気軽に茶道をしてます。

日々のお稽古とともに、できるだけ手作りのお菓子で
お茶を楽しんでいる様子や、四季折々の変化もお伝えします。

葉月のお稽古は「茶箱」で

2021-08-09 20:07:10 | お稽古
   
   8月7日「立秋(りっしゅう)」に入り
   72候では『涼風至(すずかぜいたる)』
   涼しい風が吹き始める頃ですが・・・
   今年は台風が九州に上陸しました

   でも夏至から50日近く経過した先日のこと
   あついアスファルトの下り坂
   木々の隙間からスーっと風が
   これが「涼風」?
   あらゆる物が溶けそうな太陽のなか
   一瞬ですが気持ちよく生き返る心地がしました

   このような葉月、
   「茶箱」のお稽古をいたしましょう
   去年「卯の花」をした人は「花」を
   「花」をした人は「雪」を
   「雪」もした人は「月」を
   色紙点前までは今年も無理でしょうか?

   
   玄関には「涼一味
   
   軸は『瀧直下三千丈』と
   少しでも心の中に涼しさを感じて頂けたでしょうか
   

   この「瀧直下三千丈」の由来は
   「望廬山瀑布」 
   唐の詩人・李白(701年-762年)の漢詩
   日照香炉生紫烟  日は香炉を照らして紫煙を生ず
   遥看瀑布挂前川  悠に看る瀑布のぜんせんにかくるを
   飛流直下三千尺  ひりゅうちょっかさんぜんじゃく
   疑是銀河落九天  疑ごうらくは是銀河の九天より落つるかと

   『飛流直下三千尺』を改変した句ですが
   『三千尺』が『三千丈』 900mから9000mに
   天の川が天空から落ちてきたような瀑布である事を
   一行書であらわすと『三千丈』となったのではと

   明日のお稽古はというと
   『卯の花点前』、この点前は
   玄々斎が先に雪、月、花の点前を創案され
   それを簡略化された点前であり
   松永貞徳の『雪月花一度に見する卯木哉
   という句が浮かび、夏のお点前として
   『卯の花点前』と名付けられたと言われている

   必要な物だけを残したスッキリした茶箱点前ですね