気軽に茶道をしてます。

日々のお稽古とともに、できるだけ手作りのお菓子で
お茶を楽しんでいる様子や、四季折々の変化もお伝えします。

「四ヶ伝」のお稽古日

2019-02-27 20:18:05 | お稽古
草木萌動(そうもくめばえいずる)候は2月28日から
もう直ぐです。外に出ると未だ、風は冷たいですが、日差しは春です
南側の四畳半は暖房を入れてなくとも、炉一つで暑苦しいくらいに。
そういえば2月25日に近くの公園で初音を、嬉しいですね今年も鶯がやってきました。

今日は『盆点』のお稽古です。
 

軸は「春嬉」、花は白梅、冬椿(寒椿)、春風椿、有楽椿
 

お稽古の一番の楽しみは三種のお菓子???
そんな事を言ったら怒られそうですね

水菓子は何にしましょうと・・・悩んでいますと
なんと今日は、生活クラブの配達日、美味しい苺が届きました。
後二種は、『えくぼ薯蕷』にかるかん『草萌え』としました。
 

美味しいと喜んでもらえて嬉しかったです。

霞始靆(かすみはじめてたなびく)候

2019-02-26 16:57:20 | お稽古
霞始靆(かすみはじめてたなびく)候2月23日
何日か前、朝外に出ると朝霧で真っ白な日もありましたが、
今日は晴れ、玄関前の掃除に外に出ますと、放射冷却で冷え
手がかじかむ寒い朝でした。
やはり奈良の春はお水取りが終わらないと・・・
遠くの春日奥山方面はもやっております。
72候は「霞始靆(かすみはじめてたなびく)」候なのですが、
今年の春日奥山の霞始靆は、温暖化なのか、10日ほど前からに。


その春日奥山からの平城山(ならやま)の麓、東大寺の修二会の行事、
今日26日からは戒壇院別火坊にて惣別火(そうべっか)がはじまりました。、
紙衣を着られ、部屋中でもわら草履をはき、
座るのは「てしま」というござの上のみ
私語は禁止、湯茶も自由には飲めず、
火の気は火打ち石で点けられた火鉢のみという厳しい条件の中
下七日の声明の稽古、行中に使う糊たき、
二月堂内の荘厳に使う椿の枝に造花を取り付ける作業等に。

さあ私も今日は・・・「大炉」で棚を出してのお稽古にしましょう。


お掃除、灰を綺麗にして、

花を摘み花入れに

お茶、お菓子を準備して、炭を熾し、湯を沸かし
着物を着たら・・・ピンポンいらっしゃいました。

茶の結び緒

2019-02-23 16:21:20 | お稽古

    泉屋博古館「茶道具」2018.3.3~5.6

茶道のお稽古を進める中で 作法として『結び』が色々定められています。
茶入れの結び、休め緒から始まり、包み帛紗、大津袋、長緒、片とんぼ、茶碗の真の結び・・・
その中には、席中で結ぶお点前も。

    泉屋博古館「茶道具」2018.3.3~5.6
 *写真上二点は、良く撮れなかったので、昨春の泉屋博古館「茶道具」展からに

客の前での結びは、いかに綺麗に素早く結ぶかが大切になってきます。
その上、手捌きの美しさも大切ですよね


「茶の結び」は、茶の湯が武将の戦略の一つになっていた時代では
茶道役の間で主君の暗殺を防ぐため自分一人の心覚えの封印結びをしたのが
起こりであると言われています。
その結び方は文箱の封じ結びと同じように、
紐が解かれているとすぐわかるようになっており、
教える事も習う事もなく内密な紐結びとされていたそうです。

それでも戦国時代が終わると、これらの封印結びとしての意味合いもなくなり、
現在同様、花鳥風月に結びをたくすように。

現代社会では、結びはほとんどなくなり、テ-プ、マジックテ-プ、
ホッチキス、パッケ-ジ・・・

それでもエコを考えると風呂敷、袋物はすぐれもののように思われますから
紐結びを知り、使うことは大切だと思いますね。

黄鶯睍睆(うぐいすなく)候、大炉のお稽古を

2019-02-13 20:34:08 | お稽古


今年も大炉を開けました。
去年はどうしようかと随分悩んだのですが、
今年はあまり考えることなく、ぽっかり空いた9日の土曜日に
灰を入れ、五徳を置きました。

自宅稽古は、この大炉で    
まずは、初炭手前を、
実は我が家の稽古場で、大炉の初炭は初稽古になり、
思い切って挑戦してみました。

炭の組み方、炭斗の準備は本勝手と同じく、
香合、火箸、鐶、羽も仕込みます。
灰器は用いず、湿し灰は一尺八寸の炉中雪瓦の向うに山に盛、
灰さじを手なりに立てます。

昨年よりは、なんだか皆さん逆勝手の足の運びがスム-ズ、
嬉しくなりますね。

お菓子は、『鶯餅』に


『えくぼ』も用意しましたよ。


去年よりちょっと上手に薯庸饅頭を作ることができたようと思っていると、
”珠光茶会の薄茶席でいただいた薯庸饅頭に匹敵する美味しさ”
と言っていただけ、密かに喜んでいます。

東風解凍(こちこおりをとく)候 茶道サ-クルのお稽古は

2019-02-11 16:33:28 | お稽古
五日にシニア茶道サ-クルのお稽古日で、
二月は置き炉で薄茶平点前を。

文化祭、初釜は立礼で行いましたので、
二月から四月は畳に座ってのお稽古にしています。
「やはり畳に座っての点前はいいですね。
          なぜか落ち着きます。」と皆さんの声が、


立ち振る舞いは年齢と共に段々大変になってきますが、
皆さん姿勢よく頑張りましたよ。

去年に茶道お初のおじ様、点茶盤を使って略盆のお稽古を・・・
ちょっとずつですが、形になってきています。
(しばし閑を
 *「づつ」と「ずつ」、どちらを使われますか???
  どちらも正しく、「づつ」の方は古く、
  文部科学省は「現代仮名遣い」で原則として「ずつ」を使うと)

いくつになっても新しい事に挑戦する姿はステキです。

今月のお菓子は『鶯餅』奈良ではまだ初音は聞かれませんが
喜んでいただきました。


*うぐいすの初鳴日、私が聞いたのは2016年は2/14昨年は2/26
 気象庁によると今日現在、3か所(南大東島、大分、宮崎)で聞かれたと。
 でも兵庫県の方のブログで、もう聞いたとの記事を目にしており
 意外と速いかも。
 ところが今週いっぱいは真冬の寒さで、来週以降になるのかも。

大和文華館、特別企画展「新年を祝う・吉祥の美術」

2019-02-08 08:41:03 | 大和文華館
お目出度い『大和文華館』、子孫繁栄・長寿・富貴など、幸せを願う想いの
特別企画展『新年を祝う―吉祥の美術―』が2月17日(日)までになり、
先日「うめの無料招待日」にようやく伺うことができました。

駐車場から坂道を上がると、鼻先に微かにウメの花の香が、
展示室には71作品、(所蔵はなければ大和文華館に)
通路から入ると正面にいつもの様に三点
左、白磁青花彩陽刻十長生文六角瓶 朝鮮時代
中、紅花緑葉福字文合子 明時代
紅花緑葉福字文合子

右、色絵梅文大壺 有田(伊万里)江戸中期

五部構成になっており、
Ⅰ.【一富士、二鷹、三茄子】 初夢ですね。
富嶽図 宋紫石筆 江戸時代 大和文華館蔵
富士山図 富岡鉄斎 明治から大正
高いとて 自慢をするな 不尽の山 ときにあたまへ はる風ぞ吹く」 
鷹図 江戸時代 大和文華館蔵

Ⅱ.【梅と桜】
織部梅文香合 美濃焼 桃山時代
一閑蒔絵枝垂桜文棗 江戸時代

Ⅲ.【新年を祝う―亥年によせて】
十五鬼神図巻 鎌倉時代 大和文華館蔵
猪図 望月玉泉筆 文久3年(1863) 個人蔵
大きな猪、目が上を向いて跳ねている。素晴らしい。
猪図

お多福図 江戸時代 個人蔵
お多福図

高砂図 中村芳中筆 江戸時代 個人蔵
高砂図

Ⅳ.【縁起の良い神さま・仏さま】
雲中百寿図 与謝蕪村筆 江戸時代 個人蔵
天神図 葛飾北斎筆 江戸時代 個人蔵
天神図

鍾馗と美人図 狩野養信・歌川国貞筆 江戸時代 個人蔵
鍾馗と美人図

閻魔図 狩野養信筆 江戸時代 個人蔵
閻魔図

朱描鍾馗図 富岡鉄斎筆 明治40年(1907) 大和文華館蔵

Ⅴ.【おめでたいデザイン】 魚・鳳凰・龍・牡丹・蓮・いろいろ
釉裏紅鳳凰文瓶 元時代 大和文華館蔵
紅花緑葉福字文合子 明時代 大和文華館蔵 記載済み
螺鈿魚文盆 朝鮮時代 大和文華館蔵
螺鈿魚文盆

白掻落牡丹文枕 磁州窯 北宋
白掻落牡丹文枕

五彩荷葉硯 景徳鎮窯 天啓頃 明末期
五彩荷葉硯

鉄砂青花葡萄文大壺 京畿道広州郡窯 朝鮮時代
鉄砂青花葡萄文大壺

白磁青花彩陽刻十長生文六角瓶 朝鮮時代 大和文華館蔵  記載済み

第六回珠光茶会に

2019-02-06 18:35:30 | お茶会・お茶事
今日六日から『第六回珠光茶会』が始まり、初日に伺うのですが、
しっかりとした雨の朝、やはり平服でと、冬の雨は冷たく体に堪えますね。
薄茶席の「法華寺」さんに着くと、着物を着られた方々もタクシーで次々とお出でに。

珠光茶会は、紹鷗、利休居士に先立ち「わび茶」の精神による茶の湯を創始されたと
される『村田珠光』、1432年に奈良で生まれ、
11歳で称名寺で出家され1502年5月15日か7月18日に80歳で京都で亡くなられたと。

でもなぜこんな寒い時期に、有名社寺も参拝客が少なく、冬の観光戦略なのか。
2月8日から14日まで夜間にイルミネ―ションのしあわせ回廊「なら瑠璃絵」
2月9日から3月13日まで(月除く)午前10時に、飛火野で鹿よせ

そして奈良の春を呼ぶ一大行事、東大寺二月堂の修二会(お水取り)が
12月16日に練行衆が発表(今年も上司さん、佐保山さんも名前が・・・)。
和上     筒井寛昭長老
大導師    正観院・橋村公英師
咒師     持寶院・上司永照師
堂司     真言院・上野周真師
北座衆之一  祥明寺・尾上徳峰師
南座衆之一  寶珠院・佐保山曉祥師
北座衆之二  龍松院・筒井英賢師
南座衆之二  隔夜寺・中田定慧師
中灯     上生院・狹川光俊師
権処世界   中性院・北河原公慈師
処世界    公仁房・清水公仁師

2月20日から「戒壇院」別火坊にて練行衆が集まり試別火(ころべっか)、
2月26日には戒壇院別火坊にて惣別火(そうべっか)と
そして3月1日~3月14日、二月堂にて修二会本行へと

話は珠光茶会に戻ります。
法華寺では藪内流にて薄茶を・・
待合は「故古」 本席は「又是一家風」
水指は信楽で壺の上から三分の一、前半分を引きちぎって焼〆たような
大きなもので野趣溢れるものでした。釜は、卍紋が横に何段か並ぶ卍釜
お茶碗では古い安南焼きで春の芽吹きを感じさせるような絵柄が印象的でした
お菓子は樫舎さんの「椿餅」
小豆の汁で炊いたモチ米でできておりもちろん美味しかったですよ。
東大寺の濃茶席は、宗偏流で印象に残ったものは
宗旦の弟子で四天王と呼ばれている三宅亡羊の軸、藤村庸軒花押の香合「菊」
流石に「字は亡羊」言われているだけに美しすぎる字にうっとりでした。
そういえば 宗偏流の茶祖山田宗偏も四天王の一人で、
流派が違えば・・・お道具も違います。
色々な流派が集まるこれが珠光茶会の醍醐味ですね。

「なら工藝館」の「奥田木白芸術の全貌を探る」展

2019-02-05 18:40:20 | 美術館・博物館
茶の湯の華開く奈良の都、奈良大茶会として「第六回珠光茶会」が、
2月6日(水)~10日(日)まで行われます。
その会場の一つ、8日(金)にフェスティバル実行委員会が『なら工藝館』で
70名の皆様を招待されております。

節分の日の昼下がり、茶会の案内をしていただいていたのですが・・・
先生のお稽古と重なり、そのうえ昼過ぎから奈良町に用事がありとても無理だと
思っていたのですが、1時間程早く着きそうなので木白の茶碗に会いたいと思い覗いてみますと
知ってる顔に出会ってしまい、丁度茶席が始まるところなので、どうぞお入りくださいと



工芸館入り口を入ると正面に、小さな茶室が設けられております。


茶室は珠光ゆかりのお寺「称名寺」の茶室の写しで
称名寺さんは3畳ですが、4畳半にと写されたそうです。
残念なことにお床がその後の工事で、かなり狭くなったとのことです
この茶室で、江戸後期から明治初期にかけての奈良・赤膚焼の中興の祖、
奥田木白』や、木白以前の赤膚焼、永楽が奈良絵を写したお茶碗などを手に取り
一服頂くことが出来ました。


というのも2月1日から2月24日まで「心の古里 古赤膚焼 奥田木白茶道具展Ⅳ」
奥田木白芸術の全貌を探る』特別企画展が催されているからです。
珠光青磁茶碗

萬古焼 海老耳 水指

尾張殿御庭焼写唐子形水指

展示作品は75点で木白は40点すべて辻井 由紀子氏、木洩れ日庵コレクション
からになります。辻井氏曰く”作品の多様な造形と多彩な釉薬技法を一堂に
展示することで、奥田木白芸術の全貌に迫ります”と。

きっと8日も奥田木白の茶道具でされることでしょう。

昨日は節分、今日は立春

2019-02-04 11:01:06 | お稽古
あっという間に二月(如月)になり、昨日は節分、昼過ぎからの雨が、
明け方には止み、お昼前から日差しが射し込む「立春」になりました。

二月初めての自宅稽古は一昨日、前日に連絡を頂いたお稽古、
一番寒ーい季節は、「大炉」なのですが、準備途中・・・
では晴れた日ですので南側の4畳半、有難い陽射しのなかの稽古に。

節分のしつらえは・・・
軸は「福は内」に「お福香合」、
花は白梅に紅白の椿を。
 

お稽古は「茶巾絞り」、
筒茶碗」を温めて、お湯で絞った熱々の茶巾を絞り茶碗に仕込み
さあ、お菓子から運びますね。
今日の主菓子は「鶯餅」・・・鶯色の青豆きな粉が珍しいと

そういえば関西は、黄銅色の大豆きな粉がよくつかわれます。
私は子供の頃、きな粉は鶯色だと思っておりましたから、
きな粉も地域によって違うのでしょうかね?

茶巾絞りも毎年しているお点前ですが、まだまだ新鮮に思えると・・・
それでも去年より筒茶碗の扱いも自然になってきているように思います。
この月だけしか出てこない筒茶碗の扱いも、段々身についていきますね。