8月7日「立秋(りっしゅう)」に入り
72候では『涼風至(すずかぜいたる)』
涼しい風が吹き始める頃ですが・・・
涼しい風が吹き始める頃ですが・・・
今年は台風が九州に上陸しました
でも夏至から50日近く経過した先日のこと
あついアスファルトの下り坂
木々の隙間からスーっと風が
これが「涼風」?
あらゆる物が溶けそうな太陽のなか
一瞬ですが気持ちよく生き返る心地がしました
このような葉月、
「茶箱」のお稽古をいたしましょう
去年「卯の花」をした人は「花」を
「花」をした人は「雪」を
「雪」もした人は「月」を
色紙点前までは今年も無理でしょうか?
玄関には「涼一味」
軸は『瀧直下三千丈』と
少しでも心の中に涼しさを感じて頂けたでしょうか
この「瀧直下三千丈」の由来は
「望廬山瀑布」
唐の詩人・李白(701年-762年)の漢詩
日照香炉生紫烟 日は香炉を照らして紫煙を生ず
遥看瀑布挂前川 悠に看る瀑布のぜんせんにかくるを
飛流直下三千尺 ひりゅうちょっかさんぜんじゃく
疑是銀河落九天 疑ごうらくは是銀河の九天より落つるかと
遥看瀑布挂前川 悠に看る瀑布のぜんせんにかくるを
飛流直下三千尺 ひりゅうちょっかさんぜんじゃく
疑是銀河落九天 疑ごうらくは是銀河の九天より落つるかと
『飛流直下三千尺』を改変した句ですが
『三千尺』が『三千丈』 900mから9000mに
天の川が天空から落ちてきたような瀑布である事を
一行書であらわすと『三千丈』となったのではと
明日のお稽古はというと
『卯の花点前』、この点前は
玄々斎が先に雪、月、花の点前を創案され
それを簡略化された点前であり
松永貞徳の『雪月花一度に見する卯木哉』
という句が浮かび、夏のお点前として
『卯の花点前』と名付けられたと言われている
必要な物だけを残したスッキリした茶箱点前ですね