茶会・お茶事
昨日の奈良も寒気団の影響を受け、気象台は三週遅れの初雪を発表しましたが、
我が家付近では今シ-ズン二回目なのに・・・・?
「19’己亥・初釜」は小寒の日でしたが、寒さはそれほどでもなくラッキ-でした
ほっとしたのか一昨日夕から鼻水、今日は喉、どこかで風邪をもらったみたい。
これから増々寒く、いいえここ一週間は暖冬になるらしいのですが、通年通りでいくと
二十日の大寒から二月四日の立春頃が一番寒くなりますので、どうぞご自愛ください。

「19’己亥・初釜」の懐石、献立を紹介します。
稽古茶事とはいえ真心を込めて、棒鱈は昨年晦日毎日水を替え戻し、黒豆も三日前から、
前々日は、富山調達の羅臼昆布を一晩浸けて前日は出汁をとり、朝一番に買い出しへ、
昼から社中の方々も来られて下ごしらえ、それも夜まで掛り、当日も朝早くからの
準備と頑張ってお出しすることが出来ました。

向 付 鯛 貝柱 牡丹海老の昆布締め
    莫大 水前寺海苔 ミズナ 山葵

汁  白味噌八割の合わせ味噌仕立て(本田味噌大吟醸) 慈姑 ときからし

壺 々 紅白なます 
 

煮物椀 海老真薯 
    神馬草 人参 大根 小菊菜 へぎ柚子


焼 肴 鰤(西京焼き・自家製) 酢蕪


預 鉢 蓮根 牛蒡 人参 蒟蒻 鶏団子
    スナップエンドウ(旬の先どりですね) 


強 肴 棒鱈 
強 肴 黒豆

小吸物 梅の花 紫蘇
 
八 寸 鮭燻製 大根 豆腐の味噌漬け(飛騨あずさ)


香の物 赤蕪 山牛蒡 すぐき(おおみや児島

なお、一献は、
①三諸杉(みむろすぎ) 純米吟醸 今西酒造 奈良県・桜井市三輪
②梅ジュース 自家製
大安寺がん封じのささ酒 
   
 
皆様から”美味しかった、特に鰤の西京漬けは・・・”
とお褒めの言葉が、嬉しいです。お節に用いたレシピで、
酒粕、味噌、豆乳で味噌床を作って・・・

前日の下ごしらえと、さらに当日も早くからの準備に本当に御苦労様でした。
お蔭で今年の初釜もつつがなく、やりとげる事ができ、感謝の一言です。


台所、お点前、亭主、半東役等お水や・・・
客ぶりも大切ですよね。これからも一緒に精進いたしましょう。

これからの稽古茶事は、過食の現代を改めて、
利休時代のように一汁三菜のお茶事にしなくては・・・
そうすれば台所ももう少しゆったりできるのではと。
お茶事はあくまでも濃茶がメインで、懐石は濃茶を美味しくいただく
ためのもの、私の大きな反省点でした。

19’己亥・初釜の初座は

2019-01-09 00:13:33 | お茶会・お茶事
月・火曜日と「初釜」の後片付け、まずは収支をまとめ、ぼちぼちお道具や器類を
仕舞いましたが、まだ写真、タイムラインなどの振り返りが出来ておらず、反省点
もいっぱい整理しなくては・・・。
実は行きたくてムズムズしていた映画ボヘミアンラプソディーを昨日やっと観る事
ができ今日の私は、一日中半分映画の余韻が・・・もう日付が変わりましたね。

「19’己亥・初釜」の主題は『??』で、
今年の干支「猪」と御題「光」を盛り込み・・・しつらえ編に続き・・・

腰掛待合、蹲踞で身を清め、そして
 

茶席へとお入りに、床の軸『福禄寿』や結び柳に蓬莱飾り、
点前座などの拝見を終えられて、座に着かれますと。    
亭主の黙礼に正客の「どうぞお入りを」初釜を祝う挨拶、待合軸の話・・・


炭斗に続き。
  
灰器を持ち出し、初炭手前が始まりました

羽箒は「イヌワシ(犬鷲、狗鷲)」
これで玄関と待合いとで三つ揃い、今年の主題がお判りになりましたか。


「寿星香合」の拝見もすみますと
*寿星とは、コトバンクによれば、老人星を指し、シリウスに次ぐ全天第2の
輝星だが、日本では南中時でも地平線に近いため、かなり暗く赤みを帯びて見える。
中国では古来より(南極)老人星、寿星の名を冠し、福寿をつかさどるこの星のまれな
目撃を貴んだという。七福神の一人、寿老人はこの星の化身とされている。

「御時分時でございますので、粗飯を差し上げたく存じます」との挨拶で


お足の悪い方がおられますので、隣室の椅子席に移動し懐石を

  <茶事の懐石は「19’己亥・初釜の献立は」を後日予定に>

揃って箸を膳の中に落とす音で、膳を下げ

後座から出席のお二人も入っていただき


本日のお菓子「花びら餅(芳月庵:自製)」です。
(もう少し形のいいものもあったのですが・・・)


「お菓子お召し上がりの上待合の方へ」
「ご用意整いましたら鳴り物で」・・・中立を

さあ後座の準備に取り掛かります。掛物を巻き上げ、席中も掃き清め、
花は、迷った末、寒紅梅と白の西王母椿に・・・
西王母は中国古代の仙女で、崑崙山に住み不老不死の薬をもつ神仙でしたね。

<後座に続く>