弥生を迎え雨が良く降りますが、東大寺二月堂修二会(お水取り)も本行に
入り、練行衆の足元を照らすためのお松明がお堂に上っていますね。
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TVより
日々忙しく過ごしている中、暖冬で梅も盛りを過ぎた雨の「大和文華館」へ伺うと、
特別企画展「
富岡鉄斎―文人として生きる」4月7日まで開催中
富岡鉄斎(1836〜1924)は、京都に生まれた日本画家、本人は儒教学者と。
「万巻の書を読み 万里の道を行く」の座右の銘を実践した
作品は、壮大なスケールと存在感を放ち、
国学・儒学を修め、幕末には勤王家としても国事に奔走した。(コトバンクより)
愛媛・三津浜の近藤家旧蔵品140点等の大和文華館蔵、清荒神清澄寺鉄斎美術館蔵、
奈良市資料保存館蔵や個人蔵等を含む49点で三部構成になります。
本館を入ると、正面に三点が
左:36閻魔図、1907年 72歳 紙本墨図
田能村直入へのブラックジョークで描かれている。
中:35富士山山頂図、1920年 85歳 紙本墨図
京都の虎屋さんに書かれたもので、不二の金明水で墨をすり描かれた
右:46鮮魚図、1915年・80歳 紙本墨図淡彩
第1章 文人として生きる
1-1.古人を懐う
1「蘇東坡像」 1918年 83歳 清荒神清澄寺鉄斎美術館蔵 前期のみ
別名は
蘇軾(そしょく)で誕生日が同じ、偉大な人間として尊敬する先人
3「神武天皇像」制作年不詳、奈良には石上神宮の神官をされていた
青い勾玉を胸に、尊敬されていた
1-2.万巻の書を読む 、
京都の自宅の扁額に「
不読五千巻書者。無得入此室」
”五千巻の書を読まずして、この室に入るべからず”と
12「大雅筆山水図屏風縮図」 江戸時代 大和文華館蔵
1-3.万里の路を行く(小特集:鉄斎と奈良)
13攀嶽(はんがく)全景図 1889年 大和文華館蔵
16「月ヶ瀬図巻」 明治時代 50歳代か 奈良市史料保存館蔵
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一部
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2018.3.15月ヶ瀬にて
17「名士観梅図」1916年 81歳 奈良市史料保存館蔵【前期のみ】
文人の宴、酒が足りずに持ってくる人も
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名士観梅図
19華之世界図 1914年 79歳 清荒神清澄寺 鉄斎美術館蔵
お寺等が多く描かれており、南朝に対する哀惜か
第2章 山水を描く
寒月照梅華図・梅華満開夜図 1911年 76歳 大和文華館蔵
一対として描かれており、月の寒々とした冷たさと春になり梅の花の暖かさが
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寒月照梅華図
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梅華満開夜図
29「山荘風雨図」1920年 85歳 大和文華館蔵
外は嵐なのに、気にせず堂々としている文人が
第3章 朋友と集う
32「扇面新居雅会図」 1919年84歳 個人蔵 初公開だとか
鼻と目の位置が、ユーモラス
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扇面新居雅会図
34「無量寿仏堂印譜」1926年 個人蔵
37「車海老図」1885年 50歳
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車海老図
45「寿老図」1914年79歳 大和文華館蔵
墨の濃淡や線の太さで描かれており、鬚の描き方がすばらしい
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寿老図
3月下旬頃には、枝垂桜の瀧桜が満開になる頃に、無料観覧日があります。