気軽に茶道をしてます。

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大和文華館「樹のちから―東洋美術における樹木の表現」展へ

2019-09-14 16:25:26 | お稽古
長月に入っても酷暑日が続いておりましたが、雨の後の涼しさにびっくり。
仲秋の名月も過ぎ、
今日14日は満月なのに、旧暦の十六夜にあたります。
この土日は残暑が戻り、本格的な秋はいつになるのでしょうか。


一足早く秋らしい空模様だった日に、「大和文華館」に訪れました。

現在「樹のちから―東洋美術における樹木の表現」展が9月29日まで開催中
都甲さやか学芸員からスライドを用いて水墨画の基本からお教えいただけ、
3部構成で作品は大和文華館所蔵のみの37件で、1件の重要文化財が含まれる。
Ⅰ.山水世界の創出で、山水画は前景、中景と後景の三部分から構成されるが
 大中小で表された樹木が平面の中に奥行きが生み出され、モチーフの面白さ
 例えば松ノ木の表面や枝の下がり具合、また南宋では空気遠近法も使われた。
Ⅱ.場面を彩る樹では立体感が生まれる
Ⅲ.人の想いも表現できる。今年の正倉院展でも展示される8世紀の
 「鳥毛立女屏風」樹木の下に唐風の女性を一人ずつ描かれている。
 そして古木と岩を描くと長寿、古木だけでも老賢を示唆している・・・等を

展示室に入ると
Ⅰ【山水世界の創出】
2.「冬景山水図」 惲向筆 中国・明時代
  惲向は文人画家で、拙さが良い、例えば前景と中景の樹の大きさが同じ
冬景山水図

4.「越中真景図冊」張宏筆 崇禎12年(1639年) 中国・明時代末
  張宏は文人画家で、呉派の伝統の上に、西洋の影響と思われる
  遠近法で描かれた橋に注目。
2図 4図

5.「山水図」程邃(ていすい)筆 順治14年(1657年) 中国・明時代末
  墨と紙の素材の美しさを追求、右斜めに下がる筆使いの捺筆という手法
山水図

7.「山水図冊」 方士庶筆 1728年 中国・清
  薄墨の美しさが際立つ名所図会的な作品、  五図は世界遺産の
 「黄山」十大名松の一つを描く、下の松の描き方に注目
5図

8.「煙寺暮鍾図」 伝安堅筆 朝鮮・朝鮮王朝時代 重要文化財
  中央に山容を描き、視点を二分する。崖の上の双松は手前を濃く、
  後ろは薄墨で描き、遠近感を。楼閣は瀟湘八景を意図されている。
煙寺暮鍾図

12.「山水図屏風」 伝周文筆 日本・室町時代
  周文は相国寺の僧で雪舟の師で、小舟が風に吹かれ、踏ん張る漕ぎ手
  そして静けさに高士が開かれた門は友人宅、霞の中に山々が・・・
左隻  右隻

13.「山水図」 興悦筆 日本・室町時代
山水図

16.「潤泉松声図」 浦上玉堂筆 江戸後期

【第二章 場面を彩る樹】
19.「文姫帰漢図巻」 中国・明
文姫帰漢図巻

20.「仕女図巻」 仇英筆、文徴明詞書 中国・明時代
21.「秋渓群馬図」 沈銓筆 中国・清時代
23.「鹿群図」 朝鮮・朝鮮王朝時代

【第三章 人の想いに寄り添う樹】
25.「望気図」張路筆 中国・明
  望気とは空気の流れを見てうらなうこと
  枝ぶりの良い松は立派な人格を表す。

26.「賞楓図」 張風筆 順治17年1660年 中国・明
  張風は明滅亡後は清に仕えること一生を終えた。
  奥から手前に吹き抜ける風、目に見えない大気、
  高潔さを醸し出す高士が描きだされ、張風そのものを
賞楓図 

29.「聴松図巻」 王翬・楊晋合作 中国・清時代
  山水の中に松籟を聴きながら座る高潔な高士(宋至)が描かれる
  流れ落ちる滝の音や松林を吹き抜ける風の音が・・・
 聴松図巻 

32.「高士観瀑図」 山本梅逸筆 日本・江戸時代
  桜が・・滝が、透視遠近法で書かれ、松の幹や人物に色があります。

34.「晩秋図」 菱田春草筆 日本・明治時代
  夕暮れ時、薄暗さが・・・ノスタルチックさを醸し出す

35.「古木図屏風」左隻 富岡鉄斎筆 明治から大正時代
  岩と松が大胆にかつ細密に描かれている。老木にカラスが止まり
  鉄斎60歳代の作品で、まだまだ老いていないことを表す。
  後年、背景に金が散らされた。
  賛に「玄なほ人として墨からしむ。色の白いのは美人と言うことだ。」
古木図屏風、左隻

なかなか見応えのある展示になりますが、
説明を聞いた時はわかったと思っていたのに・・・。

着せ綿で「貴人清次花月」と「炭付花月」を

2019-09-08 21:13:52 | お稽古
早いものですね。随分日が暮れるのが早くなり、
朝から青い空が広がり秋天???
なんと、朝から29℃とまだまだ夏の暑さです。
台風15号、明日未明から関東直撃とのこと、
早くも夜から新幹線等の交通網が・・・明日の朝が大変。

台風の影響か、奈良は真夏のような天候の中、
今日のお稽古メンバ-は5人に。
嬉しい!と、さっそく花月の準備です。
先日先生のところでお勉強した
『炭付花月』と『貴人清次花月』ができますから。


明日九日は『重陽の節句』で
お菓子は『着せ綿』を
   



軸は清水公照さんの『月鏡心
公照さんの書はどれをとっても独特の味があり
見ているだけで楽しい
実のところは大変字がお上手だったと
日本のピカソ??
書家というより芸術家、
書はア-トですよね。
『月は心の鏡』どんな気持ちでお書きになられたのでしょうか


先日から小習『貴人清次』のお稽古をしていましたので
お点前はナビ付ではありますが、思った以上にスム-ズに
でも次の『炭付花月』は、集中が切れてしまったのか
ちょっとグタグタになってしまいましたが
去年の事を思えば、なかなかの進歩に顔がほころんで・・・
お蔭様で私の疲労度は随分緩和されています。
又、5人集まる日があれば花月をしましょう。
楽しみにしていますよ。

お稽古は『貴人清次』

2019-09-05 13:51:03 | お稽古


長月に入り、七十二候では禾乃登(こくものすなわちみのる)9月2日頃より
いよいよ稲が実り、穂を垂らす頃ですね。
「禾」は稲穂が実ったところを表した象形文字。


最近の天気は、本当に不安定、
照ったり、曇ったり、降ったり、
特に午後からは、どっと降ったと思えば日が照って・・・

朝の晴れてる間に、外廻りの掃除を済ませ
お花も摘んで、
お菓子は『綿しべ金団』を。
金団作りも段々手際よくなってきたように!?


床の花は、宗旦木槿、萩、水引を

お稽古は『貴人清次』にしましょう。
貴人に随伴のあった場合、貴人並びにお供にも
茶を点てる点前で、
貴人を清、お供が次
特別な道具は、貴人台、高杯(貴人の菓子器)
千鳥茶巾のたたみ方
又、風炉の貴人清次薄茶点前にしかない
終いつけの時の茶巾、茶筅の入れ替え
などなど。

私達の日常にはない貴人さんと随伴者のお伴に
茶を点てるお点前です。
想定の下、貴人になる人、お次になる人、亭主になる人
と皆さん役者になりきり、
楽しかったと・・・感想を聞けました。