気軽に茶道をしてます。

日々のお稽古とともに、できるだけ手作りのお菓子で
お茶を楽しんでいる様子や、四季折々の変化もお伝えします。

朔風払葉(きたかぜこのはをはらう)頃お稽古は

2019-11-29 21:54:33 | お稽古
朔風払葉(きたかぜこのはをはらう)頃
「朔風」は北の風という意味で、木枯らしをさすそうです
北風が木の葉を吹き払う頃と言うことですね。


本当に炉の火が嬉しいお稽古の季節となり
遠い山だけではなく里にも冷たい霧や霜、雪がやってきます
お菓子も紅葉に霧、霜、雪などを乗せたくなります。


炉になったばかりの11月は運びのお点前で
道具の配置になれましょう。

釜の下から見える炭のオレンジ色、湯のたぎる音
やはり炉の季節はいいです。


湯の沸く音で湯の温度が変わる?
つくづく思う事は、松風の音の時が一番お茶が美味しい❣


1、魚眼(ぎょがん)
2、蚯音(きゅうおん)
3、岸波(がんぱ)
4、遠浪(えんろう)
5、松風(まつかぜ)
6、無音(むおん)
利休釜の湯六音といわれており
その基が『茶経』にもあるそうですが、
湯の沸きがよい炉となりお茶が一段と美味しい季節となりました。


『小雪』に入ってのお稽古は

2019-11-24 18:15:00 | お稽古
11月22日は、二十四節気の「小雪(しょうせつ)」。
「小雪」は、冬とはいえ、まだ雪はさほど多くないという意味で、
木々の葉が落ち、山には初雪が舞い始める頃、
そして七十二候では「虹蔵不見(にじかくれてみえず)」になります。
「虹蔵不見」は、冬の日差しが弱まって虹が見られなくなる頃だということ。
そういえば冬に虹を見たことはない気がします。

23日の「勤労感謝の日」は孫の七五三に春日大社へ。




ご祈祷お参りさせていただきましたが、とても暖かく
小雪というよりも秋晴れ紅葉のありがたい一日でした。

 
今日のお稽古は丸卓を出し薄茶と後炭のお稽古をいたしました。


お菓子は
むらさき芋、あんのん芋、栗餡、ゆり根餡、白餡、漉し餡で
『初雪便り』とつけました。


なんと最初にいただいてくださった方が、
美味しい美味しいと食べていただき、そのせいか
お菓子が苦手な彼女(いつもお持ち帰りでお祖母ちゃんにと)が、
炉開きに食べたお善哉が美味しかったと、これもお口に・・・・
嬉しくって天にも昇る私でした。

幸せは、色んなところに転がっていますね。



「佐竹本三十六歌仙絵と王朝の美」展の京都国立博物館へ

2019-11-22 10:09:19 | 美術館・博物館
11月24日までと会期末の迫った「佐竹本三十六歌仙絵と王朝の美」展の
「京都国立博物館」、18日の月曜日は本来ならは休館日、でも台風19号
のため代休館をされ、この日に振替ての開館と聞き及んでおりました。


丁度当日はお稽古などの予定が入っておらず、開館時間の9時半前に到着、


平成知新館内では15分待ちの行列、でも館外の紅葉を見ながら順番待ち、
苦にならずあっという間に3階へと入場できました。


第一章 国宝(三十六人家集)と平安の名筆
手鑑「藻塩草」国宝や高野切「貞観御時に」重文、
本阿弥切「古今和歌集」巻第十二巻残、三十六人家集 重之 12世紀 本願寺
等・・・

第二章 歌聖・柿本人麻呂
柿本人麻呂像 国宝 1395年室町時代 東京常磐山文庫
維摩居士像 重文 中国・南宋13世紀
等・・・

そして二階へ
第三章 大歌仙・佐竹本三十六歌仙絵
応挙館・障壁画・芦雁図襖 丸山応挙 1784年江戸時代、石山切もあったかな
等・・・
佐竹本三十六歌仙絵(13世紀鎌倉時代)が・・・  始まりは
住吉大明神  東京国立美術館、
大伴家持、在原業平(湯木美術館)、素性法師(重文)
     ・・・・・・
佐竹本三十六歌仙絵 重文 坂上是則 文化庁は
益田鈍翁の弟益田克徳がくじを引き
「みよしのの 山の白雪 つもるらし ふる里さむく なりまさりゆく」
表具が鹿の住む雪山を描いた中世の絵画を切り取ったもので
表具の絵が先か歌が先か??
錯覚を起こすような素晴らしいピッタリの軸装でした。
兄である鈍翁に大変褒められたと書いてありました。
坂上是則

佐竹本三十六歌仙絵 重文 小大君 大和文華館
大和文華館で拝見するより、存在感があり、際立っていますね。
女性歌人故でしょうか。
小大君

紀貫之(重文 耕三寺博物館)、
紀友則(重文 野村美術館)に紅葉呉器茶碗 朝鮮時代16―17世紀 野村美術館も
源重明(重文 泉屋博古館)源重明

源順(重文 サントリー美術館)
等・・・・・
見応えがあり、もう一度見返しました。

一階まで降りてくると、さすがに足が、仏像様で気分転換

第四章 さまざまな歌仙絵
時代府道歌合絵 在原元方 鎌倉時代13世紀 
上畳本三十六歌仙絵 源重之 鎌倉時代13世紀 MOA美術館
等・・・・・

第五章 鎌倉時代の和歌と美術
公家列影図 重文 鎌倉時代13世紀 京都国立博物館
松浦宮物語 重文 鎌倉時代13・14世紀 東京国立博物館
・・・・
伊勢物語絵巻 重文 鎌倉時代13・14世紀 和泉志久保惣記念美術館
伊勢新名所絵歌合 重文 1295年鎌倉時代 神宮徴古館

第六章 江戸時代の歌仙絵、
三十六歌仙図色紙貼交屏風 土佐光起筆 17世紀 斎宮歴史博物館
三十六歌仙歌意図屏風 狩野永岳筆 19世紀 静岡県立美術館
三十六歌仙図屏風 鈴木其一筆 19世紀
鮮やかな色具合や筆つかいに圧倒されて・・・お終いです。

もうこれほどまでに集められることはないでしょうね。

茶道資料館『三冊名物記』(知られざる江戸の茶道具図鑑)特別展へ

2019-11-21 20:11:54 | 美術館・博物館
茶道資料館40周年・今日庵文庫50周年記念の特別展が開催されており
是非行きたいと思いつつなかなか行けず、後期になってしまいました。
『靑貝布袋香合』は見逃しましたが、後期展示『園城寺花入れ』はじっくり見せていただきました。

三冊名物記』は、江戸時代中期に成立し当時の茶人、道具商が愛蔵した
茶道具図鑑で、伝来、形状、寸法、付属品などの情報が彩色図入りで記されている。
今回は、これに載っている現存する名物を集めた特別展で
茶道をするものにとっては、外せない展覧会になりますね。


酒井家伝来  瀬戸金華山茶入  飛鳥川 
松平忠刻所持 瀬戸正木手茶入  正木  
 『深山には霰ふるらし外山なる正木のかづら色つきにけり』
松平不昧所持 丹波焼 耳付茶入 生野  
 『大江山いくのの道の遠ければまだふみも見ず天橋立』
徳川家伝来  唐物北野茄子茶入
松平家伝来  唐物文琳茶入   吹上  
 『秋風の吹上に立てる白菊は花かあらぬか波のよするか』
酒井家伝来  瀬戸広沢手茶入  広沢
細川家伝来  古瀬戸茶入    出雲肩衝
出雲肩衝

前田家伝来  織部焼耳付茶入  餓鬼腹
徳川家伝来  唐物肩衝茶入   遅桜    
 『夏山の青葉まじりの遅桜初花よりもめずらしき哉』

三冊名物記の記載点数、三百数十点中は約7割が茶入れだそうで
今回茶入は25点ほど展示されていました。
その他茶碗、香合、花入れ・・・
細川家伝来の大芋頭水指、園城寺花入など
そして
玳玻盞 鸞天目(重文)

古銅象耳花入 銘キネナリ

一点一点がとっても見ごたえがあり、家に帰ってからも
ついつい図録を手にし、眺めております。
12月8日までですので是非いらっしゃったらよろしいかと。

月曜日お稽古終わって正倉院展へ

2019-11-18 19:48:21 | お稽古
11月11日奈良は朝から時雨模様、いよいよ冬到来。


今朝も自宅稽古があり、お軸は、炉開きの時と同じもの。
開門落葉多
達筆で有名な大徳寺黄梅院住職「太玄老師」
どっしりとした勢いのある字ですね。


「禅林句集」五言対句に『聽雨寒更盡、開門落葉多』と
詠みは〝雨を聴いて寒更尽き、門を開けば落葉多し”と
「雨音を聴いているうちに寒い夜更けが過ぎ、
 夜が明けたので門を開けてみると、
 あたり一面に葉が落ちていた。
 一晩中聴いていた雨音は、朝になってみれば、
 実は軒端をたたく落ち葉の音だったという幽寂な閑居の風情」が・・・
  
紀貫之はこの詩を元に詠んだ歌が拾遺集にある。
秋の夜に雨と聴こえて降りつるは風にみだるる紅葉なりけり

お稽古に造った菓子、三秋と迷いましたが・・・『錦秋』に。
上手くできていましたでしょうか?


お稽古が終わり、片づけをして一息つけば、力も・・・・
というのも奈良国立博物館の御即位記念「第71回正倉院展」に伺いました。
通常1200円もする観覧料金、夕方からのオータムレイト券では800円、
やはり皆様並んでおられました。
突然、雷と共に大粒の雨に降られました。

一時間程で出口に向かうと、雨も上がり
ライトアップされた『八窓庵』が目に飛び込んできました。
12月17日「おん祭」にあわせ、楽しみな「お茶会」があります。


そして猿沢池に移る十四夜の月を眺めながら帰路に

祝賀御列の儀の日、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団に

2019-11-16 15:26:39 | お稽古
11月10日日曜日朝からとってもよい天気

今日のお稽古は、炉開きに出席できなかった方のお稽古日
今日も大好きなお善哉、ご一緒できます。

お稽古が終わり昼食をとり
いよいよテレビでは即位記念の生放送が・・・・
私はいそいそとお出掛け。
実はフェスティバルホールが新しくなって六年半もたつのに
初めての演奏会の為です。
今日はクリスティアン・ティーレマン指揮「ウイ-ンフイルハ-モニ-管弦楽団」


オ-ボエと打楽器が最高で、シュトラウスの甘美な旋律とゴ-ジャスな響きを
ボックス席で優雅に堪能、そしてシュトラウスも大好きに・・・

帰り道ついつい頬が緩み、変に思われないかしらと
心配になるほど幸せな気分に。

我が家も炉開き

2019-11-07 21:49:26 | お稽古
立冬もすぐそこに、冬がずんずとやってくる
見上げればどこまでも青くやっとやってきた秋天の空、


霜月は、ほぼ亥の月で陰陽五行では太陽の力が一番弱まる
極陰の月とされ、中でも亥の日は特に陰が強いとして
従来より火鉢や炬燵を出し
茶家では炉を開き陰陽の和合をはかるということです。

それに倣い我が家のお稽古場も
10月末には準備万端
事実最低気温も一桁になり、どんどん火が恋しくなります。
火力の弱い風炉から火力の強い炉となるのには時期到来!

『炉開き』は、茶人の正月と言われており、
宗家では炉壇を塗り替え、畳や障子などの建具も張り替え
生垣、筧なども青竹に替えられるそうですが・・・

我が家は毎年替えることはできません。
炉壇を開き綺麗にお掃除をして
夏に作ったすがすがしい湿し灰を炉壇にくべて、
五徳を置き




花は西王母と輝葉(ニシキギかも?)

玄関も綿の実を飾り

そして善哉を焚き、亥の子餅を作って、
道具を見繕い『炉開き』をいたしました。


今年の亥の子餅は、白餡と紫芋餡をベ-スに
梅ジャム、栗、胡麻を入れてみました。
まあまあの出来栄えとの手ごたえ、実は忘れたものが
シナモンを入れたらもっと、
パンチのきいた亥の子餅になったのではと・・・
来年はシナモンを忘れないように作ってみます。



愉しい一時を過ごせました。
新たな気持ちで、より一層お稽古に励みましょう。