池袋の地域通貨「アイポイント」は、社会貢献活動を頑張った方々の活動の証!

地域通貨を活用した「安全、安心の街池袋」を実現するための社会貢献活動!アイポイント活動日誌のブログです!

ふくろう物語冬休みスペシャル 第2日目その2

2012年01月09日 11時46分31秒 | 池袋フクロウ物語

連投すみません!再びISGRです

第2日目の続きをお届けします。

(2行でわかる第1部あらすじ)

ホー先生の畑で大根の間引きをお手伝いをした、えんちゃんとふくちゃん。

間引きした大根の運命やいかに・・・・!

 

#ふくろう物語冬休みスペシャル第2日目-1

だいこんばたけの まびきがおわったので

えんちゃんとふくちゃんは ホーせんせいにしらせました。

「せんせい、まびきがおわったよ!」

「ふたりとも ありがとう!」

 

それから、ホーせんせいは まびいただいこんをみていいました。

「きれいにぬいてくれたんだね だいこんも きっとよろこんでいるじゃろう!」

 

「ねえせんせい、だいこんはどうなっちゃうの?」

えんちゃんがききました。

「つちのなかにうめて つちのえいようにすることができるぞ」

「だべれないの?」

こんどは ふくちゃんがききます。

「もちろん、たべることもできるぞ。

そうだ、みんなでりょうりして おひるごはんにしよう!」

 

ぬいただいこんは、りょうりをつくって たべることにしました。

おなべをよういしたり、ひをおこしたり、おおいそがしです。

とんとんとん、

ぐつぐつぐつ

おいしそうなにおいがしてきました。

さぁ、まもなくできあがります!

 

 

 

 

できあがったのは

だいこんのおみそしるに、いためもの。

つけものだってあります。

 

「わぁ!おいしそうだね!」

「はやくたべようよ!」

えんちゃんもふくちゃんも、おなかが ぺこぺこです。

「たべるまえにやることがあるじゃろう。

さぁ、みんなでてをあわせるんじゃ」

 

さんにんで てをあわせて、おおきなこえで

いただきまーす!!

 

だいこんのおりょうりは とてもおいしくできました。

「このだいこん ちいさくてかわいいね」

「ちゃんと しゃきしゃきってするね」

えんちゃんとふくちゃんは、

ちいさいだいこんでも ちゃんとあじがするので びっくりしました。

「ふたりとも、いいところにきがついたな

ちいさくても、ちゃんとおいしくたべれるんじゃ。」

 

あっというまに おさらはからっぽ。

たのしくておいしい ひるごはんになりました。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ふくろう物語冬休みスペシャル 第2日目その1

2012年01月09日 11時30分38秒 | 池袋フクロウ物語

おはようございます!ISGRです

3日間連続で連載するつもりだったふくろう物語ですが、昨日更新し忘れてしまいました;すみません(/_;)

気を取り直して2日目をお届けしたいと思います!

2日目のお話は、「えんちゃん、だいこんの間引きをする」の巻です。

このお話は昨年エコ隊で大根の間引きのお手伝いをした時の体験を基に書きました。

今回は、えんちゃんの友達のふくちゃんも登場します!

今回のイラストも阿部ゼミのゼミ長さんに描いていただきました。

かわいいイラストに要注目です!

#ふくろう物語冬休みスペシャル第2日目-1

えんちゃんは、ホーせんせいの はたけにきています。

おともだちの ふくちゃんも いっしょです。

 

きょうは、だいこんのまびきの おてつだいをします。

「せんせい、まびきってなぁに?」

えんちゃんがききました。

 

「ひとつのところにたくさんでてしまっためを 

じょうぶでげんきなめをひとつだけのこしておいて、ほかはぜんぶぬくんだよ」

 

「なんだか、かわいそうね」

ふくちゃんがいいました。

「でも、おおきくて おいしいだいこんをとるためには 

しかたのないことなんだよ。」

 

えんちゃんも すこしかわいそうだな とおもいましたが

まびきをやってみることにしました。

 

まず、だいこんのめから、ひとつだけじょうぶでおおきなものをえらびます。

そして、そのちかくにはえた ちいさいめを ぬいていくのです。

 

 えんちゃんが ちいさいめを つかんで  ぴっ! とひっぱると、

ちいさいめは ねっこからぬけました

 

 

ねっこをみると ちいさなだいこんがついています。

「ちいさくても だいこんだね」

えんちゃんは

となりでまびきをしているふくちゃんにいいました。

「だいこんの あかちゃんだね」

えんちゃんのぬいただいこんをみて、ふくちゃんがいいました。

 

ふたりは、どんどん まびきをしていきます。

ひっこぬいためは なんだかかわいそうなので、そっとかごにいれました。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ふくろう物語冬休みスペシャル 第1日目その2

2012年01月07日 10時37分24秒 | 池袋フクロウ物語

連投すみません、ふたたびISGRです。

第1日目その1の続きをお届けします!

#ふくろう物語冬休みスペシャル第1日目その2

「ふくろ森のことをよくしってるから、土の下のふかいところまでねっこがのびるんじゃ。

ふかいところまでのびたねっこは 木をぬけにくくしてくれるんじゃ。」

こんどは、えんちゃんにも すこしわかりました。

でも、まだわからないことが あります。

「じゃあなんで ながされちゃった木があるの?」

「ながされちゃった木たちは、ちがう森にすんでいた木だからじゃ」

「ちがう森の木は、なんでながれるの?」

 

「ちがう森の木は ふくろ森のことをしらないから

 こわくてあさくしかねっこをのばせないんじゃ」

こんどは えんちゃんにもわかりました。

「あさいと、ぬけやすいの?」

 

えんちゃんがきくと、ホーせんせいは うれしそうに いいました。

「そうじゃよ!えんちゃん、よくわかったねぇ。

 

 

それになあ、むかしからすんでる木は 火にもつよいんじゃぞ!

ふくろ森のことを知ってるから、あつくても だいじょうぶなんじゃ。」

 

「へえ!むかしからある木は すごいんだねぇ!

ねえ、せんせいは どうやって 森をなおしてるの?」

せんせいは、ここにある木は まだ赤ちゃんの木ばっかりだとおしえてくれました。

赤ちゃんの木は、まわりに草がはえていると 大きくなれないから

せんせいが草をとって 木が大きくなる おてつだいをしてるんですって!

 

それをきいたえんちゃんは、じぶんも おてつだいをしたくなりました。

「せんせい!ぼくもおてつだいがしたい!」

えんちゃんは げんきなこえでいいました。

「ありがとう!わしもたすかるよ ふたりで木を大きくしよう!」

 

せんせいと えんちゃんは 木のまわりの草を ひっこぬいていきます。

せんせいに おしえてもらったように草をぬきましたが、

えんちゃんは 草がかわいそうになってしまいました。

 

「せんせい、ぬいた草は どうすればいいの?」

「ぬいた草は、すてないで 木のねもとに おいてあげよう。

そうすると、赤ちゃんの木の ごはんになってくれるんじゃよ」

ごはんになるときいて えんちゃんは、なんだか うれしくなりました。

 

草にごめんなさいをしながら、えんちゃんたちは 草をぬいていきました。

 

ぜんぶおわったときには、そらがゆうやけのいろになっていました。

「よし、ぜんぶおわったぞ!えんちゃん、ありがとうな」

「やったぁ!これで 赤ちゃんの木は 大きくなるかなぁ?」

「木はすぐに大きくなるぞ!

らいねんには、りっぱなおとなの木に なってるじゃろう」

木がすぐに大きくなることに、えんちゃんはびっくりしました。

 

「そしたら、この森であそべるかな?」

「ああ、みんなであそべるぞ。でも、りっぱなおとなの木になるためには、

 

 

さっきみたいに よくみてあげないといけないぞ」

えんちゃんは このさきも木をたすけてあげたいな、とおもいました。

「うん!ぼくがんばるよ!」

「そうか!たのむぞえんちゃん!よし、きょうはかえることにしよう」

かえりみち、えんちゃんは大きくなった森であそぶことを かんがえていました。

 

どんなあそびをしようかな?

かくれんぼかな?おにごっこかな?

かんがえるだけでウキウキしてきました。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ふくろう物語冬休みスペシャル 第1日目その1

2012年01月07日 10時01分16秒 | 池袋フクロウ物語

あけましておめでとうございます!

ふくろう物語を書いているISGRです。

 新年最初のふくろう物語は、冬休みスペシャルと題して3連休中毎日更新していきます!

今日お届けするふくろう物語は、えんちゃんが植樹をする話です。

これは、昨年行われた宮脇昭さんの「いのちの森育樹講演会」で聞いた話をもとにつくりました。

 

 講演を聞くまでは、津波や台風などで被害を受けている日本の姿を見ているので私の中で「自然は怖いものである」という考えがありました。

 

しかし、“昔からある木で森をつくり、自然の防波堤や防火壁とすることによって命を守ろう”という宮脇さんのお話を聞き、自然を味方につけつつ、自然から身を守る方法もあるのだと気付かされました。

 

 なぜ昔からある木が防波堤や防火壁になるのか?

 その答えはふくろう物語の中にあります。

 

今回のイラストは阿部ゼミのゼミ長さんに書いていただきました。

かわいいえんちゃんのイラストにもご注目ください。

 

えんちゃんがふくろ森の中を飛んでいると、

ものしりで ゆうめいな ホーせんせいをみつけました。

せんせいは のひくい木ばかりがはえているところを、

いったりきたりしています。

 

なにをやっているんだろう?

えんちゃんは きになったので はなしかけてみました。

 

「せんせい、こんにちは!なにをやっているの?」

「えんちゃんじゃないか。わしは 森をつくっておるのだよ」

 

「森をつくるって?」

「ここはお家をつくるための木をそだてるところだったんじゃが、

なんねんかまえの おおあめで ながされてしまったのじゃ」

 

 

せんせいは、ながされてしまったところに 木をうえてなおしているのです。

木が流されてしまうくらいの おおあめがあったなんて、

えんちゃんは はじめてしりました。

 

「でも、またおおあめがきたら せんせいがなおしてるところも 

ながされちゃうんじゃない?」

「いいしつもんじゃ。えんちゃん、この森には

おおあめにまけない ひみつがあるんじゃよ。」

ひみつって、なんだろう?

えんちゃんは すぐにしりたくなりました。

 

「ひみつって、なぁに?」

「ここでそだてている木は、みんなむかしからふくろ森にすんでいる木なんじゃよ。」

ホーせんせいは とてもほこらしそうに いいました。

でも、えんちゃんには

どうしてむかしからすんでる木が いいのかわかりません。

 

「むかしからすんでる木だと、なんでまけないの?」

 

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

池袋ふくろう物語#13 後篇

2011年10月27日 21時49分53秒 | 池袋フクロウ物語

池袋ふくろう物語#13 後篇

 

おうちに帰ると、ママがうれしそうなかおをしていました。

 

「ママ、なんかいいことあったの?」

えんちゃんは聞きました。

 

「めったに手に入らないお野菜がかえたからうれしいの」

 

「どんな野菜?」

 

「ゴーヤっていうのよ。えんちゃんは初めて食べるわ」

 

「やったぁ!たのしみだなぁ!」

さっき見てきたゴーヤを食べれるのだと思うと、

とてもうれしくなりました。

 

待ちに待ったゆうごはんの時、

えんちゃんはすぐにゴーヤを食べました。

 

初めはだいじょうぶだったのですが

その後すぐに、いままでに食べたことのないような苦いあじが口の中にひろがりました。

 

すぐに飲み物で飲み込みましたが、まだ苦いあじは残っています。

パパとママは、えんちゃんにはまだ早かったねと言って笑っています。

 

えんちゃんは、みどりのカーテンは好きだけど、ゴーヤはあんまり食べたくないなと思いました。

 

あの男の子はゴーヤでびっくりしてないかなぁと

すこし、しんぱいになりました。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

池袋ふくろう物語#13前篇

2011年10月27日 21時41分35秒 | 池袋フクロウ物語

池袋ふくろう物語#13 前篇

 

9月のある日、えんちゃんはいけぶくろに出かけました。

8月の間はふくろ森で遊んでいたので、久しぶりの池袋です。

 

おもしろいものはないかなと思いながら飛んでいると、

植物のつるが見えるおうちがあります。

 

いつもなら車や電車、人間が見えるのに、

しょくぶつのつるが見えたのはははじめてでした。

 

あれはなんだろう?えんちゃんは飛ぶのをやめて、おうちの近くの木にとまりました。

つるがあるところを見ると、うえきばちにゴーヤが植えてありました。

うえきばちには「みどりのカーテン」と書いてあります。

 

あみにゴーヤのつるをまかせて、

カーテンのようにしているのです。

 

ゴーヤの向こうにはおうちの窓があって、

 おもしろいなぁと思ってえんちゃんが見ていると、人間の声が聞こえてきました。

小さな男の子と、おばあちゃんが外に出てきてしゃべっているようです。

 

「わぁ、すごいねこれ!なんていうの?」

 

「ゴーヤって言うのよ」

 

「なんでみどりのカーテンって書いてあるの?」

 

「ほんもののカーテンみたいにひかげをつくってくれるから、暑い日でも涼しいんだよ。

それにね、もっとすごいことがあるんだよ。」

 

「なぁに?」

 

「このカーテンはね、できたゴーヤを食べられるんだよ」

 

「ほんと?これ食べれるの!」

 

「そうだよ。そこに二つ食べごろがあるから夜ごはんの時に食べようね」

おばあちゃんは、持っていたハサミでちょきんとゴーヤのつるを切りました。

二つの大きなゴーヤは、大きなおさらにおかれました。

 

その時、家の奥の方から赤ちゃんの泣く声がしました

「ゆうちゃんがおきたみたいだね、おなかがすいてるのかもしれない!

おばあちゃん、はやくいこうよ!」

男の子とおばあちゃんはお家の中に入っていきました。

 

あわてていたのか、ゴーヤのお皿はおきざりにされています。

 

えんちゃんは二人にきづかれないように、そっとゴーヤに近づきました。

ゴーヤはでこぼこしていていましたが、おひさまの光が当たってとてもきれいでした。

 

これを食べれる男の子はいいなぁと思っていると、

二人が出てくる音がしたので、えんちゃんはいそいで飛び立ち、そのままおうちに帰りました。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

●池袋ふくろう物語12話つづき

2011年08月27日 15時02分22秒 | 池袋フクロウ物語

(写真は本文と関係ありません。大久保農園の写真です。)

 

えんがわベンチの目の前は、まささんのお家のおにわです。

 

木でできた少し低いかべの向こうには、みんながよく通る道があります。

 

えんちゃんがすわってみると、おにわの涼しい風がふいてきました。

 

「わぁっ、すごいや!涼しい風がふいてる!」

 

「にわの木が暑い風を冷やしてくれたんだよ。」まささんが言います。

 

「えんがわの下やにわに水をやると、もっと涼しくなるぜ」そう言うとふじさんは、持っていたじょうろでおにわのしばふに水をあげました。

 

さっきよりも涼しい風がふきました。

 

「えんがわは昔の人間の家についていたものなんだ。ぼくたちは木の勉強もするけど、人間の勉強もしているんだ。これはぼくたちの家にもあったらべんりかなと思ってつくってみたんだよ。」やまさんが言います。

 

えんちゃんはそれを聞いてびっくりしました。

 

「人間はぼくたちが困るものも作るし、ぼくたちがよろこぶものも作るんだね!」

 

「そうなんだ。それがふしぎだから、ぼくたちは人間の勉強もしているんだ。」

 

 お兄さんたちの話を聞いて、えんちゃんは自分も人間のことを勉強しようと思いました。

 

         

 

よにんですわっていると、庭の向こうの道を飛んで行くふくろうさんたちが声をかけていきます。

 

みんな、えんがわベンチがめずらしくて気になるのです。

 

「こんばんは、みなさんは何をしているんですか?」

 

「ここに座ると涼しいんです、少し休んでいきませんか?」

 

お兄さんたちは、声をかけてくれる人をえんがわベンチにしょうたいしていきます。

 

えんがわベンチはとても長いので、おとなのふくろうがたくさん座れます。

 

すわったみんなとおしゃべりしているうちに、みんなが仲良くなりました。

 

「えんちゃん、えんがわにはみんなを仲良しにする魔法もあるんだよ。」

 

まささんの話を聞いて、えんちゃんはとってもうれしくなりました。

 

お家にかえったらパパとママに、明日は知ってるおともだちみんなに、えんがわのことを知らせようとおもいました。

#12おしまい

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

●8/19 池袋ふくろう物語 第12話

2011年08月19日 22時36分20秒 | 池袋フクロウ物語

ふくろう物語#12

 

 

夏の夕方のこと。えんちゃんはふくちゃんや他の友達と遊んだあと、お家に帰るところです。

 

お家まであと少しの所で、えんちゃんは不思議なものに気がつきました。茶色くて四角い物があります。朝にはなかったものです。

 

あれはなんだろう?

 

えんちゃんが近づいてみてやっと、それが何か分かりました。なんと大きな木の板がフワフワ浮かんでいるのです!

 

「わぁっ!木のおばけだ!」えんちゃんはびっくりして叫びました。

 

「違うんだえんちゃん、僕だよ!」木の板の下から、声がしました。

 

下を見ると、やまさんが木の板をかついでいました。木の板が大きすぎて、やまさんが見えなくなっていたのです。

 

「ごめんね、びっくりさせちゃったね。」

 

「ううん、へいきだよ!何で大きな板を運んでいるの?」

 

「いまね、すごくおもしろいものを僕とふじとまさでつくっているんだ。よかったらえんちゃんもいっしょに作らない?」

 

おもしろいものと聞いて、えんちゃんはワクワクしてきました。

 

 

                       

 

「うん!ぼくも作りたいな!」

 

えんちゃんは木の板をまささんの家まで運ぶのを手伝うことにしました。

 

 まささんはやまさんとふじさんと同い年のお兄さんです。ふたりと同じように木や花のお世話がとくいです。

 

 まささんのお家に着くと、まささんとふじさんがお庭に出て待っていました。

 

「ごめんごめん、いい板が手に入ったんだけど重くて運ぶのが遅くなったんだ。」

 

「大丈夫だよ、もうじゅんびはできているよ」まささんが言います。

 

「さあ、仕上げに取りかかろう、えんちゃんもお手伝いしてくれるかな?」ふじさんが聞きます。

 

「ぼくお手伝いするよ!だってここまで板をはこぶのもお手伝いしたんだもん!」えんちゃんは誇らしそうに言いました。

 

さんにんといっしょに材料を組み立てると、なにやらベンチのようなものができました。

 

「ねえまささん、これはなに?」

 

「これでえんがわを作るんだ。」

 

「えんがわってなぁに?」

 

「えんんがわはね、本当は大きな窓にそってつくった長いろうかのことをいうんだ。ぼくの家にはもともとえんがわがないから、ベンチをつくってえんがわの代わりをつくったんだよ。」

 

「えんがわってなにをするところなの?」

 

 えんちゃんが聞くと、お兄さんたちはできたばかりのえんがわベンチに座りました。

 

「えんちゃんもすわってごらん、えんがわのつかいかたがよくわかるよ。」やまさんに言われたのでえんちゃんもすわってみることにしました。

 

(つづく)

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

●7/27 池袋ふくろう物語 第11話

2011年07月27日 14時55分35秒 | 池袋フクロウ物語

池袋ふくろう物語#10

あついあつい7月のことでした。

えんちゃんはふくろ森を飛び回っていました。

子どものふくろうは見かけますが、おとなはどこにもいません。

今日の大人たちはすこし変なのです。

パパもママもお仕事があるから遊んできてねと言うし、いつも公園にいるやまさんも、お仕事なんだと言って公園から出かけてしまいました。

みんながどんなお仕事しに行ったのか知りたくなって、えんちゃんはホー先生の所に行って教えてもらおうと思いました。
ホー先生は物知りのおじいちゃんふくろうです。

ホー先生のお家に行くとちゅう、えんちゃんはふくちゃんに会いました。

「ふくちゃんおはよう」

                  

「えんちゃんおはよう、ねえきいてよ、うちのママがね、仕事お休みの日なのにお仕事に行ったの。それにね、お向かいのおじいちゃんもお仕事してないのにお仕事に行くって出かけてったの。なんだか変じゃない?」

「ぼくのところもそうだよ、それにやまさんも公園にいないんだ!なんだかおかしいからホー先生になんでって聞きに行こうと思って。」

「私も!ねえいっしょに行こうよ!」

こうして、えんちゃんとふくちゃんはホー先生のお家に行きました。でも、ホー先生はるすにしていました。

えんちゃんとふくちゃんが大人たちを探していると、広場に何羽かことものふくろうが集まっているのが見えました。

広場はお祭りや運動会の時に使ったり、みんなが集まるところです。

広場でほかの子の話を聞いてみると、みんなまわりのおとながどこかに出かけているみたいです。

みんなでどうしたんだろうね、と言っていると深い森の方から

ズズーッ

と何かを引きずる音が聞こえてきました。


  
みんなびっくりしていっせいに逃げ出しました。

「おーい、みんなぁ!逃げなくてもいいんだぞー!ぼくだよー!」

やまさんの大きな声が聞こえました。

他にも、もうちょっとだから待っててね、というこえがあちこちから聞こえてきます。

みんなのパパやママの声だったので、みんなでじっと待っていました。

森の方からおとなたちが出てきました。みんなのパパとママや、ホー先生のようなおじいさんやおばあさんも、みんな出てきました。

そして最後に、長い長い竹がでてきました。

「これ、どうしたの?」

えんちゃんは近くにいたやまさんに聞きました。

「それはね、ぼくの畑で見つかったんだ。」

やまさんではなく、となりにいたふじさんが答えました。

ふじさんはやまさんのお友達で、森の奥にある畑でやさいやくだものを育てています。

「今日は七夕だろう?おとなたちみんなでこれを広場に持ってきて、七夕のお祭りをしようってことになったんだ。みんなよくおるすばんできたね、えらいなぁ」

こんどはやまさんが答えます。

「竹がながすぎて、ここまで持ってくるのに時間がかかっちゃってごめんよ。これからはみんなにもお祭りの準備を手伝ってもらうからね!」

「ちからもちの子はこっちに来て竹を立てるのをてつだってちょうだい!」

「お料理が好きな子はこっちでおまつりのごちそうを作りましょう!」

おとなたちの呼ぶ声が聞こえます。

「わたし、ごちそうつくってこようかな!お祭り楽しみだね!」

ふくちゃんが言いました。

「うん、じゃあぼくは竹を立ててくるから後でね!」

お願い事はどうしようかな、天の川はみれるかなと考えながら、えんちゃんは竹を立てる係のおとなたちのほうに飛んでいきました。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

●7/8  池袋ふくろう物語第10話つづき

2011年07月08日 22時50分58秒 | 池袋フクロウ物語

「そうだけど、いいんだよ。」

 

みんな悲しそうな顔をしながらえんちゃんの手を引き、公園から出ました。

 

公園から出たあと、えんちゃんはくやしくなってみんなに言いました。

「どうしてみんなぼくを止めるんだよ!もしかしたら勝てるかもしれないじゃん!」

 

ふくちゃんが言います。

 

「えんちゃん、もしもえんちゃんが勝っても、あの子たちはみんなで遊ぶのが楽しいってわかってくれないよ。けんかで負けたのがくやしくて、きっとえんちゃんにしかえしすると思うな。」

 

「そっか・・・みんなの公園だってわかってもらわないといけないのに、けんかしちゃったら良くないよね。みんなでどうやったらわかってもらえるか考えよう。」

 

えんちゃんとふくちゃんと小さい子たちは考えます。

 

でも、いい考えがなかなか出てきません。

 

 ちょうどそのとき、やまさんがこちらに向かって歩いてきました。

 

やまさんは木やお花にとても詳しくて、公園の木のお世話をしているお兄さんふくろうです。

 

「みんなこんにちは。たくさん集まってどうしたんだい?入り口で止まらないで中に入って遊べばいいじゃないか。」

 

やまさんはみんなを見回して、不思議そうに聞きます。

 

えんちゃんはさっきあったことを全部やまさんに話しました。

 

えんちゃんの話をきいたあと、やまさんは大きくうなずきました。

 

「えんちゃんたちがその子たちに公園がみんなのものだってわかってほしいなっていう気持ちはとても大事なものだし、ぼくもそう思うよ。ぼくにいい考えがあるから任せて。」

 

やまさんはそう言うと、公園の中に入っていきました。えんちゃんたちも後を追います。

 

3羽はまだ滑り台の上にいました。

 

 

やまさんは滑り台の下まで来ると、3羽に向かって言いました。

 

「きみたち、小さい子たちにも公演を貸してくれないかな?」

 

そのなかの1羽が答えます。「いやだよ、だっておれたちが遊んでるんだもん!」

 

「君たちは公園が一番うれしいことって知ってるかい?」

 

もう1羽が答えます。「そんなの知らないよ」

 

「それはね、全部の遊ぶところに遊んでくれる子がいることだよ。きみたちが公園からみんなを追い出してすべり台だけで遊んでたらジャングルジムやブランコはさみしいままだろう?こうえんはみんながいたほうが嬉しいし、楽しくなるように頑張ってくれるんだよ。きみたちだって楽しい公園をみてみたいし、遊んでみたいでしょ?」

 

やまさんはゆっくりと3羽に言いました。

 

すると、一番こわかったふくろうがやまさんに聞きました。

 

「やまさん、それほんとう?」

 

「うん、本当だよ。うそだと思うならみんなを公園に入れてみてごらん?」

 

その言葉を聞いたふくろうはあそんでいいぞ、と言いました。

 

 

小さい子たちは遊びたい場所にかけて行って、遊び始めました。

 

しばらくすると、楽しそうな声があちこちから聞こえ始めました。

 

その声を聴いているとえんちゃんたちや3羽のフクロウも楽しくなってきました。

 

やまさんは本当に楽しい公園になったでしょ?みんなも仲よく遊びなさい、と言って木のお世話をしに公園の奥に入っていきました。

 

「おい、さっきはぶつぞなんて言ったり、追い出したりしてごめんな。やっぱり公園はみんながいたほうが楽しいよな。」

 

年上の、ふくろうにしっかりと謝られて、えんちゃんはなんだか恥ずかしくなってきました。

 

謝られた時にはどうすればいいんだっけと考えていると、隣にいたふくちゃんがいいことを思いついたわ!と嬉しそうに言いました。

 

「ねえ、わたしお兄さんたちといっしょにおにごっこをしてみたいな。だって飛ぶのはやそうなんだもん」

 

「お前たちは小さくてすばやそうだから捕まえるのが大変そうだな、いいぞ、たのしそうだ。なあみんなで鬼ごっこしようぜ」

 

お他の2羽のフクロウも楽しそうにいいぞ、やろうぜと言いました。

 

おにごっこをしているときに、えんちゃんは公園が一番うれしいことの話を思い出していました。

 

本当にその通りの話だったから、帰ったらパパとママにも教えてあげようと思いながらびゅんびゅんと元気に飛んで遊びました。

 

(#10終わり)

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする